round 8

June 16 2012, RACE IZOD IndyCar Series The Milwaukee 225 第8戦 ミルウォーキー
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SCHEDULE

  • レース情報
  • 予選
  • 決勝

アレックス・タグリアーニが7位フィニッシュ
佐藤琢磨は4戦連続アクシデントで20位

2012年6月16日(土)・決勝  会場:ミルウォーキー・インディーフェスト  天候:晴れ  気温:27〜29℃

ザ・ミルウォーキー・マイルでのシリーズ第8戦は、雨のためにスタートが約1時間半遅れでスタートが切られました。午後2時にエンジンスタートの声がかけられると、伝説のオーバルに集まったインディカーファンは大きな歓声を上げ、25台は225周のレースへと旅立ちました。気温は予選に比べて明らかに低かったのですが、スタート直前の雨は路面に擦り付けられたタイヤのラバーを流し、グリップを下げていました。

  • アレックス・タグリアーニアレックス・タグリアーニ
  • アレックス・タグリアーニアレックス・タグリアーニ
  • 佐藤琢磨佐藤琢磨
  • 佐藤琢磨佐藤琢磨
  • 佐藤琢磨佐藤琢磨

インディ500、テキサスとオーバルでのホットなレースが続いたこともあり、ミルウォーキーに集まったファンは熱心にレースに見入り、225マイルに渡って繰り広げられたバトルを見守りました。コーナーのバンクは6度と小さく、ほぼフラットに見える1マイルオーバルでのレースは、今年も順位変動が激しく、まさに目を離せないエキサイティングなものとなりました。

Hondaドライバーの最上位はアレックス・タグリアーニ(Bryan Herta Autosport)。予選13番手から今季自己ベストとなる7位でゴールしました。インディ500からHondaエンジンユーザーとなったタグリアーニは、デトロイトでの第6戦から3戦続けてトップ10フィニッシュ。しかも、1レースごとに順位を上げて来ています。

その一方でポールポジションからスタートしたダリオ・フランキッティ(Chip Ganassi Racing)は、ハンドリング悪化でポジションを下げ、194周目のターン3でクラッシュしました。直前のラップでポジション争いをしていた相手にラインを塞がれ、イン側の縁石に乗り上げたことでサスペンションの一部を壊したのが、その理由と見られています。

佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は、予選順位は14番手でしたが、予定外のエンジン交換により24番グリッドからの戦いとなりました。レース序盤から着々とポジションを上げていった佐藤は、1回目のピットストップ時にもポジションアップに成功し、13番手まで順位を上げる順調な戦いを進めていました。2回目のピットストップではポジションダウンがありましたが、その後のリスタートでばん回、トップ10入りが目の前という11番手を走っていました。

しかし、103周目のリスタートの後、ライバルと競い合っていた佐藤は、ターン1〜2で周回遅れのマシンにラインを塞がれてスピンし、マシンの左後方からセイファーバリアにヒット、リタイアを喫しました。4戦連続でスタート時より大きくポジションを上げるレースを戦っていながら、アクシデントによって4戦ともゴールまで走りきることができていません。

シリーズ中盤のオーバル3連戦は、来週のアイオワ・スピードウェイまで続きます。0.875マイルと、シリーズで最も短いオーバルですが、バンクの傾斜14度とミルウォーキーとは対照的なオーバルでの戦いです。

コメント

アレックス・タグリアーニ(7位)「結果は7位でしたが、私たちはいいレースを戦えていました。予選日の苦しい状態を考えると、決勝でのマシンはいいものに仕上がっていました。ピットクルーもいい働きをしてくれていたと思います。ただ、レースの終盤に周回後れにラインを塞がれ、3台にパスをされたことが悔やまれます。インディ500からHondaエンジンを使うようになって、それ以来、私たちのチームは上位で戦えるようになって来ています。1戦ごとにチーム全体の力が上がって行っているのを感じています。それは本当にうれしいことですし、Hondaドライバーとして戦うことを誇りに感じています。今後さらにレベルアップを果たし、表彰台、さらには優勝を飾れるようがんばります」

佐藤琢磨(20位)「いいスタートが切れたレースでした。数周で順位は安定し始めましたが、そこからも1つずつ順位を上げて行くことができていました。クリーンエアを浴びての走りでは、とてもいいペースを保てており、レースのリーダーたちを追いかけていました。ピットストップでは順位をいくつか落としたこともありましたが、問題なくレースに戻れていました。レース半ばのリスタートの後、何台かのマシンとサイド・バイ・サイドで走りました。そのうちの1人がジェームズ・ジェイクス(Dale Coyne Racing)でした。彼はその時点で周回遅れでした。しかし、ターン4からサイド・バイ・サイドになり、メインストレートを通過し、そのままターン1へと進入しました。私はインサイドで、狭いところへと追いやられました。コースのイン側深く入ると、そこは非常に滑り易く、何とかマシンをコントロールしようとがんばったのですが、マシンはスライドを始めました。レースをフィニッシュまで走りたい。そう強く思っていただけに、非常に残念です」

ロジャー・グリフィス│HPD テクニカル・ディレクター「我々にとっては非常に残念な一日となりました。ポールポジションを獲得し、レースでもいい結果が得られる事を期待していました。プラクティスでの状況から見て、多くのHondaドライバーたちが上位で戦えると見えていました。その中にはグリッド・ペナルティを受けるドライバーたちもいましたが、後方グリッドからでもトップ争いへと進出していける、優勝争いができると考えていました。しかし、アクシデント、イエローフラッグ、リスタートでのペナルティなど、多くの要素が重なった結果、私たちのドライバーたちが優勝争いから姿を消すこととなってしまいました。アレックス・タグリアーニが7位でゴールしましたが、シモン・パジェノー(Schmidt/Hamilton Motorsports)、グレアム・レイホール(Chip Ganassi Racing)、そしてマイク・コンウェイ(A.J. Foyt Racing)らも、苦しい戦いではありながら、最後まで全力を出してレースを戦い抜き、Hondaらしさを発揮してくれていたと思います。今日のレースではトラブルも出ましたが、2基のエンジンの走行マイル数が2000マイルを越え、信頼性の向上という意味で自信を得ることもできました。我々は今日のレースから学び、前進を続けます。アイオワでも全力で戦います」

決勝

順位 No. ドライバー チーム エンジン タイム/差
128R.ハンターレイAndretti Autosportシボレー01:52:17.8119
211T.カナーンKV Racing Technologyシボレー+5.1029
327J.ヒンチクリフAndretti Autosportシボレー+7.2715
422O.セルビアPanther DRR Racingシボレー+9.8940
55E.J.ヴィソKV Racing Technologyシボレー+10.0782
63H.カストロネベスTeam Penskeシボレー+12.1105
798アレックス・タグリアーニBryan Herta AutosportHonda+12.3440
820E.カーペンターEd Carpenter Racingシボレー+12.7396
9 38 グレアム・レイホールChip Ganassi RacingHonda+13.3395
108R.バリチェロKV Racing Technologyシボレー+13.8178
119スコット・ディクソンChip Ganassi RacingHonda+14.3764
1377シモン・パジェノーSchmidt/Hamilton MotorsportsHonda +1Lap
1614マイク・コンウェイA.J. Foyt RacingHonda +1Lap
1783チャーリー・キンボールChip Ganassi RacingHonda +1Lap
1910ダリオ・フランキッティChip Ganassi RacingHondaDNF
2015佐藤琢磨Rahal Letterman Lanigan RacingHondaDNF
2119ジェームズ・ジェイクスDale Coyne RacingHondaDNF
2318ジャスティン・ウィルソンDale Coyne RacingHondaDNF
2567ジョセフ・ニューガーデンSarah Fisher Hartman RacingHondaDNF

ポイントスタンディング

ドライバー

順位 ドライバー チーム 総合ポイント
1W.パワーTeam Penske274
2J.ヒンチクリフAndretti Autosport243
3スコット・ディクソンChip Ganassi Racing239
4R.ハンターレイAndretti Autosport233
5H.カストロネベスTeam Penske231
6シモン・パジェノーSchmidt/Hamilton Motorsports216
7ダリオ・フランキッティChip Ganassi Racing205
8T.カナーンKV Racing Technology200
9R.ブリスコーTeam Penske193
10O.セルビアPanther DRR Racing173
11グレアム・レイホールChip Ganassi Racing171
12ジャスティン・ウィルソンDale Coyne Racing168
13J.R.ヒルデブランドPanther Racing161
14E.J.ヴィソKV Racing Technology148
15チャーリー・キンボールChip Ganassi Racing145
16R.バリチェロKV Racing Technology138
17佐藤琢磨Rahal Letterman Lanigan Racing136
18M.アンドレッティAndretti Autosport133
19アレックス・タグリアーニBryan Herta Autosport128
20E.カーペンターEd Carpenter Racing127
21マイク・コンウェイA.J. Foyt Racing125
22ジェームズ・ジェイクスDale Coyne Racing121
23ジョセフ・ニューガーデンSarah Fisher Hartman Racing114
24S.デ・シルベストロHVM Racing95
25K.レッグDragon Racing88
26S.ブルデーDragon Racing86
27A.ベアトリスAndretti/Conquest Racing 28
28タウンゼント・ベルSchmidt Hamilton Racing26
29ミシェル・ジョルダインRahal Letterman Lanigan16
30S.サーベドラAndretti Autosport14
31 J.アレジ Fan Force United 13
32ブライアン・クラウソンSarah Fisher Hartman Racing13
33ウェイド・カニンガムA.J. Foyt Racing13

マニュファクチャラー(エンジン)

順位 マシン 総合ポイント
1シボレー63
2Honda57
3ロータス32