Round 13ベルギーGP
決勝
2018.08.26(日)
第13戦ベルギーGPの決勝レースが午後3時10分より行われました。レースの開催地、スパ・フランコルシャンは朝から気温が低い天候でしたが、レース開始時には好天に恵まれ、気温17℃、路面温度29℃のコンディションとなりました。
Red Bull Toro Rossoの2台は、ピエール・ガスリーが5列目10番手、ブレンドン・ハートレーは6列目11番手からのスタート。ガスリーはスーパーソフトタイヤ、ハートレーはソフトタイヤでそれぞれコースインしました。
15時10分にフォーメーションラップがスタートし、44周のレースが幕を開けました。レースはスタート直後の第1コーナーで多重クラッシュが発生し、序盤早々からセーフティカーが導入される波乱の幕開けに。このアクシデントを無事にかわした2台はそれぞれポジションを上げ、ガスリーが8番手、ハートレーが12番手となります。
4周目にレースが再開され、ガスリーはポジションを守りつつ先行車を追いかけます。ハートレーは6周目に後続に先行を許し13番手に、7周目には後方から追い上げるメルセデスのバルテリ・ボッタスにポジションを明け渡し、14番手となります。18周目には、ガスリーもボッタスにパスされ9番手となりました。
レースは中盤に入り、各車ピットストップのタイミングを迎えます。25周終了時点でガスリーがピットイン、ソフトタイヤに履き替え10番手でレースに戻ります。上位車のピットインで27周目には9番手へポジションを上げたガスリーは、その後もペースを落とさずに周回を重ね、9番手をキープしたまま44周を走りきりチェッカーフラッグ。タイヤ交換を引き延ばしたハートレーは、10番手を走行していた32周目にピットイン。スーパーソフトタイヤに交換し、14位完走を果たしました。
ガスリーは前戦ハンガリーに続いてポイントを獲得。高速コースのスパ・フランコルシャンで入賞を果たすとともに、トップと同一周回でフィニッシュしました。
連戦となる第14戦イタリアGPは、モンツァで8月31日(金)~9月2日(日)にかけて行われます。
田辺豊治 | Honda F1 テクニカルディレクター
「我々のマシン特性を考慮すると厳しい戦いになることを想定して臨んだレースだっただけに、高速サーキットであるスパ・フランコルシャンで2ポイントを獲得できたことは喜ぶべき結果だと思います。ガスリー選手は終始、非常にすばらしい走りを見せて入賞圏内をキープしましたし、ハートレー選手もポイントには届かなかったものの、いくつかのオーバーテイクも含め、ライバルといいバトルを見せてくれました。 今回のポイントはチーム全員で獲得したものですし、PUとしても週末を通して問題なく、安定したパフォーマンスを継続できました。次もPUには厳しいモンツァサーキットでの戦いとなりますが、Toro Rossoのホームレースですし、いいレースができればと思います」
フランツ・トスト | Scuderia Toro Rossoチーム代表
「スパ・フランコルシャンは我々のマシンと相性がよくないサーキットなので、難しい週末になることを覚悟していました。それだけに、ピエールが9位でフィニッシュし、ポイントを獲得できたことをとてもうれしく思います。昨日の予選でも11番手、12番手とまずまずの結果を残せました。レース序盤、ターン1で起きたアクシデントは、幸運にも2台ともが無傷で切り抜けることができました。クラッシュに巻き込まれたマシンのドライバーもケガがなくて本当によかったです。ピエールは、スタートからチェッカーフラッグを受けるまで一貫していい走りを見せてくれました。いいペースを保ちつつタイヤもうまくマネージメントしており、9位入賞にふさわしいレースだったと思います。ブレンドンに関しては、レース序盤のアクシデントの影響によりいくつかポジションを失ってしまい、アンラッキーな部分がありました。今日のレースはブレンドンがソフト、ピエールはスーパーソフトと、それぞれ異なるタイヤ戦略で挑みました。スーパーソフトは期待していたよりもよく機能していたので、ガスリー選手のマシンのピットインのタイミングを引き延ばすことができました。それも一つの要因となり、レースを無事に走り終えることができました。今日は、コンストラクターズチャンピオンシップでも非常に重要な2ポイントを獲得できたのでよかったです。次戦はチームにとってのホームとなるイタリアでのレースに挑みます!」
ピエール・ガスリー
「ポイントを獲得できて本当にうれしいです! スパのようなサーキットでは僕たちにとって難しい週末になると覚悟していただけに、2ポイント獲得という結果で終われるのは非常にポジティブです。今日は、僕にとっては比較的淡々としたレース展開となりました。10番手からのスタートだったのですが、ターン1でダニエル・リカルド選手(Red Bull Racing)とキミ・ライコネン選手(Ferrari)をオーバーテイクして8番手に上がりました。その数ラップ後にバルテッリ・ボッタス選手(Mercedes)に抜かれてしまいましたが、これに関してはできることも多くなかったので、その後はとにかく全力でプッシュし続けました。最終的に9位でフィニッシュできたことに満足しています。Hondaがすばらしい仕事をしてくれましたし、マシンには週末を通していい感触がありました。マシンのパッケージを最大限に活かすことができたと思います。来週に控えるモンツァも、データ上は僕たちのマシンが苦戦を強いられそうなトラックですが、なんと言ってもチームのホームレースですし、少しでも上のリザルトを獲得できるよう、全力を尽くします」
ブレンドン・ハートレー
「今日のレースにはあまり満足できませんでした。何度かオーバーテイクしたりいいバトルを展開できましたが、やはり難しかったです。ターン1の出口でダニエル・リカルド選手(Red Bull Racing)の背後につけていて、そのままパスできるかと思っていたところでキミ・ライコネン選手(Ferrari)とリカルド選手のマシンが接触し、リカルド選手のウイングが破損してしまいました。その2台の後ろで足止めを食らってしまった影響で、オー・ルージュの手前でWilliamsとSauberのマシンに抜かれてしまいました。レース序盤に起きたアクシデントで僕のレース運びが狂ってしまったという感じですね。今日のレースではポイント獲得が難しいと分かっていたので、ピエールがポイントを獲得できるよう協力体制で挑み、僕のピットインを引き延ばして走行しました。使用するタイヤについてはピエールのマシンとそれぞれ異なる戦略でレースに挑み、僕がより硬いタイヤでコースインしました。ターン1での不運は少し残念でしたが、結果的には戦略を分けてよかったと思います。来週はすぐにモンツァが控えているので楽しみです」
順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 44 | 1:23'34.476 |
2 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 44 | +11.061 |
3 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | 44 | +31.372 |
4 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Mercedes | 44 | +68.605 |
5 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | 44 | +71.023 |
6 | 31 | エステバン・オコン | Force India | 44 | +79.520 |
7 | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | 44 | +85.953 |
8 | 20 | ケビン・マグヌッセン | Haas | 44 | +87.639 |
9 | 10 | ピエール・ガスリー | Red Bull Toro Rosso Honda | 44 | +105.892 |
10 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | 43 | +1Lap |
11 | 55 | カルロス・サインツ | Renault | 43 | +1Lap |
12 | 35 | セルゲイ・シロトキン | Williams | 43 | +1Lap |
13 | 18 | ランス・ストロール | Williams | 43 | +1Lap |
14 | 28 | ブレンドン・ハートレー | Red Bull Toro Rosso Honda | 43 | +1Lap |
15 | 2 | ストフェル・バンドーン | McLaren | 43 | +1Lap |
NC | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 28 | DNF |
NC | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | 8 | DNF |
NC | 16 | シャルル・ルクレール | Sauber | 0 | DNF |
NC | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren | 0 | DNF |
NC | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Renault | 0 | DNF |