RC30 Forever

熱きHondaスピリットの塊、RC30よ、永遠なれ

VFR750R VFR750R

モノづくり もの語り

第7話
フレームボディ超音波洗浄編

RC30は発売から30有余年、オーナーが大切に磨いていてもどうしても取れない汚れが、フレームBODYやスイングアームのアルミ鋳造の鋳肌に入り込んだ汚れです。
リフレッシュプランで整備、部品交換で新しさは蘇るものの、最後に残った鋳肌の汚れをきれいにできないかというのが課題でした。
ショットブラストや薬品洗浄などの方法は考えられますが、アルミ表面のアルマイト被膜がダメージを受けてしまうと、いったんきれいになったとしても、長い目で見ると逆効果になります。
リフレッシュセンターでトライを重ねた結果、フレームボディー全体を超音波洗浄層に漬けて凹凸の深い部分の汚れを落とす方法に行きつきました。
超音波洗浄とは、身近な例でいうとメガネ屋さんで汚れを落とす方法として使われています、また熊本製作所では、機械加工後のギアの洗浄として量産適用されてる工程です。
事前の効果検証では、洗浄時間、洗浄液のph値や濃度などさまざまな条件の組合せで、表面のアルマイト層にダメージが無く、汚れが落ちやすい条件を見つけました。
その結果、フレームボディだけでなく、スイングアーム、シートレールなどにも適用可能とわかり、お客様にお勧めしています。

また、洗浄するために全バラにするため、ヘッドパイプやスイングアームのベアリング類の交換やリアアクスル部のベアリングホルダー支持部内面の錆落としなど、このときでしかできないメンテナンスも同時に行っています。
リフレッシュプランに申し込んでいただいたお客様の半数が超音波洗浄を要望され、その仕上がりの美しさに満足していただいています。
*お客様の車両の状態によっては、写真のように仕上がらない場合もあります。

超音波洗浄の対象部品(フレームボディ、スイングアーム)
超音波洗浄の対象部品(フレームボディ、スイングアーム)
30年経った車両のフレームボディ超音波洗浄後
30年経った車両のフレームボディ超音波洗浄後