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去年はインディアナポリスの自宅から、自分でクルマを運転して行きました。だいたい1時間30分ぐらいで着いてしまうので、インディ500の次に近いコースでしたね。あまりにも近いというのと、直接サーキットに入るので、周りを観光したり買い物するようなこともなく、本当にレースだけをしに行くような感覚です。

ここはプロ・シリーズ(現インディ・ライツ)を走っていた2007年に、オーバルで初優勝しました。ポールポジションからスタートして、1回だけ2位にダウンしたんですが、それ以外はずっとレースをリードして勝ったんです。優勝できたのはすごくうれしかったんですけど、ほとんどトップだったので、あまり練習にはなりませんでしたね。インディカーとはスピードも全然違いますし。

同じような1.5マイルのカンザスも路面が荒れていますが、ここはそれ以上。ひょっとしたらシリーズの中で最もひどい路面かもしれません。カンザスは外側のラインだけなのに対し、ケンタッキーはターン1(A)からターン2(B)にかけて内側のラインにもバンプがあり、特にターン2(B)は注意して走らないといけないですね。

ターン3(C)からターン4(D)にかけてもレコードラインがバンピーで、集団で走るとなると空気の流れもハンドリングに影響してくるため、そのようなシチュエーションでは特に神経を使います。ここは夕方のレースになるんですが、太陽が沈みかけて大きな影ができるので、ピットロード(E)で自分が停まる位置が見えづらいのも気をつけなければならないポイントです。

去年は金曜日にシンシナティで試合があったメジャーリーグの松井稼頭央選手が、2シーター仕様のインディカーに乗りに来たんです。レギュラードライバーは規則で乗れないので、僕は運転できなかったのですが、色々とお話できました。夜はいただいたチケットで松井さんのゲームを観たんですけど、フィールドで日本人ただ1人でプレーしている姿を見て、自分と重なるものを感じたのを覚えています。

2008年成績:予選4位 決勝18位


夕方にスタートするナイトレースは、傾いた太陽がドライバーに様々な影響を及ぼす。

夕方にスタートするナイトレースは、傾いた太陽がドライバーに様々な影響を及ぼす。

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