ハスラムが第2レースで3位表彰台。フロントローから決勝に挑んだレイは5位/9位
清成はリタイア/23位と残念な結果に終わる
- 2009年3月1日(日)
決勝
- 会場:フィリップアイランド
コースコンディション:ドライ
気温:16℃(第1レース)/19℃(第2レース)
スーパーバイク世界選手権開幕戦の決勝レースは、予選6番手から決勝に挑んだレオン・ハスラム(Stiggy Motorsport AB)が第2レースで3位。CBR1000RR勢最上位のリザルトを残した。第1レースでは、ジョナサン・レイ(HANNspree Ten Kate Honda)、ミッシェル・ファブリッツォ(ドゥカティ)、レジス・ラコーニ(ドゥカティ)とし烈な4位争いを繰り広げ6位でフィニッシュ。第2レースは、ファブリッツォ、ラコーニの両選手にマックス・ビアッジ(アプリリア)を加えた4台で激しいバトルを繰り広げ、表彰台を勝ち取った。
ハスラムとともにスーパーポールでトップ10入りを果たし、上位入賞が期待されたTen Kate Hondaの3選手は、タイヤのグリップに苦しみ不本意な結果に終わった。
フロントロー3番手から決勝に挑んだレイは、第1レースはホールショットを奪い4周目までトップを快走したが、次第にペースを落として5位でフィニッシュ。第2レースは序盤からペースが上がらずトップグループから脱落、9位でチェッカーを受けた。
昨年、このオーストラリア大会で表彰台に立っている予選7番手のカルロス・チェカ(HANNspree Ten Kate Honda)も、両レースともにタイヤのグリップに苦しみ、12位/13位と苦戦。予選10番手から追い上げのレースが期待された清成龍一(Ten Kate Honda Racing)も、第1レースはスタート直後の4コーナーで後続車と接触して転倒リタイア。雪辱を期した第2レースはタイヤのグリップに苦しんで2度のコースアウトを喫して、23位に終わった。3選手の不調の原因は、路面コンディションの変化にタイヤのチョイスを合わせきれなかったため。フリー走行、予選で積み上げてきたデータを生かせないという悔しい結果に終わった。
そのほかのCBR1000RR勢は、第1レースでロベルト・ロルフォ(Stiggy Motorsport AB)が13位、トミー・ヒル(HANNspree Honda Althea)が両レースで14位と、それぞれポイントを獲得した。第1レースで優勝したのは芳賀紀行(ドゥカティ)。第2レースは、ベン・スピーズ(ヤマハ)だった。日本人勢は、芳賀が優勝/2位。加賀山就臣(スズキ)が3位/8位。中野真矢(アプリリア)が15位/12位。玉田誠(カワサキ)は18位/17位だった。
スーパースポーツは、PPを獲得した一昨年のチャンピオンのケナン・ソフォーグル(HANNspree Ten Kate Honda)と、地元大会2連覇に燃えるディフェンディングチャンピオンのアンドリュー・ピット(HANNspree Ten Kate Honda)、予選12番手から追い上げてきたアンソニー・ウェスト(Stiggy Motorsport AB)の3選手のし烈な優勝争いとなり、ソフォーグルが優勝を飾った。僅差でピットが2位、この2台と終盤までし烈な戦いを繰り広げたウェストが3位に入り、Honda勢が表彰台を独占、トップ10に6台のCBR600RRが入った。
決勝リザルト
スーパーバイク(レース1)
順位 |
ライダー |
マシン |
周回数 |
タイム/差 |
|
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1 | 芳賀紀行 | ドゥカティ | 22 | 34:22.631 |
2 | M.ノイキルヒナー | スズキ | 22 | +0.032 |
3 | 加賀山就臣 | スズキ | 22 | +5.347 |
4 | M.ファブリッツォ | ドゥカティ | 22 | +6.587 |
5 | ジョナサン・レイ | Honda | 22 | +8.491 |
6 | レオン・ハスラム | Honda | 22 | +8.523 |
| | | | |
12 | カルロス・チェカ | Honda | 22 | +19.096 |
13 | ロベルト・ロルフォ | Honda | 22 | +24.149 |
14 | トミー・ヒル | Honda | 22 | +27.416 |
RT | V.イアンヌッツォ | Honda | 8 | +14Laps |
RT | 清成龍一 | Honda | 0 | - |
スーパーバイク(レース2)
順位 |
ライダー |
マシン |
周回数 |
タイム/差 |
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1 | B.スピーズ | ヤマハ | 22 | 34:20.457 |
2 | 芳賀紀行 | ドゥカティ | 22 | +1.286 |
3 | レオン・ハスラム | Honda | 22 | +4.213 |
4 | R.ラコーニ | ドゥカティ | 22 | +4.490 |
5 | M.ファブリッツォ | ドゥカティ | 22 | +6.045 |
6 | M.ノイキルヒナー | スズキ | 22 | +9.947 |
| | | | |
9 | ジョナサン・レイ | Honda | 22 | +12.742 |
13 | カルロス・チェカ | Honda | 22 | +27.162 |
14 | トミー・ヒル | Honda | 22 | +29.737 |
16 | ロベルト・ロルフォ | Honda | 22 | +38.458 |
23 | 清成龍一 | Honda | 22 | +1:07.820 |
RT | V.イアンヌッツォ | Honda | 7 | +15Laps |
スーパースポーツ
順位 |
ライダー |
マシン |
周回数 |
タイム/差 |
|
|
|
| |
1 | ケナン・ソフォーグル | Honda | 21 | 33:42.156 |
2 | アンドリュー・ピット | Honda | 21 | +0.060 |
3 | アンソニー・ウェスト | Honda | 21 | +0.153 |
4 | C.クロッチロー | ヤマハ | 21 | +1.097 |
5 | ユージェーヌ・ラバティ | Honda | 21 | +1.098 |
6 | マーク・エイチソン | Honda | 21 | +3.631 |
| | | | |
9 | M.ロッコリ | Honda | 21 | +14.099 |
11 | マシュー・ラグリブ | Honda | 21 | +15.110 |
15 | R.ハームス | Honda | 21 | +29.707 |
18 | P.ボスタレク | Honda | 21 | +36.918 |
19 | R.ホーランド | Honda | 21 | +42.324 |
20 | J.ギュンター
| Honda | 21 | +45.388 |
21 | D.デロモ | Honda | 21 | +1:01.742 |
22 | A.ボス | Honda | 21 | +1:02.450 |
24 | F.ライ | Honda | 21 | +1:09.839 |
RT | ジャンルカ・ビジエロ | Honda | 12 | +9Laps |
RT | ミゲル・プライア | Honda | 2 | +19Laps |
ポイントスタンディング
ライダー | スーパーバイク
マニュファクチャラー | スーパーバイク
順位 |
マニュファクチャラー |
総合ポイント |
|
|
|
1 | ドゥカティ | 45 |
2 | ヤマハ | 31 |
3 | スズキ | 30 |
4 | Honda | 27 |
5 | BMW | 13 |
6 | アプリリア | 9 |
ライダー | スーパースポーツ
マニュファクチャラー | スーパースポーツ
順位 |
マニュファクチャラー |
総合ポイント |
|
|
|
1 | Honda | 25 |
2 | ヤマハ | 13 |
3 | カワサキ | 8 |
4 | トライアンフ | 6 |
5 | スズキ | 3 |
コメント
レオン・ハスラム(スーパーバイク 6位/3位)
「シーズン最初のレースで表彰台に立つことができて本当によかった。予選では予想以上にタイムが接近していたし、厳しいレースになると思っていた。その通りの戦いになったが、第2レースで表彰台に立つことができた。冬の間のチームの努力が報われた。開幕戦からチームの期待に応えられて、本当にうれしい」
ジョナサン・レイ(スーパーバイク 5位/9位)
「フリー、予選で積み上げたデータをレースに生かせなかった。第1レースは、ホールショットを奪い、4周目までトップを走ることができた。とにかくタイヤを温存するためにスムーズに乗るように心がけたのだがうまくいかなかった。第2レースは、序盤にペースを上げられなかったのが痛い。レースの展開も速かったが、混戦の中でタイヤを消耗させてしまった」
清成龍一(スーパーバイク リタイア/23位)
「今日は本当に残念な一日だった。第1レースは、オープニングラップの4コーナーでぶつけられて、あっという間に転んでしまった。第2レースは、チョイスしたタイヤが路面コンディションに合わず、ペースを上げられなかった。遅れをばん回しようとしてブレーキングが深くなり、ヘアピンで2度もコースアウトしてさらに順位を落とした。フィリップアイランドは好きなサーキット。予選まではまずまずだった。ここでいい結果を残して波に乗ろうと思っていただけに本当に残念だった」
ケナン・ソフォーグル(スーパースポーツ 優勝)
「タイヤに厳しいレースになると思っていたので、序盤はペースを抑えようと思っていた。しかし、アンドリュー(ピット)が速いペースで逃げようとしていたので仕方なくペースを上げた。アンドリューとアンソニー(ウェスト)とのバトルは激しかったが、とても楽しかった。一度、アンドリューとぶつかってヒヤッとした。今回は予選でもPPを取れたし、最高のレースだった。すばらしいバイクに仕上げてくれたチームに感謝したい。本当にいいシーズンのスタートを切ることができた」