Moto2クラスは、今季初ポールポジションを獲得したルカ・マリーニ(SKY Racing Team VR46)が、前戦タイGPに続き2連勝を達成しました。好スタートから前半トップを快走したマリーニは、後半に入ると7番グリッドから追い上げてきたトーマス・ルティ(Dynavolt Intact GP)に先行を許しますが、終盤、再びペースを上げて逆転しました。
優勝を逃したルティは、第7戦カタルニアGP以来、9戦ぶりの表彰台獲得となり総合2位に浮上しました。14番グリッドから追い上げたホルヘ・マルティン(Red Bull KTM Ajo)が3位になり、Moto2クラス初表彰台獲得しました。
4位にロレンソ・バルダッサーリ(FLEXBOX HP 40)。5位にホルヘ・ナバロ(Beta Tools Speed Up)と続き、総合首位のアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)が6位。ルーキーのエネア・バスティアニーニ(Italtrans Racing Team)が7位、総合2位にいたアウグスト・フェルナンデス(FLEXBOX HP 40)が8位に終わり、総合2位から3位へとダウンしました。
この結果、総合首位をキープしたマルケス弟と総合2位に浮上のルティの差は36点。マルケス弟と総合3位にダウンのフェルナンデスとの差は42点となりました。
9位にマルセル・シュローター(Dynavolt Intact GP)、10位にステファノ・マンシィ(MV Agusta Temporary Forward)。予選6番手からレース前半トップグループにつけたソムキャット・チャントラ(IDEMITSU Honda Team Asia)は13位。チームメートのディマス・エッキー・プラタマは21位でチェッカーを受けました。ホームGPに闘志を燃やした長島哲太(ONEXOX TKKR SAG Team)は、オープニングラップに転倒してリタイアとなりました。
ルカ・マリーニ(Moto2 1位)
「すばらしいレース。そして、すばらしい勝利でした。今大会はすべてのコンディションですばらしい仕事ができました。タイのときとはペースが違ったので、序盤のタイヤマネジメントをもっとうまくやろうと考えました。スタートに失敗したことで、ルティにギャップを詰められてしまいました。ルティにパスされたときは、ミスを犯さないこと、そしてリアタイヤを温存するためにスリップにしっかりとつくことに専念しました。6コーナと7コーナの間は僕のほうが速かったので、そこで仕掛けました。すばらしいレースだったと思います」
トーマス・ルティ(Moto2 2位)
「簡単なレースではありませんでした。アレックス(マルケス)が一生懸命ポジションを守っていました。でも自分のリズムを見つけることができたのでプッシュしました。体力的には全く問題ありませんでしたが、メンタル的に少し難しいレースでした。トップに上がったときはプレッシャーがかなりありました。いくつか戦略を考えようとしました。プッシュして引き離すべきか、スピードをおさえてポジションをキープすべきか考えましたが、最終的にプッシュすることに決めました。なぜならほかのライダーたちより少し余力がありそうだったからです。マリーニをオーバーテイクすることができましたが、最後は彼に方が少し力が残っていました。僕はとてもいいペースがあったので、とにかくそれをキープしました」
ホルヘ・マルティン(Moto2 3位)
「信じられません。Moto2クラスで初めての表彰台です。レースウイークを通して一生懸命がんばってきました。レースでは全力を尽くしました。ずっといいペースがありましたが、かなり後方からのスタートだったので、がんばって追い上げなければなりませんでした。ずっと限界の走りをしていました。そしてバルダッサーリに追いつくことができました。この方向性で引き続き仕事に取り組めることを願っています」
ソムキャット・チャントラ(Moto2 13位)
「序盤の数ラップ、3位を走行しました。初めての経験でした。この数ラップで多くのことを学べたので、とてもハッピーです。レース中盤からフロントに問題が発生してミスもあり、大きく順位を落としてしまいました。でも、今日のレースはとてもハッピーです。最後までしっかり走り切れたことは自信になりました。次戦のオーストラリアは初めてのサーキットですが、今日のように挑戦を続けます」
ディマス・エッキー・プラタマ(Moto2 21位)
「順位を除けば、今週をよかったと思います。ウォームアップでいいフィーリングを持てなかったので、決勝レースは気持ちを切り替えることにしました。青山監督がラップタイム改善のためにいくつかのすばらしいアドバイスをしてくれました。この変更を次戦のオーストラリアでは活かせるようにがんばります。オーストラリアは初めてのサーキットですが、ステップ・バイ・ステップでしっかりと走ります」
長島哲太(Moto2 リタイア)
「サイティングラップでトラブルが発生してマシンが止まりました。ピットに戻り修復しましたが、グリッドは最後尾となりました。そして、スタート直後の1コーナーで接触転倒でリタイアとなりました。なんとかコース復帰してレースを続けたかったのですが、エンジンがかかりませんでした。接触はレーシングアクシデントだと思ったのですが、ペナルティーの判断となりました。たくさんの声援に応えることができず、悔しいレースになりました。まだ3戦残っているので、気持ちを切り替えて表彰台獲得に挑みます」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | 10 | ルカ・マリーニ | KALEX | 40'57.279 |
2 | 12 | トーマス・ルティ | KALEX | +0.560 |
3 | 88 | ホルヘ・マルティン | KTM | +3.593 |
4 | 7 | ロレンソ・バルダッサーリ | KALEX | +3.999 |
5 | 9 | ホルヘ・ナバロ | SPEED UP | +5.236 |
6 | 73 | アレックス・マルケス | KALEX | +7.345 |
7 | 33 | エネア・バスティアニーニ | KALEX | +8.115 |
8 | 40 | アウグスト・フェルナンデス | KALEX | +10.460 |
9 | 23 | マルセル・シュローター | KALEX | +10.711 |
10 | 62 | ステファノ・マンシィ | MVアグスタ | +12.445 |
11 | 21 | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | SPEED UP | +12.572 |
12 | 41 | ブラッド・ビンダー | KTM | +14.864 |
13 | 35 | ソムキャット・チャントラ | KALEX | +15.008 |
14 | 77 | ドミニク・エガーター | MVアグスタ | +15.778 |
15 | 5 | アンドレア・ロカテリ | KALEX | +23.595 |
16 | 64 | ボウ・ベンドスナイダー | NTS | +27.307 |
17 | 96 | ジェイク・ディクソン | KTM | +30.304 |
18 | 16 | ジョー・ロバーツ | KTM | +33.806 |
19 | 2 | イェスコ・ラフィン | NTS | +36.962 |
20 | 65 | フィリップ・エッテル | KTM | +43.682 |
21 | 20 | ディマス・エッキー・プラタマ | KALEX | +45.143 |
22 | 47 | アダム・ノロディン | KALEX | +59.459 |
23 | 18 | シャビ・カルデルス | KTM | +1'14.661 |
RT | 54 | マティア・パシーニ | KALEX | +5Laps |
RT | 72 | マルコ・ベツェッキ | KTM | +10Laps |
RT | 87 | レミー・ガードナー | KALEX | +14Laps |
RT | 27 | イケル・レクオナ | KTM | +18Laps |
RT | 97 | チャビ・ビエルゲ | KALEX | +18Laps |
RT | 22 | サム・ロース | KALEX | +20Laps |
RT | 11 | ニッコロ・ブレガ | KALEX | +21Laps |
RT | 3 | ルーカス・ツロヴィッチ | KTM | +21Laps |
RT | 45 | 長島哲太 | KALEX | - |
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | 73 | アレックス・マルケス | KALEX | 234 |
2 | 12 | トーマス・ルティ | KALEX | 198 |
3 | 40 | アウグスト・フェルナンデス | KALEX | 192 |
4 | 9 | ホルヘ・ナバロ | SPEED UP | 186 |
5 | 41 | ブラッド・ビンダー | KTM | 184 |
6 | 10 | ルカ・マリーニ | KALEX | 176 |
7 | 7 | ロレンソ・バルダッサーリ | KALEX | 151 |
8 | 23 | マルセル・シュローター | KALEX | 125 |
9 | 21 | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | SPEED UP | 99 |
10 | 33 | エネア・バスティアニーニ | KALEX | 95 |
11 | 27 | イケル・レクオナ | KTM | 71 |
12 | 87 | レミー・ガードナー | KALEX | 64 |
13 | 45 | 長島哲太 | KALEX | 64 |
14 | 88 | ホルヘ・マルティン | KTM | 63 |
15 | 22 | サム・ロース | KALEX | 60 |
16 | 97 | チャビ・ビエルゲ | KALEX | 59 |
17 | 5 | アンドレア・ロカテリ | KALEX | 46 |
18 | 11 | ニッコロ・ブレガ | KALEX | 40 |
19 | 54 | マティア・パシーニ | KALEX | 27 |
20 | 35 | ソムキャット・チャントラ | KALEX | 23 |
21 | 62 | ステファノ・マンシィ | MVアグスタ | 19 |
22 | 72 | マルコ・ベツェッキ | KTM | 17 |
23 | 77 | ドミニク・エガーター | MVアグスタ | 14 |
24 | 24 | シモーネ・コルシ | NTS | 10 |
25 | 64 | ボウ・ベンドスナイダー | NTS | 6 |
26 | 96 | ジェイク・ディクソン | KTM | 4 |
27 | 16 | ジョー・ロバーツ | KTM | 4 |
28 | 3 | ルーカス・ツロヴィッチ | KTM | 3 |
29 | 89 | カイルール・イダム・パウィ | KALEX | 3 |
30 | 2 | イェスコ・ラフィン | NTS | 3 |
31 | 4 | スティーブン・オデンダル | NTS | 0 |
32 | 94 | ジョナス・フォルガー | KALEX | 0 |
33 | 65 | フィリップ・エッテル | KTM | 0 |
34 | 18 | シャビ・カルデルス | KTM | 0 |
35 | 20 | ディマス・エッキー・プラタマ | KALEX | 0 |
36 | 6 | ガブリエーレ・ルイウ | KALEX | 0 |
37 | 47 | アダム・ノロディン | KALEX | 0 |
38 | 36 | アンディ・イズディハール | KALEX | 0 |
39 | 19 | 名越哲平 | KALEX | 0 |
40 | 31 | ゲリー・サリム | KALEX | 0 |
順位 | コンストラクター | 総合ポイント |
---|---|---|
1 | KALEX | 386 |
2 | SPEED UP | 219 |
3 | KTM | 206 |
4 | MV AGUSTA | 24 |
5 | NTS | 8 |