ダラ・ポルタが初タイトルを獲得
鳥羽、鈴木がそれぞれ1勝を挙げる
Moto3クラスの2019年シーズンは、鳥羽海渡(Honda Team Asia)の開幕戦カタールGP優勝で幕を開けた。17年シーズンからMoto3に参戦している鳥羽は、3年目にして初めての表彰台登壇を初優勝という形で手にした。2位表彰台を獲得したのは15年からMoto3に参戦するLeopard Racingのロレンソ・ダラ・ポルタ。ダラ・ポルタはチャンピオン争いに向けて順調なスタートを切った。

鳥羽海渡
第4戦スペインGPではSIC58 Squadra Corseのニッコロ・アントネッリがシーズン初優勝を飾った。予選4番手からスタートするとレースを通じてトップグループで走り、最終的にトップでチェッカーを受けた。チームメートの鈴木竜生は2位表彰台を獲得し、SIC58 Squadra Corseは1-2フィニッシュとなった。
第5戦フランスGPはPetronas Sprinta Racingのジョン・マクフィーがポール・トゥ・ウインでシーズン初優勝。自身3年ぶりの勝利を手にした。ダラ・ポルタが僅差で2位表彰台を獲得してポイントランキング5位から2位に浮上した。
ダラ・ポルタは第6戦イタリアGP、第8戦オランダGPでも2位に入り、シーズン4回目の表彰台登壇を果たした。そして第9戦ドイツGPでは遂に表彰台のトップを獲得。待望のシーズン初優勝を果たし、ポイントランキングでも単独トップに躍り出た。ドイツGPで僅差の2位となったのはダラ・ポルタのチームメートであるマルコス・ラミレス。チームのLeopard Racingは1-2フィニッシュを果たした。
連勝でポイントランキング2位を引き離したいダラ・ポルタだったが、シーズン後半戦スタートの第10戦チェコGPでは惜しくも2位。ポイントランキングで逆転を許し、トップと3ポイント差の2位となった。
第11戦オーストリアGPは予選2番手から決勝に臨んだVNE Snipersのロマーノ・フェナティがシーズン初勝利。チームメートのトニ・アルボリーノが2位、Petronas Sprinta Racingのマクフィーが3位に入り、Honda勢が表彰台を独占した。ポイントランキング2位のダラ・ポルタは6位フィニッシュで10ポイントを獲得。再びポイントランキング首位に返り咲いた。

鈴木竜生
第13戦サンマリノGPもHonda勢が表彰台を独占。SIC58 Squadra Corseの鈴木がポールポジションから好スタートを切ってそのままトップでフィニッシュ。Moto3クラス参戦5年目で自身初勝利を手にした。2位にはPetronas Sprinta Racingのマクフィーが入り、シーズン3回目の表彰台を獲得。3位はVNE Snipersのアルボリーノで、自身のホームレースを表彰台登壇で締めくくった。
接戦となった第15戦タイGPでは、Leopard Racingのダラ・ポルタが2位に入り3戦ぶりの表彰台登壇。20ポイントを獲得し、ポイントランキング2位との差を22ポイントに広げた。残り4戦でタイトル獲得へとまた1歩近づいた形だ。また、タイGPではEstrella Galicia 0,0のアロンソ・ロペスが3位に入り自身初表彰台を獲得した。
第16戦日本GPは最終ラップまでレースの行方が分からない接戦となったが、そんな中でLeopard Racingのダラ・ポルタが勝利しシーズン2勝目を獲得。ポイントランキング2位との差を47ポイントに広げて、タイトルに王手をかけた。
大一番となった第17戦オーストラリアGP。転倒リタイアが続出する荒れた展開の中、Leopard Racingのダラ・ポルタが接戦を制して見事優勝。2戦を残してタイトル獲得を決めた。だれが優勝してもおかしくない接戦が続いたMoto3クラスで、ダラ・ポルタは第17戦までの間に計10回表彰台に登壇。安定した戦績でチャンピオン獲得を果たした。