Round 04アゼルバイジャンGP
決勝
2018.04.29(日)
第4戦アゼルバイジャンGPは、強い風が吹く中で決勝レースが行われました。レース開始時の気温は17℃、路面温度は26℃、風の影響で肌寒く感じるコンディションとなりました。
予選をアクシデントで終えたRed Bull Toro Rosso Hondaの2台は、ピエール・ガスリーが17番手からウルトラソフトタイヤで、ブレンドン・ハートレーが19番手からソフトタイヤでスタートしました。
オープニングラップにクラッシュが発生し、早くもセーフティカー(SC)が導入されます。ハートレーはすぐさまピットインし、ウルトラソフトタイヤに交換。クラッシュの混乱や多くのマシンがピットインしたことにより、ガスリーは9番手、ハートレーは13番手に大きくポジションアップを果たします。レースは5周目に再開し、リスタートでガスリーは7番手までポジションを上げます。しかし、その後徐々に順位を落とし、10周目には13番手にダウンすると、13周目にピットイン。ソフトタイヤに交換しました。
20周終了時点で、ハートレーは13番手、ガスリーは16番手を走行。23周目にはハートレーがピットインし、スーパーソフトタイヤに交換しました。このピットインによって、ガスリーが15番手、ハートレーは16番手となり、レースは後半戦に入ります。
26周から39周までは、ガスリーが14番手、ハートレーが15番手での走行が続きます。40周目、11周を残してレッドブルの2台が接触し、再びSCが導入。このタイミングで多くのマシンがピットインを行い、ガスリーとハートレーもウルトラソフトタイヤに交換します。この時点で、ガスリーが11番手、ハートレーが12番手と、入賞目前のポジションをキープ。SC中にもクラッシュが発生し、長いSC先導走行となりましたが、レースは47周目に再開。残り5周の激しい戦いが幕を明けました。再開早々にトップのマシンがパンクによりリタイアする波乱が起こる中、ガスリーも他車と接触し、そのダメージが影響し12番手に。代わってハートレーが残り2周で10番手に浮上しました。
波乱続きの51周を走り抜き、ハートレーは10位でチェッカーフラッグを受け、自身初のポイントを獲得。Red Bull Toro Rosso Hondaにとっても2戦ぶりの入賞となりました。ガスリーは12位でレースを終えています。
第5戦スペインGPは、バルセロナ郊外のカタルニア・サーキットで5月11日(金)~13日(日)に行われます。
田辺豊治 | Honda F1テクニカルディレクター
「2人のドライバーともに何度かの混乱を避けながら、サバイバルとなったレースを完走してくれました。ガスリー選手は序盤と終盤のセーフティカー直後にはトップ10圏内を走行しただけに、最終盤のマグヌッセン選手との接触は残念でした。
ただ、そのすぐ後ろを走っていたハートレー選手が他車のミスなどによるチャンスを逃すことなく、彼にとって初めてとなる貴重な1ポイントを獲得できたことはよかったです。
今日のレースでは、直線でのスピード不足に苦しんだ部分がありました。チームとともに分析を行い、パッケージとしての熟成を進めると同時に、パワー向上のための開発をさらに推し進める必要性を感じています」
フランツ・トスト | Scuderia Toro Rossoチーム代表
「全体的にみると、我々にとっては厳しいレースウイークでした。昨日の予選で苦戦したため、17番手と19番手という位置からのスタートとなってしまいました。Q1でニアミスがあったラップでは、ピエールがかなりいい走りをしていたので、Q2に進むことができなかったのはとても残念でした。しかし、よく考えてみれば、彼らの間で大きなアクシデントが起きなかったことをまずは喜ばなくてはなりません。
そして、今日のレースについては、ブレンドンのF1での初ポイントを祝いたいと思います!バクーでのレースは難しい一戦になると予想はしていましたが、この週末のパフォーマンスは期待していたレベルではありませんでした。次戦ではさらに上位の結果を目指して、引き続きチームとともに改善に努めます」
ブレンドン・ハートレー
「いろいろなことが起こったレースでした!僕自身は何事もなく走行できましたが、中団争いに加わる程のペースはありませんでした。オーバーテイクするべき場面でも、前を走行するマシンに十分に近づけませんでした。周りではたくさんのレーシングアクシデントやドラマがありましたが、それらに巻き込まれることなく、F1で初めてのワールドチャンピオンシップのポイントを獲得することができました。最高の気分です!特に昨日のことがあったので、レースではしっかりと完走することが重要だと思っていました。レース中のペースはまずまずでしたが、ウルトラソフトタイヤで走行した終盤は前方のマシンに追いつける程の感触はありませんでした。もう少し他のマシンを抜きにかかれたらとも思いますが、まずはポイントが獲得できたことを喜びたいです。この勢いで次戦もいいレースにしたいと思います」
ピエール・ガスリー
「スタートは本当によく、最初の1周で17番手からトップ10圏内までポジションアップできましたが、それをキープするのにとても苦労しました。ストレートで背後からのマシンを抑えることができず、何台かにオーバーテイクされてしまい、大変でした。最後のセーフティカー後のリスタート時、マグヌッセン選手との接触で壁に追いやられてしまい、フロアの半分とミラーが破損し、ステアリングも曲がってしまいました。そこまでは他チームのリタイアやアクシデントに巻き込まれることなくレースができたので、ポイント獲得もできたはずだっただけに、この結果はとても残念です」
順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 51 | 1:43'44.291 |
2 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | 51 | +2.460 |
3 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | 51 | +4.024 |
4 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 51 | +5.329 |
5 | 55 | カルロス・サインツ | Renault | 51 | +7.515 |
6 | 16 | シャルル・ルクレール | Sauber | 51 | +9.158 |
7 | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren | 51 | +10.931 |
8 | 18 | ランス・ストロール | Williams | 51 | +12.546 |
9 | 2 | ストフェル・バンドーン | McLaren | 51 | +14.152 |
10 | 28 | ブレンドン・ハートレー | Red Bull Toro Rosso Honda | 51 | +18.030 |
11 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | 51 | +18.512 |
12 | 10 | ピエール・ガスリー | Red Bull Toro Rosso Honda | 51 | +24.720 |
13 | 20 | ケビン・マグヌッセン | Haas | 51 | +40.663 |
14 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Mercedes | 48 | DNF |
NC | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | 42 | DNF |
NC | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | 39 | DNF |
NC | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 39 | DNF |
NC | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Renault | 10 | DNF |
NC | 31 | エステバン・オコン | Force India | 0 | DNF |
NC | 35 | セルゲイ・シロトキン | Williams | 0 | DNF |