モータースポーツ > インディカー・シリーズ > 第10戦 トロント > 決勝

インディカー・シリーズ

round 10

SCHEDULE

June 14 2015, RACE Honda Indy Toronto

アメリカトロント

ウエットコンディションからドライコンディションに変わったレースで
グレアム・レイホールが9位、佐藤琢磨が10位フィニッシュ

2015年6月14日(日)・決勝  会場:トロント市街地特設コース  天候:曇り一時雨
気温:16〜18℃

全16戦で構成される2015年のインディカー・シリーズは、今週末が10戦目。カナダにすっかり定着しているHondaインディ・トロントが開催されました。五大湖の一つ、オンタリオ湖畔の大都市トロントでは、インディカーの人気が非常に高く、今年はレースウイークエンドの天候が今ひとつはっきりしないながらも、金曜日から多くのファンが詰めかけました。

  • グレアム・レイホールグレアム・レイホール
  • グレアム・レイホールグレアム・レイホール
  • グレアム・レイホールグレアム・レイホール
  • 佐藤琢磨佐藤琢磨
  • 佐藤琢磨佐藤琢磨

今年のトロントのコースはバンピーさが増し、ドライビングが一段と難しくなっていました。アスファルトとコンクリートの混在する路面はマシンのセッティングも難しく、トロントでの戦いはもともと非常にテクニカルなのですが、今年はそこに雨という要素まで絡みました。

レースは全長1.755マイルのコースを85周して争われますが、スタート時はウエットコンディションで、路面は次第に乾いていきました。ところが、もうゴールが間近となったタイミングで雨が落ちてきました。雨が強くなってレースがさらに波乱含みの展開となることも予想されましたが、雨は弱いままで、大きな順位変動はなくレースはゴールを迎えました。

特設ストリートコースに集まった大勢のファンにとっては、レース中に雨が降らなかったのは幸いでした。ウエットからドライへ、コンディションが変化する中、23台のインディカーはオープンホイールならではの激しいバトルを繰り広げ、熱心なトロントのファンは歓声を送り続けていました。

Hondaインディ・トロントにHondaエンジンとHondaのエアロキット装着マシンで出場したドライバーは、全部で11人。その中からグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)が9位でゴールしました。予選10番手だったレイホールはレースを通して激しいポジション争いを続けていました。小さなミスがアクシデントや大きなポジションダウンにつながる緊張感あふれる戦いとなっており、なかでもレース中盤からの佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)とのバトルはテール・トゥ・ノーズ、サイド・バイ・サイドのエキサイティングなものでした。2人の戦いは、ピットアウトしてきたマシンが佐藤の行く手を阻んだことで決着。今シーズンすでに3回表彰台に上っているレイホールは、今シーズン6回目のトップ10入りを達成しました。

トロントでの自己ベストとなる8番グリッドからスタートした佐藤は、序盤には得意のウエットコンディションで6番手までポジションを上げました。しかし、ピットストップでポジションを落とし、最後はピットでのミスによって燃費セーブに努めねばならないレースを戦っていました。それでも佐藤はしぶとさを発揮し、クレバーな戦いぶりで85周を走りきり、10位でゴールしました。佐藤にとっては今シーズン3回目となるトップ10フィニッシュでした。

シリーズ第11戦はカリフォルニア州フォンタナが舞台。インディカー・シリーズは今年2度目の北米大陸横断を行い、西海岸の2マイル・オーバルで500マイルの超高速レースが開催されます。

コメント

佐藤琢磨(10位)
「路面が濡れているレース序盤の私たちは非常に速かったと思います。1回目のピットストップでユーズドのソフトタイヤを装着してからも、トップより速いラップタイムを刻み続けることができていました。しかし、路面が乾いてきて、ハードタイヤを装着したときからのペースは少し足りていませんでしたね。ピットストップのタイミングもベストではなく、コース上に残り続ける作戦に出たドライバー何人かに先行されました。私たちとしては、レース中にもっと雨が降ってほしかったところです。しかし、そうはならず、最後のピットストップでは給油がタンクいっぱいまでされないトラブルがあり、ゴール前の私たちは燃費セーブをしながら走っていました。激しいポジション争いが延々と続いたレースは、85周の長さでしたが、とても短く感じられました。そして、緊迫したバトルを戦い抜いた結果、トップ10フィニッシュを達成できました」

アート・セントシアー|HPD社長
「Hondaチームはライバルとの間にあるパフォーマンスの差を推し量り、HPDは差を埋めるべく大きな努力を重ねてきています。その結果、私たちは差を小さくすることができていると思います。しかし、インディカーの大変し烈な競争環境においては、ごく小さな差がレース結果において劇的と言えるほどのインパクトを与えることがあります。Honda、そして私たちのチームは大きなチャレンジに立ち向かってきています。どうすれば進歩がなせるのか、私たちは今後のレース一つひとつで追求し続けていきます」

決勝リザルト

順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
167J.ニューガーデンシボレー851:38'59.9460
220L.フィリッピシボレー85+1.4485
33H.カストロネベスシボレー85+3.9027
41W.パワーシボレー85+4.7766
511S.ブルデーシボレー85+6.7215
610T.カナーンシボレー85+7.8160
72J.P.モントーヤシボレー85+8.7242
89S.ディクソンシボレー85+9.5397
915グレアム・レイホールHonda85+11.8704
1014佐藤琢磨Honda85+18.9723
 
125コナー・デイリーHonda85+21.9187
1327マルコ・アンドレッティHonda85+33.2063
1441ジャック・ホークスワースHonda85+44.5250
1598ギャビー・シャヴェスHonda85+46.0971
1719トリスタン・ボーティエHonda85+47.0229
1818ロドルフォ・ゴンザレスHonda85+51.3658
1928ライアン・ハンターレイHonda84+1Laps
217ジェイムス・ジェイクスHonda84+1Laps
2226カルロス・ムニョスHonda69+16Laps

ポイントスタンディング

ドライバー
順位 No. ドライバー エンジン 総合ポイント
12J.P.モントーヤシボレー374
21W.パワーシボレー347
39S.ディクソンシボレー329
43H.カストロネベスシボレー322
515グレアム・レイホールHonda283
611S.ブルデーシボレー274
727マルコ・アンドレッティHonda272
867J.ニューガーデンシボレー268
910T.カナーンシボレー244
1022S.パジェノーシボレー232
 
1226カルロス・ムニョスHonda216
1314佐藤琢磨Honda200
1428ライアン・ハンターレイHonda194
1598ギャビー・シャヴェスHonda168
167ジェイムス・ジェイクスHonda164
1841ジャック・ホークスワースHonda151
195ジェームズ・ヒンチクリフHonda129
2218コナー・デイリーHonda81
2319トリスタン・ボーティエHonda78
2425シモーナ・デ・シルベストロHonda66
265ライアン・ブリスコーHonda60
2818ロドルフォ・ゴンザレスHonda40
2919フランチェスコ・ドラコーネHonda38
3118カルロス・ウエルタスHonda31
3218ピッパ・マンHonda29
3348アレックス・タグリアーニHonda27
3425ジャスティン・ウィルソンHonda25
3619ジェームス・デイビソンHonda10
3732オリオール・セルビアHonda10