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釣り方

高い人気の軟体系ターゲット

夏に盛期を迎えるマダコ釣り。近年は昔からの手釣りに加えて、マダコ用の餌木をサオで操作する「エギタコ釣り(タコエギング)」も人気だ。釣ったマダコは食べると抜群に美味しいが、独特の「乗り」を誘い、取り込むまでの一連のやり取りも、やってみると想像以上に面白い。ただし、マダコは多くの地域で漁業権の対象となっているので、特に陸からの釣りの場合、一般的な漁港の周辺などでは採取が禁止されていることも多いので注意を要する。遊漁船からの釣りは、あらかじめ問題のない場所に案内されるので安心だ。

宮川 浩史さん
宮川 浩史さん
兵庫県三田市在住。釣り具量販店の店長を経て、兵庫県内の釣り具メーカーに勤務。釣り具の開発全般に携わりながら、タコ釣り用の餌木の開発や釣り方の確立に取り組み、楽しさを紹介している。

マダコの習性

マダコは短期間で大きく育つ。吸盤の並び方で雌雄が区別でき、右の写真のように同じ大きさの吸盤が規則的に並んでいるのはメス、ランダムで不揃いなものはオスになる

本州の沿岸域に広く分布し、水深3~50mの岩礁域や砂礫底に棲むマダコ。8本の足を持ち、体表には色素細胞が密集していて、数秒で体色を周囲にカムフラージュできる。卵はフジの花のように岩棚などから垂れ下がるため、海藤花(かいとうげ)と呼ばれる。約1ヵ月で稚ダコが生まれると、3~4週間の浮遊生活のあと着底。その後は日ごとに急成長し、7ヵ月で体重が1kgを超えるが、寿命は1年と短い。短期間でどんどん大きくなることから、「マダコは一潮(ひとしお)ごとに育つ」と言われる。ナワバリ意識が強く、優位な個体が条件のよい巣穴を確保する。

※このコンテンツは、2020年7月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。