最終戦までもつれたチャンピオン争い
最終レースで古賀が勝利し、チャンピオンを獲得

全日本モトクロス選手権IA2クラスは、昨年2位の古賀太基(ADA with Socal MXTF)や昨年、モトクロス世界選手権MX2クラスに参戦した能塚智寛(Team HRC)が参戦。最終戦の最終ヒートまでもつれたチャンピオンシップ争いは、古賀がワークスチームの能塚を制してIA2のチャンピオンを獲得した。

開幕戦九州大会では、全日本シリーズへの復帰戦となった能塚と古賀が勝利を分け合った。ヒート1は序盤に集団から抜け出した能塚、古賀の2人によるデッドヒートが展開。終盤に古賀が能塚と接触して転倒するというアクシデントが発生するも、能塚は逃げきって優勝。古賀も転倒後、すぐに再スタートして2位に入った。ヒート2では、序盤の出遅れから能塚は3位に。古賀が優勝し、この大会の総合優勝を飾った。

第2戦関東大会でも、古賀はヒート1で2位、ヒート2で優勝して開幕から連続となる総合優勝を飾る。能塚は4位/2位だったが、着実にポイントを稼いだ。第3戦SUGO大会では能塚が2位/優勝、古賀が優勝/2位。ポイントは同点ながら、ヒート2で優勝した能塚が総合優勝となった。

第4戦中国大会はヒート1で能塚が優勝、古賀は2位に入り、大城魁之輔(TEAM HAMMER)が、IA自己ベストリザルトとなる3位に入った。ヒート2は序盤から安定したペースを維持した古賀がトップを独走し、今季4勝目。一方の能塚は転倒でリタイアに終わった。この時点で、古賀が能塚に対して31ポイント差をつけてランキングをリードしていたが、続く第5戦HSR九州大会では能塚が両ヒートを制し、古賀はヒート1をマシントラブルでリタイア。ヒート2は2位でゴールしたものの、リタイアが響き、ランキングでは3点差にまで詰め寄られる。

第6戦東北大会は古賀が両ヒート2位、能塚が両ヒート3位に入り、古賀が再び能塚を引き離すことに成功。第7戦が豪雨の影響から中止となったことから約1カ月のインターバルを挟んで開催された第8戦近畿大会では、大城が3位/5位と両ヒートをまとめ、総合2位に入った。また、横澤拓夢(Team TARGET)がヒート2で優勝。能塚は6位/7位だったが、古賀が8位/18位と振るわなかったため、6ポイント差で今季初めてポイントリーダーに立った。

最終戦スポーツランドSUGOで行われたMFJGP大会は、ヒート1で2位に入った古賀が2ポイント差まで能塚に迫り、ヒート2で優勝すれば、能塚の順位にかかわらず逆転チャンピオンという状況に。こうして、2018年のチャンピオンはヒート2で決することとなる。迎えたヒート2。古賀はホールショットを奪って先頭に立つと、後続とのギャップを少しずつ開いていき、独走態勢へ。最大で13秒差までリードを広げると、その後はアドバンテージを有効に使いながら逃げきり、見事優勝。4位でゴールした能塚を逆転し、初のIA2チャンピオンに輝いた。