ヘラブナは琵琶湖の固有種であるゲンゴロウブナを、人が食用のため大きく早く育つように繰り返し品種選別して生み出した魚。各地に放流され、自然繁殖もするようになったことから、今日では各地の水辺に生息する。専門の管理釣り場や釣り堀では、決まった釣り座でサオをだすので、老若男女誰でも自分のペースでチャレンジできる。
ヘラブナは宙層魚。表層や底層ではない、中間の層を常に泳いでいる習性がある。一般的には、産卵期である春~ヘラブナ釣りの盛期とされる夏は浅い層、秋が深まる頃~水温の下がる冬は深い層へ移動する。なお、10月を過ぎるとその年に初めて養魚場から出荷される新ベラの放流が各地の釣り場で行なわれる。新ベラが入ると傷ひとつないきれいな魚と出会えるので、ヘラブナファンには楽しみにしている人が多い。