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鈴鹿8耐 決勝レポート

2009.07.26
Posted on July 26, 2009 by Honda

7月26日(日)に三重県・鈴鹿サーキットにて『2009 QTEL FIM 世界耐久選手権シリーズ第4戦“コカ・コーラ ゼロ”鈴鹿8時間耐久ロードレース(以下、鈴鹿8耐)』の決勝レースが行われた。不安定な天候下のサバイバルレースを戦い抜いた#2 Honda DREAM RT 桜井ホンダ(高橋巧/亀谷長純組)が3位表彰台を獲得。PPスタートの#1 F.C.C. TSR Honda(秋吉耕佑/伊藤真一組)は序盤に転倒、9ラップ遅れの最後尾から9位まで浮上する驚異の追い上げを見せた。

鈴鹿8耐
鈴鹿8耐
鈴鹿8耐
鈴鹿8耐
鈴鹿8耐
2009年7月26日(日)
決勝
会場:三重県・鈴鹿サーキット
天候:曇りときどき雨
気温:29.5℃
観客:5万4000人

日本最大のバイクイベントでもある“真夏の祭典”鈴鹿8耐、この日の勝利のために各チームはテストを重ね、入念な準備を重ねてきた。優勝が期待される#1 F.C.C. TSR Hondaの秋吉/伊藤組はマシンの調整のみならず、体力トレーニングを一緒にこなすなど、ライダー間の信頼をも高めて鈴鹿入り。第3ライダー登録は手島雄介だが、レースは2人体制で挑む。#634 MuSASHi RT HARC-PRO.(山口辰也/安田毅史/小西良輝組)は抜群のコンビネーションを武器に戦う。

#2 Honda DREAM RT 桜井ホンダは、亀谷長純とジョシュ・ブルックスで戦う予定だったが、ブルックスは19日に開催された英国スーパーバイク選手権(BSB)でクラッシュしたことで参戦を取り止めた。急きょライダーを探すことになり、何度もペアライダーとして名前が挙がっていた高橋巧に白羽の矢がたった。高橋は所属するチーム、バーニングブラッドレーシングチームで鈴鹿8耐参戦を考えて前哨戦の鈴鹿300qに単独参戦したが、チームの方針から鈴鹿8耐に参戦しないことになり、鈴鹿8耐の予定は空白だった。昨年の鈴鹿8耐ではハルクプロのサードライダーとして参加。安田毅史のケガにより小西良輝とペアを組むことになり、初の鈴鹿8耐で3位表彰台に駆け上がった実績がある。だが今回は、レースウイークに入っての決定でツナギも全日本仕様のままでの参戦と、昨年よりも準備期間が少なかった。

事前テストから灼熱の太陽が顔を出し、本番さながらの酷暑となったが、レースウイークはぐずついた空模様となった。木曜日のフリー走行では午前中がドライ、午後はウエット。午前の走行でヘアピン先のニューシケインで、失速したマシンのあおりで亀谷が転倒、右肩を強打した。骨に異状はなかったが、患部が腫れライディングへの影響が心配された。この日のトップタイムは秋吉/伊藤組、2番手に酒井大作/徳留和樹/青木宣篤組(#12 スズキ)、3番手に山口/安田/小西組と優勝候補の3強が並んだ。高橋/亀谷は6番手となった。

最終グリッドは土曜日に行われるトップ10トライアルで決まる。このセッションへの出場チームは、金曜日の計時予選の上位陣となる。金曜日は、第1、第2、第3とライダーごとにグループ分けされての予選が午前、午後にわたって行われた。秋吉は第1ライダー枠で2分7秒796と7秒台に入れトップタイムを記録。そのタイムを超えようと第2ライダーたちは奮起、山口が秋吉のタイムに迫る2分7秒866を記録するも届かず。伊藤はマシン調整を優先させ2分9秒002とした。第3ライダーでは青木がヨシムラライダーの中でトップとなる2分8秒373を記録、ヨシムラ勢3人は全員が8秒台に入れて仕上がりのよさをアピールした。

最終的には秋吉/伊藤組が総合トップ。2番手に山口/安田/小西組、3番手に酒井/徳留/青木組、4番手に出口修/寺本幸司組(#48 スズキ)、5番手に井筒仁康/武石伸也/鶴田竜二組(#5 カワサキ)、6番手に痛み止めを飲んで奮闘した高橋/亀谷組。7番手に#99 テルル・ハニービーレーシングの野田弘樹/関口太郎組、8番手に今野由寛/鈴木大五郎組(スズキ)、9番手に#73 TEAM PLUS ONE & TSRの岩田悟/須貝義行/渡辺一馬組、10番手に浜口俊之/金山和弘組(スズキ)がつけた。この上位10チームがトップ10トライアルに挑む。ナイトセッションでも秋吉/伊藤組はトップタイムを記録して、長い一日を締めくくった。

土曜日、トップ10トライアル前に大粒の雨が落ち、一瞬にしてコースを濡らした。その後雨は上がったものの、路面状況を考えると一周のタイムアタックで競われるトップ10トライアルに関して中止の声も上がった。しかし、青空が見え始めてセッションは決行された。コースは乾き始めるが、アタックの順番によって状況が変化していく難しい路面となった。

木曜日のフリー走行での転倒で満身創痍の亀谷が2分10秒998でトップに立つと、徳留が2分8秒566で首位交代。それを抜こうとした安田だが、ダンロップで大きく振られ、さらにスプーンでオーバーラン、リアが流れてマシンを暴れさせながらも2分10秒377と会場を沸かせるが、トップに立てず。そこで伊藤が2分8秒341でトップに立った。さらにそれを抜いたのが山口で2分8秒130を記録。最後に登場した秋吉が堂々の2分7秒692で、秋吉/伊藤組がポールポジションを獲得した。2番手に山口/安田/小西組。3番手酒井/徳留/青木組。4番手に高橋/亀谷組がジャンプアップ。8番手、野田/関口組で決勝を迎えることになった。

決勝日の天気予報は曇りのち雨。11時30分にスタートが切られ、ホールショットは#1秋吉、2番手#634山口、3番手#12酒井、4番手に#5武石のオーダー。1ラップをクリアして#1秋吉は1.245秒ものアドバンテージを築く。#1秋吉の速さはだれの目にも明らかで、このまま独走するかと思われたが、2ラップ目のS字の入口でゼブラにマシンがヒットし、まさかの転倒。傷ついたマシンを起こしてコース復帰するが、ピットロードで再び転倒、さらに傷ついたマシンでピットイン、マシン修復にかかる。トップは#634山口、それをピタリとマークする#12酒井、6ラップ目のシケインで#12酒井が#634山口を捕らえ、首位に立つ。#12酒井、#634山口、#48出口、#2亀谷と続く。8ラップ目、ダンロップで#2亀谷が#48出口を捕らえ3番手浮上。15ラップ目、MCシケインで周回遅れの転倒に山口が絡んでトップ争いから脱落する。

1回目のルーティンが落ち着いた30ラップ目、トップ#12青木、2番手#2高橋との差は約40秒、3番手#48寺本、4番手には世界耐久選手権チームの#7 I.ジャーマン/S.マーティン/G.ジャバニ組(ヤマハ)、5番手には#25 HONDA鈴鹿レーシングの波平伊織/森井威綱/柚木伸介組、6番手に#99関口、7番手#44 ウイダーD.D.BOYS with A-STYLEの児玉勇太/津田一磨組が付けた。9番手は#9 西嶋修/長谷川克憲/苅田庄平組(カワサキ)。10番手に#73岩田が付ける。

50ラップ目には#12青木、#2高橋、#48寺本、#5井筒、#25森井、#99関口、#73岩田、#7ジャーマン、#44津田となる。時折り雨がパラつくが、すぐに上がり、スリックタイヤでの走行が続けられる。雨が降ったり止んだりと、タイヤ選択に悩む天候となる。イレギュラーのピットインを増やすべきか、タイムを落としてもルーティンを守るべきか。多くのチームはラップタイムを落としてもルーティンを守る作戦で推移した。首位の#12徳留はトップを死守、難しい路面でベテランの技を見せた#5井筒/武石が2番手に浮上、3番手#2亀谷、4番手#48出口となる。

75ラップ目、西コースにはスコールのような雨が落ち、次々と転倒者が出る。上位陣はピットインしてライダー交替、タイヤ交換してコースに復帰する。コース上では午後2時35分、セーフティカーが入る。セーフティカーは2番手の前に入り、トップの#12酒井にとっては有利な展開となる。そして、午後2時51分にリスタート。83ラップ目には#12酒井、#5井筒、#48寺本、#2高橋、#7ジャバニ、#44津田、#9西嶋、#25柚木というオーダーとなった。次第に空は明るさを取り戻して太陽がのぞくが、路面はウエット。#48寺本が#5井筒を捕らえて2番手に浮上、#12酒井、#48寺本、#5井筒、#2高橋のオーダー。4時間が経過して、#25柚木が2コーナーで転倒してしまう。

再び、路面が乾き始め、ラップタイムも上がり始める。115ラップ目、トップを守る#12青木を追って#5井筒、#48寺本、#2亀谷が続いた。しかし、120ラップ過ぎには、再び空が暗くなり、西コースで激しい雨が落ち始める。午後4時15分には早めのライトオンの指示があり、全車ライトをつけての走行となる。さらに嵐のような雨が落ち、午後4時50分には再びセーフティカーが入った。リスタートは午後5時16分、しかし、すぐに1コーナーで多重クラッシュが発生してセーフティカーが入った。コースクリアとなった20分後にレースが再開されたが、トップ#12徳留と2番手#5井筒の差は2ラップ、#5井筒を#48寺本が追う展開。3ラップ遅れで#2高橋、#7ジャーマンが追う。落雷注意報まで出る天候の中、ライダーたちは、ひたすらゴールを目指した。

鈴鹿8耐
鈴鹿8耐
鈴鹿8耐
鈴鹿8耐
鈴鹿8耐

午後6時前にはさらに雨脚が強まり、4度目のセーフティカーが入る。リスタートは午後6時18分。#12徳留のトップは不動、2番手#5井筒、3番手に#48寺本、4番手#2高橋、5番手#7ジャーマン、6番手#9西嶋、7番手#44津田、8番手#99関口、9番手#73岩田となる。

ラスト1時間で雨は止み、路面はウエットだが、雲が切れて空が見える。最後のライダー交替、ピットインを終えたライダーたちが、次々とコースに飛び出して行った。ラスト30分、#48出口がトラブルでイレギュラーのピットイン、マシンを確認してピットアウトするが、ポジションを落とす。代わって猛然と追い上げていた#2亀谷が3番手にポジションを上げた。

19時30分、過酷な8時間を戦い終えた#12酒井が歓喜のチェッカーを受けた。優勝は酒井/徳留/青木組。続いて#5武石が入り、井筒/武石/鶴田組が2位獲得、3位のチェッカーを#2亀谷が受け、高橋/亀谷組が表彰台をゲットした。最終ラップまで続いた#73岩田、#44児玉の7位争いは児玉が制して、7位を児玉/津田組が獲得。8位に岩田/須貝/渡辺組となった。10位に奮闘した野田/関口組が入った。

2ラップ目の秋吉の転倒から19分間のピット作業でマシン修復し、トップから9ラップ遅れの最後尾で伊藤がコースイン。残り7時間34分50秒で、どこまでばん回できるのか、新たな戦いとなった。ライダー交替した秋吉は32ラップ目、2分8秒745のファステストラップを記録して追い上げる。常にトップチームよりも速いラップタイムでグイグイと追い上げて、残り4時間で15位まで浮上する。だれよりも速いペースで、ウエットでもドライでも追い上げる2人は驚異的な速さで次々と先行するライダーを捕らえ、残り1時間で10位まで順位を上げた。最後は伊藤に交替、伊藤は暗闇迫る中でさらにポジションを上げ、9位でチェッカーを受けた。勝つことはできなかったが、最高尾から怒とうの追い上げを見せた2人に大きな拍手が沸き上がった。

山口も16ラップ目にコースに復帰してピットにたどりつき、マシンを修復、残り6時間56分で安田がコースへと飛び出した。順調に走り続けて23位まで追い上げたが、激しい雨に足元をすくわれ安田がスプーンで転倒、再びピットに戻った。最終的に山口/安田/小西組は43位でチェッカーを受けた。

亀谷長純(3位)|Honda DREAM RT 桜井ホンダ

「パートナーが急きょ代わり、ケガもあって、大変なレースでしたが、表彰台には上りたいと思っていました。最後の走行では難しい路面状況だったけれど、絶対にいけると自信があったので、タイムアップして『絶対に表彰台』と強い意志を持って走りました。これまで、何度も8耐に挑戦してきたけれど、一度も表彰台に上がったことがなくて……。望みがかない素直にうれしいです。やっと表彰台上れたという喜びは大きい。巧は2度挑戦で2回も表彰台でしょう。100%の確率だからうらやましい。よくがんばってくれたと思います。ケガのサポートをしてくれた先生、スタッフ、応援してくれた人たちのおかげで、ここに来られたと思います。本当にありがとうございました」

高橋巧(3位)|Honda DREAM RT 桜井ホンダ

「雨はあまり走ったことがなくて……。今回のレースウイークが初めてなぐらいで、自信がなかったのに、決勝では僕に交代すると決まって雨が降りました。絶対に転べなかったし、亀谷さんはケガをしていたこともあって、僕がしっかりして力になりたいという気持ちもあって。だけど、そんなに簡単にはいきません。それでも、今回、声をかけてもらわなければ走れなかったので、出場できてよかったです。表彰台に上がれるとは思っていなかったのでうれしいです。亀谷さんのおかげです」

秋吉耕佑(9位)|F.C.C. TSR Honda

「転倒するとは思ってもいませんでした。クランクケースがゼブラに当たったようです。やってはいけないミスをしてしまいました。優勝を目指して、たくさんのスタッフが準備しましたし、スタッフにも伊藤さんにも申し訳ない。それでも、そのまま終わるわけにはいかない。Hondaの速さを見せなければならないと思いました。どんなリスクがあっても、速さにこだわる走りを貫きました。セーフティカーが入っている時間も惜しいくらいで、もっと追い上げたかった。次のチャンスには、こんなことがないように、しっかり走りたいと思っています」

山口辰也(43位)|MuSASHi RT HARC-PRO.

「転倒したバックマーカーが自分に向かって来たのですが、MCシケインだったので逃げ場がなく、避けられませんでした。角度が違っていたら、舞い上がったマシンが自分に落ちてきたかも知れません。なので、今はケガがなくてよかったと思うようにしています。勝てるチャンスがあったと思いますし、スタッフのサポートも大きく、みんなの8耐優勝の目標を達成したかった。今回はスポンサーのムサシの方々が、たくさん応援に来てくれていたので申し訳なく思っています。この悔しさを全日本で晴らしたい。絶対にシリーズチャンピオンを取ります」


順位 No. チーム/ライダー マシン 周回数
112ヨシムラスズキwithJOMO
酒井大作&徳留和樹&青木宣篤
スズキ183
25TRICK☆STAR RACING
井筒仁康&武石伸也&鶴田竜二
カワサキ182
32Honda DREAM RT 桜井ホンダ
高橋巧&亀谷長純
Honda182
47YAMAHA AUSTRIA RACING TEAM
I.ジャーマン&S.マーティン&G.ジャバニ
ヤマハ181
548PLOT FARO PANTHERA
出口修&寺本幸司
スズキ180
69BEET RACING
西嶋修&長谷川克憲&苅田庄平
カワサキ179
744ウイダーD.D.BOYS with A-STYLE
児玉勇太&津田一磨
Honda179
873TEAM PLUS ONE & TSR
岩田悟&須貝義行&渡辺一馬
Honda179
91F.C.C. TSR Honda
秋吉耕佑&伊藤真一&手島雄介
Honda178
1099テルル・ハニービーレーシング
野田弘樹&関口太郎
Honda178
1440Honda 浜松エスカルゴ&PGR&狭山R&H-TEC 関東
久保山正朗&中津原尚宏
Honda 175
1567Honda DREAM RT 和歌山
大内田実&湯崎朗文
Honda 173
1733Honda 緑陽会 熊本レーシングチーム
吉田光弘&飯田将人&野寄真二
Honda 171
18112Honda EG Racing
栗林剛&本道雅樹
Honda 171
1961TEAM N.K.B
高田速人&原田伸也
Honda 171
2128ホンダ テクニカル カレッジ
浜口喜博&古澤基樹
Honda 170
2363Teamガレージコンプリートwithクラフト
中山英樹&箕田貴司&山田直樹
Honda 169
2536ROCKSTAR × BATTLE & I LOVE Cafe
桐井有希&下地申悟
Honda 169
2775Verity Racing Team
五十嵐明弘&里実
Honda 168
2843TEAM ナカキホンダ
中山睦生&野村裕之
Honda 168
2960HondaブルーヘルメットMSC
大塚卓也&小林敦之
Honda 167
3076クラウン警備保障RACING
矢野大輔&鈴木
Honda 167
34111Honda向陽会ドリームレーシング & SHOWA
中村浩&松原泉&海老沼孝志
Honda 166
3550ベストバイクレンタル水戸 &e'FREAKS&MK
高野弘毅&岡田聡&馬場聡
Honda 162
3823鈴鹿コミュニティーレーシングチーム
福田康志&松井秀樹
Honda 155
3988岡山国際レーシングファミリーR.T
柚木力&光元康次郎&田村武士
Honda 154
43634MuSASHi RT HARC-PRO.
山口辰也&安田毅史&小西良輝
Honda 147
RT85Honda Q遊会 明和レーシング
山中正之&安藤元之&中村知雅
Honda 135
RT777PURI・PURI RACING & Like a Wind☆BMS
谷誠士郎&奥田貴哉
Honda 128
RT25HONDA鈴鹿レーシングチーム
浪平伊織&森井威綱&柚木伸介
Honda 119
RT888石垣島マグロレーシング・海人withモトバム
金淳一&高橋孝臣
Honda 112
RT64TEAM オーエスジー
福山京太&向山将弘
Honda 107
2009 Suzuka8Hours