RC30 Forever

熱きHondaスピリットの塊、RC30よ、永遠なれ

VFR750R VFR750R

モノづくり もの語り

第8話
コンタクトベース編

“何か最近ヘッドライトが暗くなったなあ・・・“と感じるオーナーの方も少なくないと思います。
その様なときにメインハーネスの経年劣化を疑う方が多く、実際に各端子に発生する腐食等による問題は起こるのですが、意外と見落とされがちなのがイグニッションスイッチの接点(以降コンタクトベースと表現)の劣化です。・・・写真1

コンタクトベースは固定接点と可動接点からなり、可動接点が回転してイグニッションのオン/オフを切り替えます。長年の使用で接点の接触部が酸化することにより、接触抵抗が増えて電流が流れにくくなり、ヘッドライトへの供給電圧が下がり暗くなります。
その他点火系も同様に供給電圧が下がる場合がありますので、点火不良による出力低下も起こりえます。
過去に確認したRC30では、バッテリー電圧とヘッドライト供給電圧に1V以上の差がある車両が数台ありました。
コンタクトベースでイグニッションのオン/オフを切り替える車両には起こりえる事象です。
RC30部品再生産では、コンタクトベースの再生産を行っており、RC30リフレッシュプランでは、コンタクトベースの交換を、基本メニューに繰り入れております。
下記、配線図を参考にご説明いたします。

コンタクトベースの構造

写真1

バッテリーからヘッドライトへの電気の流れ方

バッテリーから30Aヒューズ①を介して、赤線でコンタクトベースのBAT1端子②に繋がります。
イグニッションスイッチオンでBAT1端子とBAT2端子が導通し、紫線(実車では赤/黒)でヒューズ③に繋がり、黒線(実車では黒/赤)でHIとLOのライティングリレー④に繋がります。
ヘッドライトLO時は茶線⑤(実車では白)、ヘッドライトHI時は青線⑥(実車では青/白)でライトに電力が供給されます。
上記の様に、灯火器系は(点火系も同じ)コンタクトベースを経て電力が供給される為、コンタクトベースの接点の劣化でヘッドライトが暗くなる理由がお判りいただけると思います。