エサ落ち調整を終えたら、バラケエサとクワセエサの両方をハリに付けて正面に振り込む。すると、ウキのトップ先端が水面下に沈没する。この時、もしウキが沈まないようなら、それはエサ(バラケエサ)がハリにしっかり付いていない証拠。その場合はエサが簡単に落ち過ぎないように強く付ける。
次に先端まで沈んだウキのトップが、バラケエサが溶けるに従ってジワジワとゆっくり戻ってくる(水面下から徐々に出てくる)ようにする。これもバラケエサの付け加減(ハリに付ける時に握る強さ)で調整することになり、ウキのトップがスッとすぐに戻ってくるようなら、エサを強く付けるようにする。逆にエサを強く付きすぎるといつまでもトップが水面下から出てこないが、この時はサオを持ち上げるようにしゃくり、バラケエサの拡散を促進する。その際は強くやりすぎるとハリからエサがとれてしまうので加減する。バラケエサを拡散させるために持ち上げる幅は10〜20cmくらいが目安だ。
ヘラブナ釣りはこの操作を繰り返し、まずはねらいのタナにヘラブナを寄せる。ヘラブナが寄れば、ウキには何かしらの動きが出る。フワフワと小さく上下する動きはサワリといって、ヘラブナが近く来てハリスに触れている合図。また、ウキが沈むスピードがゆっくりになるのも同じ。こういう状態になったらアタリが出るのを待つ。
本命のアタリは、ウキのトップが力強く縦に動く(水中にウキが消し込むこともある)。また、わずか1〜2目盛り分の小さな動きでも、縦方向に鋭いものはアタリだ。そして、アタリが出たらサオを握る手を素早く返し、積極的に合わせていく。ヘラブナが充分に寄れば、コンスタントにアタリが出るので、リズムよく釣り込む(連続してアタリを出す)ことができる。コツを掴むと連続して釣れるので、ぜひチャレンジしてほしい。