2012年8月4日(土)・予選 会場:ミッドオハイオ・スポーツカー・コース 天候:晴れ
気温:27〜29℃
全長2.258マイルのミッドオハイオ・スポーツカー・コースはバラエティー豊かなコーナーを備え、ドライバーたちに高度のマシンセッティング能力とドライビングスキルを求めます。今年のHondaインディ200アット・ミッドオハイオは、シーズンが残り4戦となる第12戦としての開催のため、チャンピオンの栄冠をかけた戦いもし烈になっています。チャンピオンの座につくことができるのは、どうやらポイントランキングの上位4人に絞り込まれ、彼らの間で戦いはますますヒートアップしています。
晴天の下、程よい暑さとなった走行2日目、3段階の予選は午前中に開催されました。ファイナルステージを戦う6人のうち、4人をHondaドライバーが占めました。そして、ダリオ・フランキッティ(Chip Ganassi Racing)が予選2番手を確保し、明日のレースをフロントローからスタートする権利を手にしました。
ルーキーのシモン・パジェノー(Schmidt Hamilton Motorsports)が予選3番手となる見事な走りを披露し、予選4、5番手にはアレックス・タグリアーニ(Bryan Herta Autosport)とスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)がつけました。ポールポジションはウィル・パワー(Team Penske/シボレー)が今シーズン3回目を記録しました。
2012年シーズンになってシャシーもエンジンも新型に一新されたことから、ミッドオハイオでの予選タイムは飛躍的に向上しました。昨年のポールポジションタイムは1分08秒0776でしたが、今年の予選ではトップ3が1分05秒台に手を届かせました。新型インディカーはとくにコーナリング性能が高まっており、ドライバーたちはその鋭い反応を楽しみ、ファンはエキサイティングなスピードをより強く体感できるようになっています。
前戦エドモントンで予選4番手からキャリアベストとなる2位フィニッシュを記録したばかりの佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は、ミッドオハイオ・スポーツカー・コースを得意としているドライバーの一人です。デビュー年だった2010年には予選3番手につけて上位でバトルし、2回目の挑戦となった2011年には予選9番手からのレースで4位フィニッシュ(当時の自己ベストリザルト)を果たしました。今年はポールポジション争いを目指しての参戦となった佐藤でしたが、マシンセッティングが思うように進まず、今日の予選は第1セグメントで終了。予選18番手でした。
明日、日曜日に開催されるレースは85周。フルコースコーションのラップ数が少なければ2ストップで走りきるのは非常に難しいと見られています。だれもが3ストップで戦うレースになれば、ピットタイミングに自由度が生まれるため、下位グリッドからのスタートでも優勝、そして上位フィニッシュは十分に可能となります。決勝は午後1時のスタートが予定されています。
ダリオ・フランキッティ(2番手)「予選での我々のマシンは非常によいものになっていました。しかし、予選のファイナルステージはだれもが第2セグメントまでに使用したレッドタイヤで走らなければならないため、グリップがもうほとんどない状態での戦いとなりました。マシンのセッティングをいくつか変更し、タイム更新を狙いましたが、フロントタイヤの摩耗が激しく、グリップを失っていました。予選は2番手となりましたが、私たちにはまだ秘策があります。フロントロー外側グリッドからのスタートなら、その策をレースで生かすことができるはずです」
佐藤琢磨(18番手)「今日の予選結果にはガッカリしています。ミッドオハイオのコースが私はとても好きですし、昨年まで2年続けてよい成績を残してきています。今日は予選の第2セグメントに進むだけのスピードがありませんでした。それがとても残念です。ミッドオハイオでは今年も予選順位間のラップタイムが非常に接近しています。私たちはプラクティスまでと比べ、予選では大きくマシンを進歩させることができていました。しかし、コンマ2秒ほど足りなかったのです。今日の予選とプラクティスで得た経験を生かして、マシンをさらによくするべくデータの分析を行いたいと思います。そして、明日のウオームアップセッションでマシンをさらによいものとし、決勝レースに臨む万全の態勢を手に入れたいと思います」
ロジャー・グリフィス|HPDテクニカル・ディレクター「Hondaドライバーが予選上位6番手までに4人入っています。私たちのパフォーマンスは非常にいいと感じています。Hondaの工場で働く人々が大勢観戦に来てくれるミッドオハイオでのレースだけに、今週末の私たちはぜひともよい走り、よい成績を実現したいと考えています。ダリオ・フランキッティが非常に速く、スコット・ディクソンも予選順位こそ5番手でしたが、ファイナルステージでの走りには目を見張るものがありました。ダリオはレースをスマートに戦う術を知っていますし、スコットは過去5回のミッドオハイオでのレースで3勝を挙げているのですから、明日のレースで彼らがすばらしいバトルを見せてくれることは十分に期待できます。そして、スポーツカー時代にもミッドオハイオを走っているシモン・パジェノーには、明日のレースではキャリア初優勝の期待もかかります」
順位 | No. | ドライバー | チーム | エンジン | タイム |
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1 | 12 | W.パワー | Team Penske | シボレー | 1:05.6474 |
2 | 10 | ダリオ・フランキッティ | Chip Ganassi Racing | Honda | 1:05.8950 |
3 | 77 | シモン・パジェノー | Schmidt Hamilton Motorsports | Honda | 1:05.9038 |
4 | 98 | アレックス・タグリアーニ | Bryan Herta Autosport | Honda | 1:06.0047 |
5 | 9 | スコット・ディクソン | Chip Ganassi Racing | Honda | 1:06.0967 |
6 | 2 | R.ブリスコー | Team Penske | シボレー | 1:06.2005 |
7 | 7 | S.ブルデー | Dragon Racing | シボレー | 1:05.9405 |
8 | 28 | R.ハンターレイ | Andretti Autosport | シボレー | 1:06.0660 |
9 | 26 | M.アンドレッティ | Andretti Autosport | シボレー | 1:06.1142 |
10 | 67 | ジョセフ・ニューガーデン | Sarah Fisher Hartman Racing | Honda | 1:06.1721 |
11 | 22 | O.セルビア | Panther DRR Racing | シボレー | 1:06.2053 |
12 | 18 | ジャスティン・ウィルソン | Dale Coyne Racing | Honda | 1:06.6613 |
17 | 14 | マイク・コンウェイ | A.J. Foyt Enterprises | Honda | 1:06.7807 |
18 | 15 | 佐藤琢磨 | Rahal Letterman Lanigan Racing | Honda | 1:06.4404 |
21 | 19 | ジェームズ・ジェイクス | Dale Coyne Racing | Honda | 1:07.1237 |
22 | 38 | グレアム・レイホール | Chip Ganassi Racing | Honda | 1:06.6251 |
24 | 83 | ジョルジオ・パンターノ | Chip Ganassi Racing | Honda | 1:07.0348 |