Round06イタリアイタリアGP

Moto2

ムジェロ・サーキット

第6戦 イタリアGP

ランキング首位から5位まで19ポイント差。混戦を抜け出すのはだれか

Moto2クラスは、コース上の戦いはもちろんのこと、チャンピオンシップも接戦となっています。4戦を終えて3勝を上げてチャンピオンシップをリードしていたロレンソ・バルダッサーリ(FLEXBOX HP 40)が前戦フランスGPで転倒リタイアに終わり、2位以下とのポイント差が一気に縮まりました。

総合2位のトーマス・ルティ(Dynavolt Intact GP)との差は7ポイント。以下、総合3位のホルヘ・ナバロ(Lightech Speed Up)と11ポイント差、総合4位のアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)と14ポイント差、総合5位のマルセル・シュローター(Dynavolt Intact GP)と19ポイント差となり、上位5選手のポイントが接近しました。

ムジェロはロングストレートでスリップストリームの使い合いとなるため、Moto2クラスもMoto3クラスのように大集団のレースになることが予想されます。今季一番の接戦となる可能性が高まっています。

総合2位につけるルティは、ベテランらしく、着実にポイントを獲得してトップとの差を縮めてきました。セットアップが決まれば、優勝、表彰台争いに確実に絡んでくることは確実で、今大会は第3戦アメリカズGP以来の2勝目に期待されます。総合3位のナバロは、3位で初表彰台を獲得した第3戦アメリカズGPから好調をキープしています。第4戦スペインGPと第5戦フランスGPで連続2位になり、今大会は念願の初優勝の期待が膨らみます。

前戦フランスGPで2年ぶりの優勝を果たしたマルケス弟が、今季2勝目を目指します。ムジェロでは、17年に3位表彰台を獲得しており、2年ぶりの表彰台獲得が期待されます。総合5位のシュローターは、第4戦スペインGP、第5戦フランスGPと思うような結果を残せていませんが、今大会は3戦ぶり今季3回目の表彰台を目指します。

第4戦スペインGPで初表彰台を獲得、第5戦フランスGPでも連続3位になったアウグスト・フェルナンデス(FLEXBOX HP 40)が、3戦連続の表彰台と初優勝を目指します。総合7位のレミー・ガードナー(ONEXOX TKKR SAG Team)も第2戦アルゼンチンGP以来の表彰台と初優勝を目指します。総合8位のブラッド・ビンダー(Red Bull KTM Ajo)、総合9位のルカ・マリーニ(SKY Racing Team VR46)は、ともに今季初表彰台を目指します。総合10位にはMoto2ルーキーのエネア・バスティアニーニ(Italtrans Racing Team)で、前戦フランスGPでベストリザルトの7位を獲得し調子を上げています。

以下、長島哲太(ONEXOX TKKR SAG Team)が、第2戦アルゼンチンGPから5戦連続のポイント獲得を目指します。第4戦スペインGPではベストリザルトの7位。第5戦フランスGPでは31番グリッドから11位まで追い上げました。今大会の戦いに注目されます。

前戦フランスGPで転倒リタイアのソムキャット・チャントラ(IDEMITSU Honda Team Asia)は、転倒で痛めた左足と、フランスGPを終えたあとに予定していた右前腕部の手術を行ったため今大会を欠場します。代役として全日本ロードレース選手権J-GP2クラスで現在総合2位につける名越哲平が出場します。

ディマス・エッキー・プラタマ(IDEMITSU Honda Team Asia)は、初めて経験するサーキットが続いていますが、前戦フランスGPを終えたあと、バルセロナで2日間のテストに参加、準備を整えて今大会に挑みます。

コメント

ロレンソ・バルダッサーリ(Moto2 総合1位)
「5戦を終えて、今年は、いいレースも悪いレースもありました。もちろんいいレースにしたいと思っています。ほかのライダーたちと同じように、ムジェロは僕の大好きなサーキットです。2016年と2018年は表彰台に上がっているので、うまく走れることは分かっています。今週末の目標は、表彰台獲得です。ポイントを獲得することは重要ですし、イタリアのファンのためにいい結果を残したいです」

トーマス・ルティ(Moto2 総合2位)
「ムジェロが楽しみです。ムジェロはカレンダーの中で最も美しいサーキットの一つです。予報では天気もよくなりそうです。太陽とムジェロはいい組み合わせです。ル・マンのあとバルセロナでテストがありましたが、課題は解消できませんでした。今はマシンのいいバランスを探している状況で、今大会も一生懸命取り組まなければなりません。ムジェロは、これまでのサーキットとは特徴が全く違います。金曜日から上位に入れることを願っています。チームと一緒に仕事をするのが楽しみです。一歩一歩着実に進んでトップに戻りたいです」

ホルヘ・ナバロ(Moto2 総合3位)
「3戦連続で表彰台に上がることができました。いろいろなサーキットで速さと安定性があることを証明できました。チャンピオンシップ争いをするためには、これは最も重要なことです。ムジェロはチームのホームレースです。最高の結果を残せるように全力を尽くします。難しいサーキットですが、レースに向けて最高のマシンを準備してくれるチームを信じています。僕の仕事は、できる限りいい走りをすることです」

ディマス・エッキー・プラタマ(Moto2 総合35位)
「ムジェロもまた初めて走るサーキットなので、忙しい週末になると思います。ライディングとセッティングに関して学ぶことがたくさんあります。ル・マンのあとに、モンメロでテストがありました。自転車などのトレーニングもたくさんこなしました。フラット・トラックでも走りました。ムジェロに向けてモチベーションは上がっています。今週末に向けて気持ちはポジティブです。学べることはすべて学び、金曜日から日曜日にかけてベストを尽くします。今後のレースに向けて、しっかり完走して、できる限りデータを集めたいです」

名越哲平(Moto2 初出場)
「最初にこのようなすばらしい機会を与えてくれたIDEMITSU Honda Teamに感謝したいと思います。そしてチャントラが手術から早く回復することを願っています。ムジェロはすばらしいサーキットなので、すばらしい経験になると思います。初めてのマシンと初めてのサーキット、そして初めてのチームでのレースなので、慣れるために一生懸命がんばります。レースではベストを尽くし、この経験を今後活かしたいと思います」

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