History

WGP初優勝・初制覇(1961年)

マシンをさらに熟成させて臨んだ1961年シーズン、開幕戦スペインGPの125ccクラスで、前年型RC143を駆るトム・フィリス選手が、Hondaにとっての初優勝を達成。さらに第3戦でも優勝を果たし、以降も勝利を重ね、11戦中8勝を挙げました。

250ccクラスでも、RC162がリッター160馬力にまで向上。優勝に向けて歩みを進める中、Hondaは第2戦西ドイツGPで高橋国光選手が250ccで初優勝を果たしました。この高橋選手の勝利は、GPにおける日本人初の快挙でもありました。さらに、続くフランスGPでもトム・フィリス選手が勝利を収めるなどその力を十二分に発揮。そして、シーズン第4戦としてマン島TTを迎えます。後にイギリスの有力紙によって「恐怖感を憶えるほど」と言われたRC162が、コースレコードを塗り替えながら1位から5位までを独占。平均のレースタイムは、350ccを上回るという歴史的勝利となりました。このあともRC162は順調に勝利を積み重ね、通算10勝を挙げます。

この年のHondaは、125ccと250ccの両方で、個人とメーカータイトルを獲得。マン島TTへの出場宣言から7年目の快挙でした。

高橋国光選手 / RC162 (1961年)高橋国光選手 / RC162 (1961年)

年表

  • 1961年4月 WGPフル参戦を開始。開幕戦スペインGPで初優勝(125cc)
  • 1961年5月 西ドイツGPで250cc初優勝(高橋国光は日本人初優勝)
  • 1961年5月 フランスGPで初の2クラス優勝
  • 1961年6月 マン島TTの125ccと250ccで1~5位独占
  • 1961年6月 250ccと125ccで初の個人およびメーカータイトル獲得