Round 14イタリアGP
決勝
2018.09.02(日)
第14戦イタリアGPの決勝レースが午後3時10分より行われました。モンツァは朝からぶ厚い雲に覆われ、レース開始時に気温21℃、路面温度28℃、降水確率は60%のコンディションの下、決勝レースを迎えました。
Red Bull Toro Rosso Hondaの2台は、ピエール・ガスリーが5列目9番手、ブレンドン・ハートレーは予選18番手でしたが、上位車2台のペナルティーにより8列目16番手からのスタート。ともにスーパーソフトタイヤでスタートしました。
午後3時10分にフォーメーションラップがスタートし、53周のレースが幕を開けました。スタート直後、第1コーナー手前でハートレーが他車と接触するアクシデントが発生し、ハートレー車のサスペンションが破損。これにより無念のリタイアとなってしまいました。第1コーナーとその先の位置取りで後続に先行を許したガスリーは、1周目に11番手へとポジションを落とします。
1周目に発生したアクシデントによりセーフティカーが導入され、2周後にレースが再開されました。その直後、ガスリーは前を走るMcLarenのマシンをオーバーテイクしようとする際に接触、マシンにダメージを負った影響で、その後はペースが上げられない状況が続きます。それでも中団グループでの激しいバトルの中、ポジションを守ろうと奮闘。10周目にはPU交換により後方スタートとなったダニエル・リカルド(Red Bull Racing)と接触するほど白熱した激しいバトルを展開しました。しかし、後方から追い上げるFerrariのセバスチャン・ベッテル、リカルドらにポジションを明け渡し、11周目には13番手となりました。その後、トラブルや早めにピットインするマシンもありましたが、ガスリーは13番手をキープ。ピットインを引き延ばして35周目にタイヤ交換を行いました。ソフトタイヤに履き替えたガスリーは16番手でレースに戻り、追い上げを開始。42周目、43周目に先行車がピットインし、14番手にポジションを上げましたが、それ以上ポジションを上げることはできず、レース終盤にはニュータイヤでペースに勝る後続にパスされ、15番手でフィニッシュとなりました。4戦連続でのポイント獲得を目指した戦いでしたが、残念ながら、それは叶いませんでした。
第15戦シンガポールGPは、シンガポールの市街地コースで9月14日~16日にかけて行われます。
田辺豊治 | Honda F1テクニカルディレクター
「今日はToro Rossoにとってのホームレースでしたが、不運な接触により残念な結果となりました。ハートレー選手はスタート直後にSauberのマシンに接触し、リタイアせざるを得ませんでした。また、ガスリー選手もセーフティーカーがいなくなったあとにオーバーテイクを試みた際、McLarenのマシンに接触しました。それによりマシンのバランスが大きく崩れ、その後はペースを上げられない状況でした。昨日の予選で力強いパフォーマンスを見せていただけに、それを決勝で見せられず、非常に残念です。いいかたちでヨーロッパラウンドを締めくくることはできませんでしたが、次はテクニカルサーキットが舞台となるシンガポールGPです。ここ2戦続いた高速サーキットとは異なり、我々のマシン特性に合ったトラックだと思いますし、気持ちを切り替え、確実にポイントを獲得するために準備を進めます」
ピエール・ガスリー
「今日は望んでいたような一日にはなりませんでした。レース序盤、1コーナーから2コーナーにかけてブロックされ、いくつかポジションを落としてしまいました。その後、フェルナンド・アロンソ選手(McLaren)との衝突で車体右側のフロアを、その後もダニエル・リカルド選手(Red Bull Racing)との接触でリアにダメージを負ってしまいました。その状態ではマシンがそこら中でスライドしてしまい、走行することが難しく、最後まで走りきるのも一苦労でした。このレースが簡単な一戦にはならないと予想してはいましたが、マシンのダメージにより一層困難な状況になってしまいした。できる限りのことはしましたが、このレースウイークで見せていたパフォーマンスを、決勝では見せることができませんでした。次戦の僕らのマシンと相性のいいシンガポールGPに集中するために、今は頭を一度リセットしたいと思います」
ブレンドン・ハートレー
「僕にとって初めてのモンツァでのイタリアGPを楽しみにしていました。このレースウイークでのパフォーマンスに手応えを感じていましたし、グリッドポジションは離されてしまいましたが、予選ではピエールといい勝負ができていたので、決勝にも自信がありました。スタート直後にマーカス・エリクソン選手(Sauber)が左側から僕を抜かそうとアプローチしたことで、危険行為ではなかったのですが、1コーナーで残念ながら僕のレースが終わってしまいました。見ていてとてもすばらしいレースでしたが、本当は僕もそのなかで戦い、レースを走りきりたかったので、とても悔しいです」
順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 44 | ルイス・ハミルトン | Mercedes | 53 | 1:16'54.484 |
2 | 7 | キミ・ライコネン | Ferrari | 53 | +8.705 |
3 | 77 | バルテッリ・ボッタス | Mercedes | 53 | +14.066 |
4 | 5 | セバスチャン・ベッテル | Ferrari | 53 | +16.151 |
5 | 33 | マックス・フェルスタッペン | Red Bull | 53 | +18.208 |
DQ | 8 | ロマン・グロージャン | Haas | 53 | +56.320 |
6 | 31 | エステバン・オコン | Force India | 53 | +57.761 |
7 | 11 | セルジオ・ペレス | Force India | 53 | +58.678 |
8 | 55 | カルロス・サインツ | Renault | 53 | +78.140 |
9 | 18 | ランス・ストロール | Williams | 52 | +1Lap |
10 | 35 | セルゲイ・シロトキン | Williams | 52 | +1Lap |
11 | 16 | シャルル・ルクレール | Sauber | 52 | +1Lap |
12 | 2 | ストフェル・バンドーン | McLaren | 52 | +1Lap |
13 | 27 | ニコ・ヒュルケンベルグ | Renault | 52 | +1Lap |
14 | 10 | ピエール・ガスリー | Red Bull Toro Rosso Honda | 52 | +1Lap |
15 | 9 | マーカス・エリクソン | Sauber | 52 | +1Lap |
16 | 20 | ケビン・マグヌッセン | Haas | 52 | +1Lap |
NC | 3 | ダニエル・リカルド | Red Bull | 23 | DNF |
NC | 14 | フェルナンド・アロンソ | McLaren | 9 | DNF |
NC | 28 | ブレンドン・ハートレー | Red Bull Toro Rosso Honda | 0 | DNF |