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2007 INDY JAPAN 300mile

2007年IRLインディカー・シリーズの第3戦として開催されるブリヂストン・インディ・ジャパン300mileを目前に控えた4月17日、ウェスティンホテル東京で記者会見が開かれた。

この会見には、シリーズを代表するドライバーたちがチーム・ペンスキー、ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシングから合計4名、そしてインディカー・シリーズに出場している唯一の日本人ドライバーである松浦孝亮(スーパーアグリ・パンサー・レーシング)が出席し、日本が誇る本格派スーパースピードウェイ、ツインリンクもてぎでのレースに向けての意気込みを語った。

会場には180人を超す報道関係者が詰めかけた。日本にいながらにして本場アメリカの超高速オーバル・レースを観ることができるブリヂストン・インディ・ジャパン300mileは、すでに日本のファンの間に浸透しており、注目度は高い。


昨年度チャンピオンのサム・ホーニッシュJr.(チーム・ペンスキー)は、「ツインリンクもてぎでのマシン・セッティングは、ストレート・スピードの高さとダウンフォースの量をどこでバランスさせるか、非常に判断が難しいんだ。もてぎは好きなコースだけれど、自分は1度も優勝したことがない。今年こそ是非とも勝ちたいね」と優勝に大きな意欲を見せた。

昨年度のもてぎウイナーで、今年の第2戦セント・ピータースバーグで優勝したばかりのエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)は、「僕の場合は去年と同じように戦うだけさ。チームにはツインリンクもてぎ用のいいマシン・セッティングがある。レース結果も去年と同じになればいいね」と笑顔で語った。

ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシングから出場する2005年チャンピオンのダン・ウェルドンは、「ツインリンクもてぎは僕がインディカーでの初勝利を挙げたサーキットだけに、非常に重要な意味を持っている。昨年は悔しいシーズンになってしまったが、移籍1年目だったので、シックリときていない部分もあった。今年はタイトル奪還に向けての準備は万全だ」と自信をのぞかせた。彼は今年の開幕戦ですでに1勝を挙げている。

ウェルドンのチームメートで2003年チャンピオンのスコット・ディクソンは、今シーズンの開幕2戦を終えてのポイント・リーダーである。「ブリヂストン・インディ・ジャパン300mileはアメリカを飛び出して行われる唯一のレースで、異なる文化に触れることのできるイベントとして僕は毎年楽しみにしている。今年はダン・ウェルドンとチームメートになって2年目。2人の協力体制は去年以上に強化されている。ツインリンクもてぎでの優勝、我々のチームによる1-2フィニッシュを目指して戦うよ」とディクソンは話した。

松浦孝亮は、今年がインディカー・シリーズ参戦4年目。「今年はパンサー・レーシングへと移籍しました。とても力のあるチームです。開幕2戦では結果を残せていませんが、チームの状態は非常にいいので、自信を持って日本へと戻って来ることができました。日本のファンの前で是非ともいいレースをお見せしたいです」と抱負を述べた。

IRLインディカー・シリーズへのエンジン供給を行っているホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント社の社長であるロバート・クラークは、「今年のHonda Indy V-8エンジンであるHI7Rは排気量が3.5リッターへと500cc拡大されています。ツインリンクもてぎはとてもユニークなレイアウトで、タイトなターン3ではギア・チェンジが必要とされます。そうした走り方が必要なコースでは、太くなった低速トルクも効果を発揮し、レースをよりエキサイティングなものとするはずです」と話した。

Hondaのモータースポーツ担当執行役員である大島裕志は「IRLインディカー・シリーズは北米オープンホイール・レースの頂点。燃料がエタノールへと変わることへの対応も万全に済ませ、Hondaは単独エンジン・サプライヤーとしてトップ・シリーズのレースをサポートして2年目になります。これからもモータースポーツを通じて、我々は夢と感動を皆さんに提供していきたい。ご声援をよろしくお願いします」と語った。

IRLインディカー・シリーズはHonda Indy V-8エンジンのワンメイクとなってチーム間の実力伯仲ぶりが高まっている。今年もインディカー・シリーズならではのスリリングなバトルが、ツインリンクもてぎの1.5マイル・オーバルでは繰り広げられることとなるだろう。

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