最終戦を待たずして長谷川聖がチャンピオンに輝く
昨年タイトルを獲得した中島元気がST600クラスへ戦いの場を移し、チャンピオン不在となった2019年シーズンのJ-GP3クラス。開幕戦・ツインリンクもてぎで強さをみせたのは、長谷川聖(CLUB Y's)だった。長谷川はオープニングラップを制すると、ファステストラップを記録しながら、逃げのレースを展開。2位に大差を付けて優勝を飾った。2位に入ったのは女性ライダー、中山愛理(TEAM SHOTA)。自身初の表彰台獲得となった。

開幕から好スタートを切った長谷川聖
第2戦・鈴鹿サーキットではJ-GP3クラスが開催されず、次のレースは第3戦のスポーツランドSUGOで行われた。ここでも長谷川がホールショットを奪い、後続を引き離しにかかる。しかし、ここで長谷川に待ったをかけたのが、鈴木大空翔(BATTLE FACTORY)だった。レース半ばでファステストラップを刻むと、首位に浮上し、鈴木が長谷川を抑え、自身初優勝を果たした。
シーズン唯一の2レース開催となった筑波サーキットでの第4戦。レース1は雨が降りしきる中行われ、終盤に抜け出した福嶋佑斗(Team Plusone +f)が初優勝。一転してドライコンディションとなったレース2では、鈴木や村瀬健琉(ミクニ テリー&カリー)らをかわした、長谷川が独走。シーズン2勝目を挙げた。
2カ月以上のインターバルを経て迎えた、第6戦・岡山国際サーキット。長谷川はポールポジションを獲得したが、レースは村瀬や鈴木など、集団でのバトルとなる。しかし、ファイナルラップに、村瀬と鈴木が転倒。トップに立った長谷川が逃げきり、3勝目を挙げ、タイトルに王手をかけた。
しかし、第7戦・オートポリスの事前テストで、長谷川は転倒。左手を痛め、その影響からか予選は9番手にとどまってしまう。それでも、決勝では「痛みを感じなかった」と言う長谷川は、2位でフィニッシュ。見事チャンピオンを確定させた。

最終戦を待たずにチャンピオンとなった長谷川聖
鈴鹿サーキットでの最終戦は、鈴木が2勝目を挙げ、ランキング2位に。ランキング3位には村瀬が入り、シーズンを締めくくった。