F1 2018 | 総集編

Toro Rossoとの新たな挑戦
得た手応えと課題を来季の飛躍へ

今季、Honda F1の環境は大きく変化した。「Red Bull Toro Rosso Honda」として、Scuderia Toro Rossoと新チームを結成。ドライバーは、ともに初のF1フル参戦となる、ピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーとなった。

開幕戦では、両ドライバーともにQ1敗退。決勝ではガスリーがリタイア、ハートレーも15位と、ポイントを持ち帰れずに終わる。

しかし、続く第2戦バーレーンGPでは状況が一変。ガスリーが自身初のQ3進出を決め、予選6番手。決勝でも力強いペースを見せて4位。これは、Hondaとしては2015年の復帰以来、Toro Rossoとしても2006年の初優勝以来の最高位であった。

その後は苦戦が続いたが、伝統のモナコGPでは、ガスリーが再びQ3へ進出。決勝でも抜群のタイヤマネージメントを披露して7位をつかみ取る、会心のレースを見せた。

そして、続く第7戦カナダGPでは、今季初めてPUをアップデート。ガスリーがPU交換を行う場面もあったが、19番手スタートから8つポジションを上げての11位フィニッシュ。新スペックへの手ごたえを得た一戦となった。

F1

第8~11戦では1ポイントしか獲得できずに、前半戦最後のレースとなった第12戦ハンガリーGPを迎える。雨模様となった予選では、Honda PUが持ち前のドライバビリティーを活かし、ガスリーが6番手、ハートレーが8番手と、今季初めての両者Q3進出。さらにレースでもガスリーが6位フィニッシュと、好成績で締めくくった。

後半戦最初のベルギーGPで、ガスリーが9位入賞などいい流れを作り出し、第16戦ロシアGPでは再びPUをアップグレード。その翌週にホーム日本GPを迎える。予選は雨の中、ハートレーが6番手、ガスリーが7番手と大健闘。満員の観衆は大いに沸いた。

その後のアメリカGPではPU交換による最後列スタートからガスリーが9位、ハートレーが12位と、新スペックの力を感じさせるが、続くメキシコ、ブラジルではチームとして1ポイントに終わり、最終戦アブダビGPではガスリーがトラブルでリタイア、ハートレーが12位と、競争力を発揮できずにシーズンの幕を閉じた。

一年を通じて好不調の波が激しく、手応えとともに多くの課題も抱えたシーズンとなった。来季はトップチームの一つ「Red Bull Racing」へのPU供給も決まっており、Hondaにとって飛躍の年にすべく、チームとともに戦いの日々は続いていく。

- SEASON REPORTS -

- POINTS -

順位 ドライバー マシン 総合
1ルイス・ハミルトンMERCEDES408
2セバスチャン・ベッテルFERRARI320
3キミ・ライコネンFERRARI251
4マックス・フェルスタッペンRED BULL RACING249
5バルテッリ・ボッタスMERCEDES247
 
15ピエール・ガスリーTORO ROSSO HONDA29
19ブレンドン・ハートレーTORO ROSSO HONDA4
順位 コンストラクター 総合
1MERCEDES655
2FERRARI571
3RED BULL RACING419
4RENAULT122
5HAAS93
 
9TORO ROSSO HONDA33