私は主にK-CLIMBに携わっていますが、これまで東京オートサロンの出展車には長く、多く関わってきました。去年までは毎回、社内で何チームかつくり、コンペをして出展車を決めていましたが、今回はコロナ禍のもと、テレワーク中心の働き方となり、直接顔を突き合わせての企画会議ができない。それでも、みんな同じような構想がありました。Hondaがすでにやっているスポーツに対して同じことをやるのではなく、All Hondaとして可能性の幅広げが必要。量産品の開発をやりつつも、同時に、可能性や知見を広げるこういう取り組みも大切なんだと思います。本気で遊んでこそ、本気で遊びたいお客様の声も実感でわかるようになります。K-CLIMBで目指すのは思いのままに操れる操作性で、そこは私たちもこれまでModuloで追求し、ノウハウを蓄えてきました。レースはレースでも、サーキットではなく一般道でのレースにこだわってパフォーマンスを追求する中で、きっと今まで以上のものが得られるでしょう。走る・曲がる・止まる性能の向上にひたすら取り組んできたModuloの、次のフェーズにつながればと思います。レースの現場に出て、お客様とコミュニケーションできる場ができればいいなと、それを楽しみに車両制作をしています。