HONDA The Power of Dreams

#7 高剛性ロアブロック

高性能エンジンの素性のよさは、
シリンダーブロックの良し悪しで決まるとも言われる。
それは、ライナー形式やボア・ピッチ、ウォータージャケットの配置、
クランクケースの形状などが高出力化に適しているかが問われるのだ。
また、エンジンは軽量である方がクルマの走りにとって有利だが、
軽量化するあまりエンジンブロックの剛性が低下してしまうと
高負荷のかかる回転系がスムーズに動作せず、耐久性にも影響を及ぼす。

シビック TYPE Rでは、Hondaが長年培ってきた
高回転・高出力化技術を徹底的に注ぎ込み、Hondaの4気筒エンジンの
究極ともいえるエンジンブロックを搭載している。
そのこだわりのひとつが、クランクシャフト軸のセンターで
エンジンブロックを上下に分割していることだ。
かなりの太さを持つクランクシャフト穴を、ブロックの壁面に丸ごと開けるのではなく、
上下半分に分割することで最適な補強を施し、エンジンブロックの剛性を高めているのだ。
特にロアブロックは、クランクシャフトの軸受け部とブロックの外壁を一体にして成型した
ラダーフレーム構造とし、高剛性を実現している。
これらにより、エンジンブロック自体の剛性アップを図るとともに
トランスミッションとの結合剛性も高め、パワートレイン全体での剛性アップを実現。
パワーの損失を低減し、優れた耐久性を確保しているのだ。