NSX press 2003 vol.30
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あまりの素晴らしさにNSX-Rでレースをしたくなったんだ。 「あまりの素晴らしさにNSX-Rでレースをしたくなったんだ」
ヨッヘン・ウベラー氏写真 ニュル24hを多々闘い終えた3人が、あらためてその楽しさを語る独占インタビュー
 
スポルト・アウト編集員。ヨッヘン・ウベラー
あなたもニュル24hに出場しましたが、Honda NSX-R にどのような印象を持ちましたか?
「私が本当に感心したのは、Honda NSX-Rがヨーロッパのスポーツカーとサーキットで互角に渡り合えたことですね。ニュルブルクリンク24時間で走らせたのは、スーパーテストで用いたのと同じクルマでした。したがってドイツ・ナンバーはついていても右ハンドル仕様で、これでレースを闘うのはかなりやっかいだということに気づきました。右ハンドル車が初めてなのは私に限った話ではなく、チームの他のドライバーにとっても同じことだったので、例えばバトルの真っ最中にシフトミスをしてしまうんじゃないか?本来5速に入れるべきときに3速にシフトしてしまったり、最悪のケースでは1速に入れてしまうこともあるんじゃないか?と想像を巡らせていたのです。これから24時間レースを戦うというのに、あんまり愉快な想像とはいえませんでしたが、結果的には一度もシフトミスをせずに済みました」

「しかも私だけでなく、チームの全員がミスを犯さなかったため、シフトフィーリングは最後までシャープでカッチリとしたものでした。おかげで何時乗っても運転しやすく、ハンドリングも非常にナチュラルでした。実はミッドエンジン車でノルドシュライフェを走ることにはちょっと不安を感じていたのです。いつもは強力なトラクションが、ふいに抜けたらどうなるかとね…」
「そこで縁石を使わずに走ることにしましたが、それは24時間レースでは当然のことです。これ以外に心配すべきことはまったくありませんでした」
NSX-Rは完璧ということですか?
「そうなんです。意外にも、スポーツカーを見たり運転したりするのが好きな人の間でも、Honda NSX-Rの良さを理解していないようです。皆、ポルシェやランボルギーニを買いたがるんです。そんな人たちにNSX-Rの良さを判って欲しいですね。なにしろNSX-Rは軽くて、速くて、ダイナミックで、機敏で、つまりスポーツカーとしては理想的な存在なんですから」
イメージ図

「ライバルチームのなかには、我々のNSX-Rがもっと速いと思っていた人も少なくなかったようです。いかにも速そうで、機敏でアグレッシブに見えたからなんでしょうね。でもエンジンはスタンダードのまま、280馬力のままだったんです。しかも、生産車であれば最高速は250km/hに届くでしょうが、ワイドなタイヤとダウンフォースを得るために巨大なリアウィングを装着していたので、フィニッシュラインに至る長いストレートでも、そこまでのスピードは出ませんでした」
NSX-Rがドイツで販売されることを期待しますか?
「ドイツで販売する価値は充分あると思いますよ。なにしろ、この国ほどクルマで飛ばせる国は他にないでしょう?NSX-Rが本物のスポーツカーとしてヨーロッパ市場で人気が出るのは間違いありません。なにしろ公道で走って良し、サーキットで走って良し、ですからね」
for Raceトップページへ プロドライバー。マルクス・オエストライヒ スポルト・アウト編集長。ホルスト・フォン・サウルマ
 
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