第1レースでチェカが2位、第2レースでレイが3位と両選手が表彰台に立つ
- 2009年5月31日(日)
決勝
- 会場:ミラー・モータースポーツ・パーク
天候:晴れ
コースコンディション:ドライ
気温:25℃
第7戦アメリカ大会決勝は、青空の広がる絶好のコンディションの中で行われた。第1レースは、6周目に転倒者が出たことで赤旗中断。5周目までのリザルトと、再開された第2ヒートの16周の合算タイムでリザルトが決まり、ベン・スピーズ(ヤマハ)が優勝。カルロス・チェカ(HANNspree Ten Kate Honda)が2位。3位にミッシェル・ファブリッツォ(ドゥカティ)。第2レースは、地元の声援を受けたスピーズが連勝。2位にファブリッツォ。し烈な3位争いを制したジョナサン・レイ(HANNspree Ten Kate Honda)が第6戦に続き、2戦連続で表彰台に立った。
第1レースで2位表彰台に立ったチェカは、第2レースも3番手を走行したが、惜しくも転倒リタイア。レイは第1レースの第2ヒートでチェカに続く3番手でフィニッシュするも、合算で5位。しかし、第2レースではその雪辱を果たした。両レースともに、予選3番手から好スタートを切ってトップグループに絡んだ清成龍一(Ten Kate Honda Racing)は、タイヤの消耗に苦しみ、第1レース4位、第2レース5位と惜しくも表彰台に届かなかった。以下、CBR1000RR勢は、レオン・ハスラム(Stiggy Motorsport AB)が10位/リタイア。第2レースでは、ジェイク・ゼンケ(Stiggy Motorsport AB)が15位でポイントを獲得した。
1周4.907kmのミラー・モータースポーツ・パークは、コース幅が広く、中速コーナーが連続するテクニカルコース。パッシングポイントが多く、常に接戦となる。今大会は、地元のアドバンテージを生かしたスピーズが両レースで圧勝したが、その後方ではし烈なバトルが繰り広げられた。
第1レースは、チェカ、清成、レイが、ファブリッツォと2位争いを繰り広げ、チェカがアメリカ大会2年連続となる2位表彰台、清成が4位、レイが5位とCBR1000RR勢が好走をみせた。第2レースもスピーズが独走。ファブリッツォが単独2位を走行。ファブリッツォを追ったレイ、清成、ハスラムのCBR1000RR勢を中心に、3位争いは7台に膨れ上がった。その戦いを制したレイが2戦連続表彰台となる3位。そのレイを追ったハスラムは最終ラップに転倒しリタイアを喫するという、激しい戦いとなった。
7戦を終えて総合首位は、この大会で9位/8位の芳賀紀行(ドゥカティ)。以下、スピーズ、ファブリッツォと続き、レイが総合4位に浮上。前戦を終えた時点で4位だったハスラムは6位に後退。清成8位、チェカ9位と、トップ10に4台のCBR1000RR勢が名前を連ねた。
スーパースポーツ決勝は、ケナン・ソフォーグル(HANNspree Ten Kate Honda)、ユージェーヌ・ラバティ(Parkalgar Honda)、カル・クロッチロー(ヤマハ)、ホアン・ラスコルツ(カワサキ)の4選手による壮絶な戦いとなり、最終ラップで首位に立ったソフォーグルが優勝。0.368秒差でラバティが2位。以下、クロッチロー、ラスコルツと続いた。転倒のために30番手から決勝に挑んだアンドリュー・ピット(HANNspree Ten Kate Honda)は、すばらしい追い上げで7位。マシュー・ラグリブ(HANNspree Honda Althea)9位、アンソニー・ウェスト(Stiggy Motorsport AB)10位と、トップ10に5台のCBR600RRが名前を連ねた。7戦を終えて総合首位はクロッチロー。ラバティが9点差で2位。今季2勝目を挙げたソフォーグルが総合3位。ディフェンディングチャンピオンのピットが4位。CBR600RR勢による後半戦の巻き返しが期待される。
決勝リザルト
スーパーバイク(レース1)
順位 |
ライダー |
マシン |
周回数 |
タイム/差 |
|
|
|
|
|
1 |
B.スピーズ |
ヤマハ |
21 |
38:30.945 |
2 |
カルロス・チェカ |
Honda |
21 |
+9.394 |
3 |
M.ファブリッツォ |
ドゥカティ |
21 |
+12.742 |
4 |
清成龍一 |
Honda |
21 |
+14.276 |
5 |
ジョナサン・レイ |
Honda |
21 |
+14.915 |
6 |
M.ビアッジ |
アプリリア |
21 |
+15.461 |
|
|
|
|
|
10 |
レオン・ハスラム |
Honda |
21 |
+26.093 |
18 |
J.ゼンケ |
Honda |
21 |
+51.446 |
スーパーバイク(レース2)
順位 |
ライダー |
マシン |
周回数 |
タイム/差 |
|
|
|
|
|
1 |
B.スピーズ |
ヤマハ |
21 |
38:25.391 |
2 |
M.ファブリッツォ |
ドゥカティ |
21 |
+9.080 |
3 |
ジョナサン・レイ |
Honda |
21 |
+14.357 |
4 |
M.ビアッジ |
アプリリア |
21 |
+15.636 |
5 |
清成龍一 |
Honda |
21 |
+17.156 |
6 |
J.シュムルツ |
ドゥカティ |
21 |
+17.546 |
|
|
|
|
|
15 |
J.ゼンケ |
Honda |
21 |
+42.639 |
RT |
レオン・ハスラム |
Honda |
20 |
+1Lap |
RT |
カルロス・チェカ |
Honda |
3 |
+18Laps |
スーパースポーツ
順位 |
ライダー |
マシン |
周回数 |
タイム/差 |
|
|
|
|
|
1 |
ケナン・ソフォーグル |
Honda |
18 |
34:00.510 |
2 |
ユージェーヌ・ラバティ |
Honda |
18 |
+0.368 |
3 |
C.クロッチロー |
ヤマハ |
18 |
+0.521 |
4 |
J.ラスコルツ |
カワサキ |
18 |
+1.833 |
5 |
F.フォーレ |
ヤマハ |
18 |
+12.071 |
6 |
G.マッコイ |
トライアンフ |
18 |
+18.108 |
|
|
|
|
|
7 |
アンドリュー・ピット |
Honda |
18 |
+25.912 |
9 |
マシュー・ラグリブ |
Honda |
18 |
+30.411 |
10 |
アンソニー・ウェスト |
Honda |
18 |
+31.393 |
12 |
ミゲル・プライア |
Honda |
18 |
+32.572 |
15 |
ジャンルカ・ビジエロ |
Honda |
18 |
+39.041 |
18 |
A.ボス |
Honda |
18 |
+52.658 |
19 |
J.ギュンター |
Honda |
18 |
+54.437 |
21 |
R.ホーランド |
Honda |
18 |
+1:11.668 |
23 |
M.ロッコリ |
Honda |
18 |
+1:21.462 |
RT |
R.ハームス |
Honda |
17 |
+1Lap |
RT |
P.ボスタレク |
Honda |
7 |
+11Laps |
RT |
マーク・エイチソン |
Honda |
0 |
- |
ポイントスタンディング
ライダー | スーパーバイク
順位 |
ライダー |
マシン |
総合ポイント |
|
|
|
|
1 | 芳賀紀行 | ドゥカティ |
265 |
2 |
B.スピーズ |
ヤマハ |
212 |
3 |
M.ファブリッツォ | ドゥカティ |
201 |
4 |
ジョナサン・レイ |
Honda |
133 |
5 |
M.ビアッジ |
アプリリア |
126 |
6 | レオン・ハスラム | Honda |
122 |
|
8 |
清成龍一 |
Honda |
96 |
9 | カルロス・チェカ | Honda |
93 |
21 | ジョン・ホプキンス | Honda | 9 |
23 | トミー・ヒル | Honda | 6 |
27 | ロベルト・ロルフォ | Honda | 3 |
マニュファクチャラー | スーパーバイク
順位 |
マニュファクチャラー |
総合ポイント |
|
|
|
1 | ドゥカティ |
311 |
2 | ヤマハ |
253 |
3 | Honda |
206 |
4 | アプリリア |
129 |
5 | スズキ |
113 |
6 | BMW |
60 |
ライダー | スーパースポーツ
マニュファクチャラー | スーパースポーツ
順位 |
マニュファクチャラー |
総合ポイント |
|
|
|
1 | Honda |
158 |
2 | ヤマハ |
135 |
3 | カワサキ |
84 |
4 | トライアンフ |
46 |
5 | スズキ |
30 |
コメント
ジョナサン・レイ(スーパーバイク 5位/3位)
「赤旗中断になった第1レースは、第1ヒートの遅れが影響した。再開されたレースでは3位になったのだが、合算で表彰台を逃した。今回はフロントに課題があって、序盤にペースを上げられなかった。全体的にはすばらしい走りができたのだが、それが結果に影響した。第2レースは、第1レースも中断がなければこういうレースになっていたのだろう、という走りができた。3位争いは厳しかったが、2戦連続で表彰台に立ててうれしい」
カルロス・チェカ(スーパーバイク 2位/リタイア)
「第1レースは2位表彰台に立てて、最高のレースだった。ベン(スピーズ)を捕らえることは不可能だったけれど、いいペースで走ることができた。今年初めての表彰台なので、本当にうれしい。それだけに第2レースの転倒は残念だった。このレースもフィーリングはよかった。2番手のファブリッツォを追いかけているときにシケインの縁石に乗り上げて、あっという間に転んだ。今回のレースはバイクのセットアップがよくなっていることを確認できた。第2レースの転倒がなければもっとよかった」
清成龍一(スーパーバイク 4位/5位)
「第1レースも第2レースもスタートがよく、序盤はいいペースで走ることができた。しかし、タイヤの消耗により後半はペースをキープできなかった。特にリアタイヤが厳しかった。今回は朝のウオームアップを終えた時点でソフトでいこうと決めた。第1レースは転倒者が出て赤旗中断になり、再スタートになった。今回は3回スタートしたけれど、どの回もスタートは決まった。第1レースは2レース分の合算だったし、中断になるまでのアドバンテージを生かせなかったのが残念だった」
ケナン・ソフォーグル(スーパースポーツ 優勝)
「優勝することができて本当にうれしい。この数年、表彰台に立てないレースが続いていたので、余計にうれしい。今回はセッティングを大きく変えた。ウオームアップの後も変更したけれど、それがうまくいったし、レース中も勝てるという自信があった。カル(クロッチロー)とユージェーヌ(ラバティ)とのバトルは厳しかった。ラスコルツをかわしてから、彼ら2人に追いつくまでが大変だった。最終ラップは、ユージェーヌと接触するほど激しかった。今回のレースでは、全力を尽くしてくれたチームとスタッフに感謝したい」
ユージェーヌ・ラバティ(スーパースポーツ 2位)
「ケナン(ソフォーグル)とのバトルは厳しかった。最終ラップの彼の走りはフェアプレイに欠けていた部分がある。彼の走りはあまりにもアグレッシブだった。しかし、自分を抜いていったのがケナンでよかった。チャンピオンシップを考えれば、カル(クロッチロー)を抑えられた意味は大きい。優勝はできなかったが、2位になれてよかった」