小突きによるアピールにマダコが誘われ、底から少し浮いている餌木を触って来ると、サオ先がクッと押さえ込まれる。ここで大切なのが追いシャクリ(小突き)だ。マダコが足1~2本で餌木に触っている状態で合わせてしまうと、カンナの掛かりが浅くなり、バラシの原因になる。「触ったか?」という感触が得られたら、逃げようとするエサを演出するつもりで、さらに追いシャクリを5~10回行なう。するとマダコはより多くの足で餌木を逃がすまいと抱きついてくる。
ここまで来たら、あとはサオ先を水平もしくは下げた位置から、ラインにタルミがない状態で一度思い切りよく持ち上げる。マダコの身にしっかりとカンナのハリが刺さり、ズンというサオ先にぶら下がる重みを感じたら、「乗った~」という達成感を味わいつつ一定のスピードで巻き上げよう。その際、エギタコ釣りではあまりない失敗だが、マダコが最後に船べりに張り付いてしまうと、姿は見えているのに泣く泣くリリースという場合もあるので、確実に船内に取り込もう。小型ならそのまま自分で取り込み、中大型なら無理せずタモ入れのサポートを受けるようにする。餌木には大きなカンナが付いているので、周囲の人にぶつけないように注意を払うことも忘れないようにする。