停電の備えにHonda発電機

災害時における
発電機活用事例

避難所など停電が続く災害現場で使われた発電機の事例をご紹介します。
※このコンテンツの内容は、2016年9月に行った取材を基に構成されています。肩書きは取材当時のものとなります。
CASE.3
カセットボンベで
「スマートフォン充電」
大津町美咲野区長 江口 竜一さん
大津町美咲野区長
江口 竜一さん
ー 買ったばかりの発電機が活躍
私が暮らす美咲野という地区は1,000世帯ぐらいの新興住宅地で、震災のとき、私は家族と美咲野小学校の体育館に避難をしました。停電は3日間続きました。「そうだ、集会所に発電機がある」と気づいて、集会所から持ってきて、発電しました。
ちょうど2015年に家庭用カセットボンベで動く発電機・エネポを4台購入したところだったんです。
ー みんなの意識に芽生えていた防災意識
購入したきっかけは、自治会で「非常用に発電機は買いたいね」と意見が一致していたからなんです。でも、そういった非常時に、ガソリンの発電機だと燃料が調達できるのだろうか?という意見が出まして、他の燃料がないか調べたら、カセットボンベで発電できるエネポを見つけたんです。それが購入の決め手でしたね。もちろん、その時は熊本に震災が起こるなんてことは全然、想定していませんでした。
美咲野にある4つの集会所にエネポは備蓄されている
ー まずは照明、そして携帯電話の充電
「投光器」をどなたかが持ってきて、使ったのが最初ですね。明かりが灯ると、避難されている人からも歓声があがりました。それで最初の夜をしのいで、まだその時は、みなさん、携帯の充電はあったので携帯のことは言われなかったんですよ。その後に、「携帯を充電したい」という申し出があって、それでいくつかの充電に使いました。一晩を過ごして、明るくなったら、携帯の充電専用で2、3日間使用しました。
ー 燃料のカセットボンベは家庭にある
美咲野地区は住宅地なので、皆さんがカセットボンベをお持ちなんですね。なので、皆さんにご自宅から持ち寄っていただいて。使用したのは3日程度なんですけれども、燃料切れにならず、使用することができました。カセットボンベ2本で1、2時間しか使えませんでしたが、発電機も4台ありましたので、充分使えましたね。エネポは本当に重宝しました。灯りが消えると不安になるので、照明を絶やさないように、夜通し交代で対応しました。
発電機自体の持ち運びが簡単だったので、集会所から避難所の小学校へも簡単に持ち込むことができたところも良かったですね。
ー 普段使わなくても操作に迷わなかったエネポ
災害備蓄品のエネポですが、起動手順の番号が本体に書いてあるので、すぐに使うことができました。
電気があるとないとではだいぶ違うんですね。多少なりとも明かりがあって、お互いの顔が見えるだけでも救われたと思います。真っ暗だったら....。想像したくないですね。明かりがついたので、なんとなく気持ちも落ち着いて、「一晩、頑張ろうね」となりました。