Hondaは1959年にRC142でマン島TTレースに参戦を開始して以来、125ccクラスでの勝利にこだわりを見せていました。1961年にRC143で初勝利を飾ると、1962年に投入したRC145では出場したシリーズ10戦全てに勝利。その後1964年の2RC146で7勝を挙げシリーズチャンピオンを獲得しましたが、1965年になると2ストローク勢が台頭し、Hondaは勝利を目指して第5戦から4RC146を投入し、さらに最終戦ではRC148を投入するものの1勝を挙げることもできずシーズンを終えました。このRC148の発展型として1966年に投入した世界初の5気筒125ccロードレーサーがRC149です。新開発の空冷4ストロークDOHC5気筒エンジンを搭載し、最高出力は34PSを20,500rpmという超高回転で達成。ルイジ・タベリ選手のライディングにより、この年125ccクラスで出場9戦中5勝を挙げてタイトルを奪回しました。そして史上初の1メーカーによる5クラス(50cc、125cc、250cc、350cc、500cc)制覇の一端を担いました。Hondaは1967年に50ccと125ccクラスにおけるワークス活動を終了したこともあり、RC149は第1期Hondaの125ccクラス最後のマシンとなっています。