インディカー百科事典

日本人レーシングドライバー挑戦の歴史

インディ500では5位が日本人レーシングドライバーの最高記録である

インディカー・シリーズでは予選2位、決勝2位が最高成績



インディ500に初めて出場した日本人レーシングドライバーはヒロ松下で、それは1991年のことであった。日本でレース活動を開始したヒロ松下は渡米してオープン・ホイール・レースに挑戦し、89年にフォーミュラ・アトランテッィクのチャンピオンを獲得している。インディ500には95年まで5年連続でチャレンジしたが、最高成績は95年の10位であった。

全日本F3000シリーズで活躍していた松田秀士は、94年から3年連続そして99年と合計4回インディ500に出場した。ヒロ松下に続く2人目の日本人であった。最高成績は96年の8位である。3人目は服部茂章で、02年03年と2年連続で出場した。最高成績は02年の20位である。

03年は3人の日本人がインディ500にチャレンジを開始している。F1ドライバーであった高木虎之介は03年、04年と2年連続で出場し、最高成績は03年の5位であり、この5位は日本人の最高位記録となっている。アメリカのレースで育ったロジャー安川は03年より08年まで6年連続でインディ500に挑戦したが、最高成績は04年の10位である。F1ドライバーであった中野信治は03年に1度だけインディ500に挑戦し14位になった。

04年になると松浦孝亮が07年まで4年連続でインディ500にチャレンジした。最高成績は04年の11位であった。

08年からは武藤英紀がチャレンジを開始している。08年は7位、09年は10位となり、今年2010年も出場する。また今年はF1ドライバーであった佐藤琢磨がインディ500に初挑戦する。

上記のインディ500に出場した日本人レーシングドライバーのうち、IRLインディカー・シリーズの他のレースに出場したのは、服部茂章(00年から03年で最高位6位、シリーズ・ランキング最上位13位)、高木虎之介(03年から04年で最高位3位、シリーズ・ランキング最上位10位)、ロジャー安川(03年から09年で最高位7位、シリーズ・ランキング最上位12位)、中野信治(03年のみで最高位11位、シリーズ・ランキングは29位)、04年のミシガンで予選2位となった松浦孝亮(04年から07年で最高位4位、シリーズ・ランキング13位。04年ルーキー・オブ・ザ・イヤー)である。またインディ500には出場しなかった野田英樹(02年のみで最高位10位、シリーズ・ランキング32位)がいる。

現在挑戦中の武藤英紀(07年から09年で最高位2位、シリーズ・ランキング最上位10位。08年ルーキー・オブ・ザ・イヤー)はすでに08年に日本人最上位記録を更新しており、初優勝獲得にむけて、2010年のシーズンを戦う。佐藤琢磨も全戦出場すると表明しており、大活躍が期待されている。