ST600 2019 JRR | 総集編

小山知良がST600クラスを初制覇
2000年のGP125クラス以来19年ぶりの全日本タイトル獲得

J-GP2からの移行組を含め、36台が年間エントリーしたST600クラス。昨年最終戦までチャンピオンを争いながら、惜しくもランキング2位となった小山知良は、今年も日本郵便 Honda Dream TPから2019年シーズンに挑んだ。

ツインリンクもてぎでの開幕戦、小山にいきなり試練が訪れる。トラブルに悩まされ、レースウイーク中にエンジンを乗せ換え。本人も「バタバタとした中で決勝を迎えた」とコメントを残すほどだったが、それでも予選4番手、決勝4位とHonda勢トップでレースをまとめた。

開幕戦4位と、Honda勢最上位でスタートを切った小山
開幕戦4位と、Honda勢最上位でスタートを切った小山

約1カ月半のインターバルを経て行われたスポーツランドSUGOでの第3戦。小山は終始トップ争いを演じ、終盤、岡本裕生(ヤマハ)との一騎打ちとなる。コントロールライン上でのビデオ判定にまでもつれた争いを制したのは小山。今季初勝利となった。

続く第4戦・筑波サーキットは2レース制。レース1、ウエットからドライへと変化する難しい路面コンディションの中、小山は岡本と3番手を争う。ここでも岡本との争いを制し、小山は3位表彰台を獲得。しかし、レース2では優勝した岡本にわずかに届かず、2位となった。

第4戦・筑波サーキットではレース1、レース2ともに表彰台を獲得
第4戦・筑波サーキットではレース1、レース2ともに表彰台を獲得

2カ月のインターバルを置いて行われた第6戦・岡山国際サーキット。レースは序盤、トップに立った國峰啄磨(日本郵便 Honda Dream TP)を、小山が追う展開となった。残り2周というところで小山が國峰を捉え、首位に浮上。そのまま逃げきって今季2勝目を挙げると同時に、ランキングでもトップに立った。

第7戦・オートポリスは小山にとって会心のレースとなった。予選で今季初のポールポジションを獲得すると、スタートからレースを終始リード。一度もトップを譲ることなく、約5秒の差を付けて優勝。3勝目を挙げた小山がタイトル争いをリードし、最終決戦の舞台、鈴鹿へと向かうことになる。

最終戦、チャンピオンに向けてひた走る
最終戦、チャンピオンに向けてひた走る

小山は、トップ争いをしながら攻めのレースを展開する。タイトルを争っていた岡本が転倒リタイアとなり、タイトルをほぼ手中に収めた状況でも、攻め手を緩めることはなかった。優勝こそ南本宗一郎(ヤマハ)に譲ったが、小山は2位でチェッカーを受け、ST600クラスで初のタイトル獲得を果たした。小山にとっては、2000年に当時のGP125クラスを制して以来、実に19年ぶりとなる全日本チャンピオン獲得となった。

POINTS

順位 No. ライダー マシン 総合 1 2 3 4 5 6 7 8
1230小山知良Honda16018252022252525
26南本宗一郎ヤマハ12820201616151328
31岡本裕生ヤマハ126252218251620
457奥田教介カワサキ12415122218182217
550長尾健吾ヤマハ1002218252015
655國峰啄磨Honda9716156202218
754荒川晃大Honda71149131223
897佐野優人Honda69117149919
940菅原陸ヤマハ671251314518
1012古山颯太ヤマハ6310141015410
1164伊達悠太Honda5051381113
1513杉山優輝Honda441114118
16420岩田悟Honda37612127
1741田所隼Honda33131028
2171上原大輝Honda241716
2525日浦大治朗Honda1789
2946中島元気Honda13310
3514行村和樹Honda11