Round 15シンガポールシンガポールGP

決勝

2018.09.16(日)

2018 シンガポールGP 決勝

シンガポールの暑さと市街地コースでの過酷なレース。ガスリーが13位、ハートレーが17位で2台完走を果たす

第15戦シンガポールGP、決勝レースが午後8時10分より行われました。シンガポールは夜になっても気温30℃で湿度も高く、長丁場の市街地レースでドライバーにとっては厳しい戦いが予想されていました。
 
Red Bull Toro Rosso Hondaの2台は、ピエール・ガスリーが8列目15番手、ブレンドン・ハートレーは9列目17番手からのスタート。ともにハイパーソフトタイヤを選択しました。
 
午後8時10分にフォーメーションラップがスタートし、61周のレースが幕を開けました。スタート直後、第3コーナーでアクシデントが発生。このアクシデントをかわし、ガスリーは12番手、ハートレーは16番手にポジションを上げます。このアクシデントで3周にわたりセーフティカーが導入されます。セーフティカー先導が解除された後、ガスリー、ハートレー共にポジションをキープして、レースは序盤を終えました。15周目、ハートレーはタイヤ交換のためピットインし、ウルトラソフトタイヤに替え、18番手でコースに戻ります。レース中盤に差し掛かる頃からピットインするマシンが出ますが、タイヤを持たせて走り続けるガスリーはポジションを9番手に上げました。ガスリーは27周目にピットインし、ウルトラソフトタイヤに交換。18番手でコースに戻り、追い上げ態勢に入ります。しかし、追い越しの難しいコースで、なかなかペースは上がらず、レースは後半に入りました。37周目、ハートレーは2回目のタイヤ交換のためピットイン、ハイパーソフトタイヤに替え、レースは終盤を迎えます。
 
残り20周となった終盤、ガスリーは14番手、ハートレーは18番手を走行し、ポジションアップを狙います。しかし、前車との差を詰めるものの、パスすることはできず、ガスリーは14番手でフィニッシュしました。ハートレーはピットインするマシンなどを抜く形で16番手となりますが、最終ラップに後続にパスされ17番手でフィニッシュしています。12番手でフィニッシュしたハースのロマン・グロージャンにブルーフラッグ無視による5秒ペナルティーが科され、最終的にガスリーは13位となりました。
 
F1第16戦ロシアGPはロシア、ソチの特設サーキットで9月28日(金)~30日(日)に行われます。

コメント

田辺豊治 | Honda F1テクニカルディレクター
「金曜日のFP1から、あまりよくない形で始まってしまった週末でした。そして、そこから予選までにパッケージとして大きな改善を図ることができませんでした。今日のレースペースには多少改善が見られましたが、後方グリッドからレースをスタートした中、オーバーテイクが難しいこのトラックでポイント圏内まで順位を上げるには至りませんでした。非常に厳しい週末となってしまったことは残念ですが、次のレースまで時間もありませんし、ここから切り替えてロシアに向けた準備を進めます」

フランツ・トスト | Scuderia Toro Rossoチーム代表
「過去数年、シンガポールGPはチームが成績を上げているサーキットだったので、この週末のレースに期待をしていました。しかしトップ10入りを果たせるほどのペースがつかめなかったので、どうして期待していたパフォーマンスが引き出せなかったのか、そして今後のレースのためにどう改善していくのか分析する必要があります。

ピエールはスタートが上手く決まり、ピットストップを行うまではブロックをしながらポジションをいくつか上げることができました。ブレンドンも3コーナーでのアクシデントを避け、ポジションアップにも成功しました。レース序盤はピエールがトップ10入りできるかもしれないと思っていましたが、レースが進むにつれペースがあまりよくなく、ポイント獲得にまで至らずこのレースを終えることとなり、残念です」

ピエール・ガスリー
「今日はいつもとは少し違ったレース展開となりました。スタートは上手くいき、ポジションを3つ上げて最初の周で12番手まで浮上しました。タイヤをハイパーソフトでスタートするという賭けに出ましたが、思ったよりもスティントの最後までタイヤを持たせるのが難しく、結果的に苦戦してしまいました。最初のピットストップ後、シロトキン選手(ウイリアムズ)とグロージャン選手(ハース)とポジションを争っていた際にブルーフラッグを提示されてしまい、タイムロスしてしまいました。最大限のプッシュをしたつもりでしたが、このレースウィークはポイントを争えるほどのペースがつかめませんでした」

ブレンドン・ハートレー
「最初にハイパーソフトを装着していたことにより前方のマシンよりも速かったので、ピットインを早めに行うという一か八かの勝負に出ることにしました。その後ウルトラソフトに変更しましたが、多くのマシンにフタをされてしまう状態の中、トラフィック後方で身動きができなくなり、作戦は上手くいきませんでした。そこでもう一度ピットストップを行うことにしましたが、ここでもウイリアムズのマシンに引っかかってしまい、最後はマグヌッセン選手(ハース)にオーバーテイクを許してしまいました。このレースではいい部分もありましたが、ポイント獲得に至るまでのペースはなかったかもしれません。シンガポールGPに期待をしていた分、残念な結果になってしまいました。タフな一戦を最後まで走りきることができましたが、喜べる結果にはなりませんでした。ハイパーソフトでスタートすることに決めたのは、他車よりもタイヤの持ちがよかったためですが、最初の周で順位を上げることも僕たちの作戦の一つでした。オコン選手(フォースインディア)がウォールに追突したことで状況は変わってしまいましたが、ハイパーソフトでの最初のスティントは悪くなかったと思います。他にもなんとか順位を上げようと色々試しましたが、残念ながらこのレースウィークではどれも上手くいきませんでした」

決勝

順位 No. ドライバー チーム 周回数 タイム/差
144ルイス・ハミルトンMercedes611:51'11.611
233マックス・フェルスタッペンRed Bull61+8.961
35セバスチャン・ベッテルFerrari61+39.945
477バルテッリ・ボッタスMercedes61+51.930
57キミ・ライコネンFerrari61+53.001
63ダニエル・リカルドRed Bull61+53.982
714フェルナンド・アロンソMcLaren61+103.011
855カルロス・サインツRenault60+1Lap
916シャルル・ルクレールSauber60+1Lap
1027ニコ・ヒュルケンベルグRenault60+1Lap
119マーカス・エリクソンSauber60+1Lap
122ストフェル・バンドーンMcLaren60+1Lap
1310ピエール・ガスリーRed Bull Toro Rosso Honda60+1Lap
1418ランス・ストロールWilliams60+1Lap
158ロマン・グロージャンHaas60+1Lap
1611セルジオ・ペレスForce India60+1Lap
1728ブレンドン・ハートレーRed Bull Toro Rosso Honda60+1Lap
1820ケビン・マグヌッセンHaas59+2Laps
1935セルゲイ・シロトキンWilliams59+2Laps
NC31エステバン・オコンForce India0DNF

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