Moto2クラスも予想通り、厳しい戦いとなりました。ダイレクトでQ2に進出した14台、そしてQ1の上位4台を加えた18台で行われたQ2では、トップから18番手までが1.287秒差。その中でもフロントローを獲得した3台の差は0.217秒という僅差でした。
ポールポジション(PP)を獲得したマルセル・シュローター(Dynavolt Intact GP)は、初日4番手から一気にタイムを上げて今季3回目のPPを獲得しました。シュローターは、開幕戦カタールGPで初PPを獲得し、第3戦アメリカズGPで2回目のPPを獲得しました。シュローターは、PPを獲得したレースでは2回ともに表彰台に立っているだけに、今大会は3回目の表彰台と初優勝の期待が膨らみます。
チームメートのトーマス・ルティ(Dynavolt Intact GP)が0.040秒差の2番手。2戦連続でフロントローを獲得しました。昨年MotoGPクラスにチャレンジしたルティは、今季、Moto2クラスに戦いの舞台を移しました。第3戦アメリカズGPでは復帰後初優勝を達成しました。今大会は今季2勝目の期待がふくらみます。
前戦フランスGPで今季初優勝を達成し、勢いに乗るアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)が4戦連続フロントローを獲得しました。決勝では、今季3回目の表彰台と2連勝が期待されます。
以下、ホームGPに気合のニコロ・ベルガ(SKY Racing Team VR46)が4番手、初日トップタイムをマークし、復調を感じさるルカ・マリーニ(SKY Racing Team VR46)が6番手。初日のフリー走行で転倒を喫し15番手と出遅れた長島哲太(ONEXOX TKKR SAG Team)がベストグリッドとなる7番手を獲得しました。決勝では、第4戦スペインGPのベストリザルト7位更新に挑みます。
8番手にはサム・ローズ(Federal Oil Gresini Moto2)、9番手には3戦連続表彰台を狙うアウグスト・フェルナンデス(Flexbox HP 40)、10番手には、第2戦アルゼンチンGP以来の表彰台と初優勝を狙うレミー・ガードナー(ONEXOX TKKR SAG Team)と続きました。
IDEMITSU Honda Team Asiaでムジェロ初走行となるディマス・エッキー・プラタマは、初日のタイムを約1秒短縮して29番手、怪我と腕上がりの手術のため欠場のソムキャット・チャントラの代役で出場の名越哲平も約1秒タイムを短縮して32番手。決勝ではともに追い上げのレースに挑みます。
マルセル・シュローター(Moto2 1番手)
「この数戦は、新品タイヤで速く走ることができず苦戦していました。また足の骨折も影響しました。ライダーにとって、足の骨折は厳しい走りを要求されます。それは足はよく使うからです。今週末は、チームが非常にいい仕事をしてくれて、マシンのフィーリングがよくなりました。2本目のリアタイヤで一生懸命がんばりました。またフロントローに戻りたかったのリスクもかなり負いました。3戦ぶりのPP獲得を果たし最高の気分です」
トーマス・ルティ(Moto2 2番手)
「Moto2の新しいリアタイヤにマシンを合わせるのに少し時間がかかりました。そのためテストを行い、チームはすばらしい仕事をしてくれました。再びいい状態にしてくれました。今週末はマシンがとてもいいバランスです。力強さを感じます。今日はセッション序盤に自己ベストラップを刻みました。最後にマルセルが速いタイムを出したのでPPを逃しましたが、彼におめでとうと言いたいです。PPは取れませんでしたが、レースに向けて準備が整っています。明日が楽しみです」
アレックス・マルケス(Moto2 3番手)
「難しい予選セッションでしたが、とてもいい仕事ができたと思います。FP3で一歩前進できたのでQ2に進むことができました。レースに向けて力強いリズムがあります。まだ改善できると思うので、ウオームアップではもっといいペースを見つけたいです。なぜならレースは長く、安定して走ることが非常に重要だからです。ここは集団のレースになりいつも難しい展開になります。集団から抜け出せそうなライダーはルティですが、一緒に戦う準備はできています。明日に向けてポジティブな気分です。目標は表彰台獲得することです。できれば優勝も狙いたいですが、チャンピオンシップポイントをなるべくたくさん獲得することが一番の目標です」
ディマス・エッキー・プラタマ(Moto2 29番手)
「FP3で新しいことを試しましたが、ラップタイムの更新にはつながりませんでした。Q1の前にビデオを見て、速いライダーのライディングスタイルと自分のライディングスタイルを比較してみました。いくつかのポイントで自分のライディングスタイルを変える必要があることが分かりました。しかし、セッション中にそれを実行するのは難しいことでした。ほかのことも試してみましたが、十分な結果ではありませんでした。いまは明日に向けて集中しています。レースからたくさんのことを学べればと思います」
名越哲平(Moto2 32番手)
「今日も計画に沿って走行を重ねました。コース上では徐々にですが色々と学べました。昨日に比べると4秒以上速く走ることができるようになりましたが、ほかのライダー達は、とても速く、ブレーキングのタイミングも深く、信じられないような走りでした。明日は、もう一歩進むことができるように頑張ります。レースでは、タイヤマネージメントの仕方がまだ理解できていないので大変だと思いまが、この貴重な経験を楽しめるようにしたいです」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | 23 | マルセル・シュローター | KALEX | 1'51.129 |
2 | 12 | トーマス・ルティ | KALEX | 1'51.169 |
3 | 73 | アレックス・マルケス | KALEX | 1'51.346 |
4 | 11 | ニッコロ・ブレガ | KALEX | 1'51.401 |
5 | 9 | ホルヘ・ナバロ | SPEED UP | 1'51.470 |
6 | 10 | ルカ・マリーニ | KALEX | 1'51.484 |
7 | 45 | 長島哲太 | KALEX | 1'51.640 |
8 | 22 | サム・ロース | KALEX | 1'51.692 |
9 | 40 | アウグスト・フェルナンデス | KALEX | 1'51.697 |
10 | 87 | レミー・ガードナー | KALEX | 1'51.724 |
11 | 33 | エネア・バスティアニーニ | KALEX | 1'51.728 |
12 | 88 | ホルヘ・マルティン | KTM | 1'51.776 |
13 | 24 | シモーネ・コルシ | KALEX | 1'51.798 |
14 | 21 | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | SPEED UP | 1'51.920 |
15 | 7 | ロレンソ・バルダッサーリ | KALEX | 1'51.976 |
16 | 5 | アンドレア・ロカテリ | KALEX | 1'52.015 |
17 | 97 | チャビ・ビエルゲ | KALEX | 1'52.055 |
18 | 54 | マティア・パシーニ | KALEX | 1'52.416 |
19 | 41 | ブラッド・ビンダー | KTM | 1'52.025 |
以下Q1 | ||||
20 | 64 | ボウ・ベンドスナイダー | NTS | 1'52.062 |
21 | 77 | ドミニク・エガーター | MVアグスタ | 1'52.325 |
22 | 62 | ステファノ・マンシィ | MVアグスタ | 1'52.438 |
23 | 27 | イケル・レクオナ | KTM | 1'52.541 |
24 | 3 | ルーカス・ツロヴィッチ | KTM | 1'52.770 |
25 | 72 | マルコ・ベツェッキ | KTM | 1'53.510 |
26 | 16 | ジョー・ロバーツ | KTM | 1'53.652 |
27 | 65 | フィリップ・エッテル | KTM | 1'53.714 |
28 | 4 | スティーブン・オデンダル | NTS | 1'53.806 |
29 | 20 | ディマス・エッキー・プラタマ | KALEX | 1'54.478 |
30 | 96 | ジェイク・ディクソン | KTM | 1'54.682 |
31 | 18 | シャビ・カルデルス | KTM | 1'55.774 |
32 | 19 | 名越哲平 | KALEX | 1'55.822 |