Round09カタルニアカタルニアGP

MotoGP

バルセロナ・カタルニア・サーキット

第9戦 カタルニアGP

シーズンは後半戦へ突入。中上は初表彰台を狙う

第9戦カタルニアGPが、9月25日(金)~27日(日)の3日間、スペイン・バルセロナ郊外のバルセロナ・カタルニア・サーキットで開催されます。このサーキットでグランプリが開催されるのは今年で29回目。カタルニアGPとしては25回目を迎えます(1992~95年はヨーロッパGPとして開催)。今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、日程が大幅に変更になりました。3月の開幕戦カタールGPを終えて約4カ月間の開催休止期間を経て7月中旬にシーズンは再開し、今大会から後半戦に入ります。

バルセロナでは1950年代と60年代に、モンジュイックで公道を利用したスペインGPが開催されていました。61年には、125ccクラスでトム・フィリスがHondaのグランプリ初優勝を達成。バルセロナは、Hondaにとってグランプリにおける栄光の第一歩を踏み出した記念すべき場所となりました。

2001年には、この年の開幕戦日本GP(鈴鹿サーキット)で達成したHondaグランプリ通算500勝の祝賀会がバルセロナで行われました。その後、15年のインディアナポリスGPでは、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)による勝利で通算700勝目を達成。今年は第7戦サンマリノGPのMoto3クラスでジョン・マクフィーが798勝を達成。前戦エミリア=ロマーニャGPに続き、Hondaは800勝達成に王手をかけています。

スペインでは、スペインGP(ヘレス)、カタルニアGP(バルセロナ)、アラゴンGP(アルカニス)、バレンシアGP(バレンシア)と、年4戦が行われてきましたが、今年はすでに終了したヘレスを含め4サーキットで7レースが行われます。カタルニアGPは1戦だけの開催ですが、バルセロナ出身のライダーが多く、熱い戦いが予想されます。

バルセロナ・カタルニア・サーキットは、15年までは1周4.727kmでしたが、17年にコース終盤のレイアウトが変更されて4.655kmに短縮。さらに、18年に最終セクションの安全性を高める改修工事が終了し、4.627kmに変更となりました。

Repsol Honda TeamにとってカタルニアGPは、スポンサーのRepsol、そしてRepsol Honda Teamのヨーロッパの拠点となっています。ホームGPを迎えるルーキーのアレックス・マルケス(Repsol Honda Team)は、前戦エミリア=ロマーニャGPで今季ベストリザルトの7位でフィニッシュ。上り調子で地元大会に挑みます。

アレックス・マルケスは、Moto3時代の14年に優勝、16年2位。Moto2クラスでは17年優勝、18年2位、19年優勝とすばらしい成績を残してきました。今年はMotoGPクラスのベストリザルト、そして初表彰台が期待されます。

第2戦スペインGPで右腕上腕を骨折、治療とリハビリを続けているマルク・マルケス(Repsol Honda Team)の代役として、今大会もステファン・ブラドルが出場します。ブラドルは前戦エミリア=ロマーニャGPでは右腕の状態が悪く、初日のフリー走行を終えて欠場を決めましたが、今大会は腕の状態がよくなったことで復帰します。

8戦を終えて総合7位につける中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、この数戦、表彰台を期待させる走りが続いているだけに、今大会は今季2回目のフロントロー、そして初表彰台が期待されます。バルセロナは、グランプリに参戦してからヨーロッパラウンドの活動の拠点にしており、中上にとっては第2のホームGPとなります。前戦エミリア=ロマーニャGPは予選12番手から6位でフィニッシュ。ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで開催された2戦は、ともに予選の失敗が決勝に影響しましたが、今大会は予選をしっかり決めて決勝に挑む構えです。

第7戦サンマリノGPで腕上がりの手術をした右腕の状態が悪くサンマリノGPの予選と決勝を欠場、連戦となった第8戦エミリア=ロマーニャGPも欠場したカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が、腕の状態が回復したことで3連戦最後のレースに復帰します。

コメント

アレックス・マルケス(MotoGP 総合16位)
「ミサノで自己ベストリザルトを出したので、バルセロナにいい形で向かうことができます。ここまでの進展をうれしく思います。カタルニアで走るのが楽しみですが、いつもとは状況が違います。最高の気分にしてくれるホームのファンがスタンドにいないのが残念です。みんなにとっていいショーにできることを願っています。そうすればみんなが会場にいるように楽しむことができます。カタルニアでは、過去3年、Moto2クラスで3回表彰台を獲得し、そのうち2度は優勝しました。このサーキットはとても楽しいです」

ステファン・ブラドル(MotoGP 総合23位)
「腕の調子はかなりよくなりました。ミサノでレースをしないという決断は難しいものでしたが、僕やみんなにとって最善の決断でした。1週間の休息を経て、モチベーションは上がっています。過去にバルセロナでは、Hondaでいい結果を残したことがあります。でも今年はどのような走りができるか、まだわかりません。アレックス(マルケス)もタカ(中上貴晶)もミサノで有意義なテストとすばらしいレースをしました。彼らやHRCをサポートできるように引き続き前進したいです」

中上貴晶(MotoGP 総合7位)
「再びレースウイークが始まるのでうれしいです。僕もチームもカタルニアGPに向けて準備はできています。レースウイークを通してポテンシャルを発揮できるようにベストを尽くします。前進して、いい結果を出せるようにがんばります。今回の目標も、MotoGPクラスの初表彰台を獲得することです。レースを楽しみたいです」

カル・クラッチロー(MotoGP 総合21位)
「ミサノの2レースに出場できなかったのでバルセロナでマシンに乗るのがとても楽しみです。いい週末になることを願っています。さらに快適になるようにマシンを改善し、いい結果を残したいです。ミサノでは、Hondaの仕事の進展を見ることができました。これはポジティブです。ミサノで感じたいいフィーリングと、その仕事の続きができることを願っています。ミサノでは、手術をした傷口が開いたため出場できませんでしたが、その傷口をふさぐ手術と休息のおかげで腕の調子はいいです」

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