ブラクリでねらう主な対象魚は、カサゴ、ハタ、ソイなどの海にいる根魚(ねざかな)。岩礁帯(根)、ゴロタ浜、消波ブロック帯などに棲んでいる。根魚は障害物の隙間を隠れ家にしており、エビ、カニ、小魚などが好物。目の前にエサが落ちてくれば積極的に食い付く習性があり、手応えのよさで人気がある。一年を通じて大きな移動はせず、沿岸部のさまざまな場所で釣れるため、ビギナーからベテランまで誰でもねらいやすい海の魚といえる。
カサゴ、ソイ、ハタの仲間は、日本の沿岸に広く分布している。いずれもずんぐりとした体型で口が大きくエサを丸呑みにする。特に棲息範囲が広いのはカサゴ。全国の海で見られ、ガシラ、アラカブなどの地方名も多い。地域によっては船釣りの対象魚にもなっている。ソイはクロソイやムラソイ、ハタはアカハタ、キジハタ、オオモンハタ、アオハタなどいくつかの種類がいる。メバルも広くは根魚の一種だが、他の魚に比べて中層にいる性質が強く、釣りではブラクリ以外でねらうことのほうが多い。