おいしい野菜を育てる土のつくりかた 環境を整える 野菜づくりのスタートは、土づくりから。おいしい野菜を育てる、栄養満点のふかふかな土のつくりかたをご紹介します。

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温度
野菜が育つには、それぞれ適した気温が必要です。家庭でつくる場合は、できるだけ季節にあわせた野菜を栽培しましょう。
季節にあわせた野菜を育てていても、土の温度が下がりやすかったり、乾燥したりする場合は、マルチを張ったり、寒冷紗をかけたりして、野菜を守ります。

マルチの種類
マルチ(マルチング)は、土の乾燥を防いだり、地温を高めたり、雑草が生えるのをおさえる役割があります。おもにプラスチックフィルムのマルチを用いますが、株元に藁や刈草を敷いて地温上昇を防ぐこともマルチとよびます。

黒色マルチ
地温を上げるほか、地表に日光が当たらないため、雑草の繁殖を防ぎます。
一般的にもっとも多く使われている色です。
シルバーのストライプが入ったタイプは、シルバー部分が日光を反射するため、
アブラムシの防除に最適です。
シルバーマルチ
地温があまり上がらないため、夏の栽培に適しています。
透明マルチ
地温を上げるのに効果的なので、冬の栽培に適しています。

サイズは幅が95cm、135cm、150cmのものが一般的ですが、畝の幅にあわせて使い分けましょう。
このほか、目盛りつきのもの、植えつけに便利な穴のあいているものなど、さまざまな種類があります。また、使用後に土の中で分解される生分解性のフィルムも登場しています。



マルチのかけかた
  1. 畝の幅よりも広いマルチを選んで準備します。


  2. 畝の端に20〜30cmほどの余裕を持たせてマルチをのばします。


  3. 畝の端に残した20〜30cmのマルチの上に、土を盛って固定します。
    足でトントンと踏んで、しっかりと埋めます。


  4. もう一方のマルチをのばして、ピンと張ります。


  5. 3と同様に、土を盛ってマルチを固定します。固定できたら、
    クワでマルチの端を切ります。


  6. 畝の両サイドにも土を盛って、マルチを固定します。足でマルチを
    踏んでピンと張りながら、クワで土を盛っていきます。


  7. マルチのまわりに盛った土をしっかり固定します。


  8. マルチの上に、1m間隔で土を盛って重石がわりにします。
    これで完成!
畝の幅より広いマルチを選ぶ
畝の幅より広いマルチを選ぶ
マルチの端を固定してのばす
マルチの端を固定してのばす
畝にあわせてクワでマルチを切る
畝にあわせてクワでマルチを切る
マルチを固定していく
マルチを固定していく
土を盛るとマルチに風が当たってもバサバサとならない
土を盛るとマルチに風が当たっても
バサバサとならない


寒冷紗のかけかた
寒冷紗は、気温が高く日差しが強いときに、暑さをしのぐために使ったり、寒い季節に、苗や株の保温のために使います。暑さや寒さを防ぐ以外にも、大雨や強風から野菜を守ったり、虫や鳥を寄せつけない効果もあります。無農薬栽培をしたい人におすすめです。
寒冷紗のかけかたには、2種類あります。支柱をアーチ状にして寒冷紗をかける「トンネルがけ」と、マルチのように直接作物にかける「べたがけ」です。
ここでは、トンネルがけの方法を紹介します。

<トンネルがけ>
  1. 畝の片側に50〜60cm間隔に支柱をさしていきます。


  2. 畝の反対側に、畝をまたぐようにして支柱の端をさしこみ、
    アーチ状にします。


  3. アーチの高さをそろえます。


  4. 寒冷紗をアーチにかぶせて、マルチを固定した要領で、
    端を土に埋めて固定します。


  5. アーチにした支柱の間に、ふたたび別の支柱をストッパーとして
    何箇所かにさします。


  6. 寒冷紗をかけた畝をまたぐようにして、アーチ状にし、
    寒冷紗を固定します。


  7. これで完成!
支柱を50〜60cm間隔でさす
支柱を50〜60cm間隔でさす
支柱をアーチ状にして高さをそろえる
支柱をアーチ状にして高さをそろえる
寒冷紗をアーチにかぶせて固定する
寒冷紗をアーチにかぶせて固定する
マルチを固定していく
あらたに支柱をさしていく
土を盛るとマルチに風が当たってもバサバサとならない
支柱をアーチ状にして寒冷紗を固定する

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