HONDA The Power of Dreams

最終戦の最終ラップまでもつれたチャンピオン争い
フランキッティが初の年間チャンピオンに輝く

Hondaが単独のエンジンサプライヤーとなって2年目のシーズン。今年からIRLのレギュレーション変更によって、燃料が100%エタノールに変更され、これに合わせてエンジン排気量が3.5リッターに変更された。第1戦は開幕レース2連勝中のダン・ウェルドンが今年も勝利。開幕戦の連勝記録を3に伸ばすと、第4戦でも再び優勝。早くも2勝目を挙げ、年間チャンピオン争いを一歩リードする。しかし続く第5戦伝統のIndy500では、雨のため3時間中断されるなど難しいレースとなり、ウェルドンは接触を喫して22位。代わってダリオ・フランキッティがIndy500初勝利を飾り、トップに立つスコット・ディクソンと3ポイント差、ウェルドンに1ポイント差に詰め寄った。続く第6戦でついにランキングトップに躍り出たフランンキッティは、第8、9戦と連勝。9戦終了時点で2位と65ポイントの大差をつけ、このまま独走状態に入るかと思われた。

最終戦までもつれたチャンピオン争いを制したフランキッティは、伝統のIndy500も制した

しかし、ここからスコット・ディクソンの猛追が始まる。第10、11、12戦と3連勝すると、さらに第15戦も勝利。今季4勝を挙げて、ついに首位の座を奪う。続く第16戦でフランキッティが再び首位を奪い返すが、2人の差はわずか3ポイント。年間チャンピオン争いの行方は最終戦に持ち越された。そして迎えた最終戦。逆転優勝を目指し1番手で最終ラップに突入したディクソンがターン3でまさかの燃料切れによる失速。追走するフランキッティがディクソンをかわして、自身初の年間チャンピオンの座に輝いた。日本人ドライバーとしてフル参戦した松浦孝亮はランキング16位。また最終戦でIRLにデビューして8位を獲得した武藤英紀は来季アンドレッティ・グリーン・レーシングからのフル参戦が決定した。