モータースポーツ > インディカー・シリーズ > 第9戦 テキサス > 決勝

インディカー・シリーズ

round 09

SCHEDULE

June 6 2015, RACE Firestone 600

アメリカテキサス

4ストップ作戦でマルコ・アンドレッティが5位フィニッシュ
佐藤琢磨は13番手からスタートするも16位でゴール

2015年6月6日(土)・決勝  会場:テキサス・モーター・スピードウェイ  天候:快晴  気温:31〜33℃

テキサス州の大都市ダラスの郊外にある全長1.455マイルのテキサス・モーター・スピードウェイで、2015年インディカー・シリーズ第9戦が開催されました。24度という急なバンクを持つ超高速オーバルコースでのナイトレースは、気温こそ高かったものの、湿度の低いコンディションのもと、非常に速いペースでのバトルとなりました。

  • マルコ・アンドレッティマルコ・アンドレッティ
  • カルロス・ムニョス(#26)カルロス・ムニョス(#26)
  • 佐藤琢磨(#14)佐藤琢磨(#14)
  • 佐藤琢磨佐藤琢磨
  • 佐藤琢磨佐藤琢磨

太陽がグランドスタンドの向こうへと沈んだ7時50分過ぎに約600kmの長いレースはスタートが切られ、248周のバトルがゴールを迎えたとき、テキサス・モーター・スピードウェイはまだ31℃という高い気温に包まれていました。

ダウンフォースをどれだけ生み出すセッティングにするかが、スピードにもタイヤの消耗にも大きく影響するレースで、マルコ・アンドレッティ(Andretti Autosport)、カルロス・ムニョス(Andretti Autosports)、そしてジェイムス・ジェイクス(Schmidt Peterson Motorsports)の3人が上位陣での戦いを続け、4回のピットストップでゴールまでを走りきる作戦にトライ。HondaインディV6ターボの燃費性能のよさを武器として、ライバル勢よりも1回少ないピットストップでゴールを目指しました。

しかし、フルコースコーションが1回しか出されなかったレースは、平均時速が190mph(約305.77km/h)を越す超ハイペースでゴールまで突き進み、アンドレッティたちは残り周回数がわずかとなってからペースダウンを余儀なくされました。それでもアンドレッティは今シーズン3度目のトップ5フィニッシュとなる5位を獲得。先週のデトロイトでキャリア初優勝を挙げたばかりのムニョスは、今シーズン4度目のトップ10入りとなる6位でゴールしました。Andretti Autosportは非常に難しいレースで2台をトップ10入りさせました。

ライアン・ブリスコー(Schmidt Peterson Motorpsorts)は19番手スタートから着々とポジションを上げて行き、レースが終盤を迎えるころにはトップ争いを視野に捉える位置にまで浮上。セオリー通りの5ストップ作戦で戦ったブリスコーは8位でチェッカーフラッグを受けました。そして、チームメートのジェイクスはアンドレッティたちと同じ燃費作戦で戦い、4回のピットストップで9位フィニッシュ。今季2度目のトップ10入りを達成しました。Schmidt Peterson Motorsportsも2台をトップ10入りさせる奮闘をみせました。

テキサスでのレースは非常に難しいものでしたが、ギャビー・シャヴェス(Bryan Herta Autosport)はスタートからゴールまで安定したペースを保ち続けていました。ルーキーらしからぬすばらしい戦いぶりを見せたシャヴェスは、先週の第8戦デトロイトで記録したキャリアベストの9位に続いて、10位でゴール。Hondaドライバー5人がトップ10入りを成し遂げました。

佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、ダウンフォースを小さめに設定したマシンで13番グリッドからスタート。多くのマシンが作り出す乱気流の中で戦った序盤、佐藤はスピードが伸びずに18番手まで後退しました。ピットストップのたびにセッティングを変更し、コンディションの変化にマシンを合わせようとがんばりましたが、レースを通してダウンフォースが足りていなかったために思うような走りができず、16位でゴールしました。

コメント

佐藤琢磨(16位)
「昨日のファイナルプラクティスとは違うウイングセッティングでレースに臨みました。昨日よりダウンフォースを小さくしてみました。レースが終盤になって気温や路面温度が下がったときにマシンが速くなるようにと考えてのことでした。しかし、ダウンフォースはスタートからゴールまで、全く足りていませんでした。序盤からタイヤの消耗が激しく、早めにピットストップを行ってタイヤを交換しましたが、周回遅れとなってしまいました。レースの後半はウイングを寝かせるセッティングに変更しましたが、全体的に大変難しいレースとなっていました。次のトロントはまたストリートレースですから、デトロイトのようにいいパフォーマンスを見せることができるようがんばります」

アート・セントシアー|HPD社長
「先週のデトロイトで強力なパフォーマンスを見せたあとだけに、テキサスでも2週続けての好結果を目指していました。今日のレースでは、中盤戦で作戦の違いが見られるようになりました。Andretti AutosportとShmidt Peterson Motorsportsが4ストップで走りきる作戦を選んだのです。しかし、残念ながら彼らは燃料をセーブするためにペースを落とさねばなりませんでした。その結果、ゴールを目前にしてポジションを落としました。今週末のレースで学んだことを、残されたオーバルレースに注ぎ込みます。来週はHondaインディ・トロントです。我々はカナダでのレースに全精力を傾けて臨みます」

決勝リザルト

順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
19S.ディクソンシボレー2481:52'47.8511
210T.カナーンシボレー248+7.8000
33H.カストロネベスシボレー248+9.9446
42J.P.モントーヤシボレー248+10.4608
527マルコ・アンドレッティHonda248+26.0947
626カルロス・ムニョスHonda247+1Lap
783C.キンボールシボレー247+1Lap
85ライアン・ブリスコーHonda247+1Lap
97ジェイムス・ジェイクスHonda247+1Lap
1098ギャビー・シャヴェスHonda246+2Laps
 
1515グレアム・レイホールHonda243+5Laps
1614佐藤琢磨Honda243+5Laps
1718ピッパ・マンHonda242+6Laps
1828ライアン・ハンターレイHonda241+7Laps
2019トリスタン・ボーティエHonda156+92Laps
2341ジャック・ホークスワースHonda62+186Laps

ポイントスタンディング

ドライバー
順位 No. ドライバー エンジン 総合ポイント
12J.P.モントーヤシボレー348
21W.パワーシボレー313
39S.ディクソンシボレー305
43H.カストロネベスシボレー286
515グレアム・レイホールHonda261
627マルコ・アンドレッティHonda255
711S.ブルデーシボレー244
867J.ニューガーデンシボレー215
910T.カナーンシボレー215
1083C.キンボールシボレー214
 
1226カルロス・ムニョスHonda208
1328ライアン・ハンターレイHonda183
1414佐藤琢磨Honda180
157ジェイムス・ジェイクスHonda155
1698ギャビー・シャヴェスHonda153
1741ジャック・ホークスワースHonda135
185ジェームズ・ヒンチクリフHonda129
2225シモーナ・デ・シルベストロHonda66
23 19 トリスタン・ボーティエHonda65
2418コナー・デイリーHonda63
25 5 ライアン・ブリスコーHonda60
2819フランチェスコ・ドラコーネHonda38
3018カルロス・ウエルタスHonda31
31 18 ピッパ・マンHonda29
32 48 アレックス・タグリアーニHonda27
3318ロドルフォ・ゴンザレスHonda27
34 25 ジャスティン・ウィルソンHonda25
36 19 ジェームス・デイビソンHonda10
37 32 オリオール・セルビアHonda10