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インディカー・シリーズ

round 07

SCHEDULE

June 01 2014, RACE Chevrolet Indy Dual in Detroit Race 2

アメリカデトロイト

ジェームズ・ヒンチクリフが5位フィニッシュ
ポールポジションからスタートした佐藤琢磨は18位

2014年6月1日(日)・決勝  会場:ベル・アイル・レースウェイ  天候:快晴  気温:28〜29℃

デトロイトリバーに浮かぶベル・アイル。その公園内に特設されたコースでのインディカーレースは、今年も週末に2レースを行うダブルヘッダーとして開催され、午前中に予選、午後に決勝レースというスケジュールで、土曜日と日曜日にレースが行われました。

  • 佐藤琢磨(#14)佐藤琢磨(#14)
  • 佐藤琢磨(先頭)佐藤琢磨(先頭)
  • ジェームズ・ヒンチクリフジェームズ・ヒンチクリフ
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  • シモン・パジェノー(手前)、ジェームズ・ヒンチクリフ(奥)
シモン・パジェノー(手前)、ジェームズ・ヒンチクリフ(奥)
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日曜日のレースは、予選で佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)がポールポジション、2番手にジェームズ・ヒンチクリフ(Andretti Autosport)となり、Hondaチームがフロントローを独占して決勝に挑みましたが、ピット作戦がいくつかのパターンに分かれた戦いとなり、フルコースコーションの出されるタイミングなどをいかに味方につけるかがフィニッシュ順位に大きな影響を及ぼす結果となりました。Hondaチームのほとんどは、作戦がイエローの出されるタイミングとマッチせず、ゴールまで優勝争いを戦い抜くことができませんでした。

予選2番手のヒンチクリフは、11周目にピットインしない作戦を採用しましたが、結果的にはこのタイミングでピットインし、3ストップでゴールまでを走りきる作戦が正解のレース展開となり、不利な戦いを強いられました。1回目のピットストップで順位を落とし、そこからのばん回に苦労しながらもレース終盤には4番手までポジションアップ。しかし、最終ラップにさらなるポジションアップを狙って行ったアタックで他車と接触し、順位を1つ落として5位でゴールとなりました。

ポールポジションの佐藤は得意のスタートをきっちりと決め、レース序盤をリード。10周目に出された2回目のフルコースコーションでタイヤをハードに交換したのも予定通りの行動でした。この日は今週で最も気温が高くなっており、ソフトタイヤで多くの周回をこなすとラップタイムが大きく落ちてしまうとの読みがあったからです。土曜日のレースからマシンを大きく進歩させた佐藤は、速いペースを安定して保ってトップグループとの差を着々と縮めていきました。ところが、残念なことに35周目のターン3でライバルが佐藤の後方でブレーキングをミスしたのか、コーナー入り口で後ろから接触し、イン側にいたジャック・ホークスワース(Bryan Herta Autosport)も巻き込んで3台が絡むアクシデントが起こり、不運にも佐藤だけがスピンに陥りました。

19番手まで後退した佐藤は、約30周をかけて11番手まで再びばん回。しかし、63周目のリスタートのあと、今度はマルコ・アンドレッティ(Andretti Autosport)にタイヤバリアへと弾き飛ばされ、1周遅れの18位でゴールしました。

なお、ほかのHonda勢は、シモン・パジェノー(Schmidt Peterson Motorsports)が予選7番手から1つポジションを上げて6位、彼のチームメート、ロシア人ルーキードライバーのミハイル・アレシンが予選16番手から今季2度目のトップ10フィニッシュとなる7位、コロンビア出身ルーキーのカルロス・ムニョス(Andrettin Autosport)が今季早くも3度目のトップ10入りとなる8位でゴールを果たしました。

2014年シーズンの第8戦は、テキサス州ダラス、及びフォートワースの郊外にある1.5マイル・オーバルのテキサス・モーター・スピードウェイに舞台を移し、6月7日の土曜日にナイトレースとして開催されます。

コメント

ジェームズ・ヒンチクリフ(5位)
「最終ラップで私たちは3位の座をかけてバトルをしていました。チャーリー・キンボールはラインを大きく変えて走ったため、私はアウトサイドに回りました。私がインサイドにラインを採ろうとしたら、彼がそれを嫌ったからでした。私はアウトからアタックし、彼はブレーキングで私を上回りました。その結果、私はコーナーの出口で少しアクセルを緩めることとなり、そこでスコット・ディクソンにパスを許しました。4位と5位、そこに大きな差は感じません。私たちは表彰台を目指し、勝つためにレースをしているのです。今日のレースはビデオで見て、なぜこのような結果になったのかを確認したいと思います。多くの作戦が入りまじり、走っていて完全にレース内容を把握するのが困難でした。私たちのマシンはとても速かったし、クルーたちのピット作業も最高でした。そして、私のデトロイトでの過去のレースを考えれば、今日の結果は大変いいものでした。2レースともフロントローからのスタートで、2レースともトップ6入りをしたのですから、今週はこれでよしとします」

佐藤琢磨(18位)
「今日、すばらしいマシンを作り上げてくれたクルーたちに、まずは感謝をしたいと思います。難しいスタートを切った週末でした。土曜日のレースではメカニカルトラブルという不運に見舞われました。しかし、そのレースを利用して私たちは多くを学び、日曜日のレースに向けて大きく力を伸ばしました。おかげで今朝の予選は本当に楽しめました。マシンのレスポンスがすばらしかったので、100%信頼してのアタックができました。レースではスタートをスムーズに切れ、レース展開的にも非常にいいものになると見えていました。私たちが実質的な2位を走行していたとき、ターン3のブレーキングで後方からライアン・ブリスコーにぶつけられました。私たちが勝てていたレースでした。その後も私たちはトップ10に復活する寸前までいきましたが、今度はマルコ・アンドレッティにヒットされ、壁にぶつかる結果になりました。レースを完走することはできましたが、苦々しい思いです。チームは本当にすばらしい仕事ぶりを発揮してくれていました」

マーク・クロフォード|HPD インディカー・エンジン・プロジェクト LPL
「今日のレースは、いくつかの点で土曜日のレースと同じになっていました。数パターンのピット作戦が交錯したレースでした。不運にも、Hondaチームの強力なコンテンダーたちにとって悪いタイミングでフルコースコーションが出され、実力に見合わない結果しか得ることができませんでした。今日の場合は、予選での結果の方が私たちの実力を正確に表していたと思います。佐藤琢磨が今季2度目のポールポジションを獲得し、ジェームズ・ヒンチクリフがまたも予選2番手となりました。Hondaユーザー2台によるフロントロー独占を見て、私たちはとてもうれしく感じました。デトロイトでのレースが終わった今、私たちは来週行われるテキサスでのレースで再びトップに返り咲くため、集中力を高め、ハードワークをこなしていきます」

決勝リザルト

順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
1 3 H.カストロネベス シボレー 70 1:45'53.3410
2 12 W.パワー シボレー 70 +1.6836
3 83 C.キンボール シボレー 70 +2.9746
4 9 S.ディクソン シボレー 70 +3.4290
5 27 ジェームズ・ヒンチクリフ Honda 70 +4.6528
6 77 シモン・パジェノー Honda 70 +4.9894
7 7 ミハイル・アレシン Honda 70 +5.5279
8 34 カルロス・ムニョス Honda 70 +5.6906
9 10 T.カナーン シボレー 70 +6.2501
10 8 R.ブリスコー シボレー 70 +6.5923
 
12 19 ジャスティン・ウィルソン Honda 70 +7.2822
14 98 ジャック・ホークスワース Honda 70 +8.7723
15 18 カルロス・ウエルタス Honda 70 +9.2906
16 25 マルコ・アンドレッティ Honda 70 +27.2464
17 67 ジョセフ・ニューガーデン Honda 69 +1Lap
18 14 佐藤琢磨 Honda 69 +1Lap
19 28 ライアン・ハンターレイ Honda 61 +9Laps
21 15 グレアム・レイホール Honda 43 +27Laps

 

ポイントスタンディング

ドライバー
順位 No. ドライバー エンジン 総合ポイント
1 12 W.パワー シボレー 326
2 3 H.カストロネベス シボレー 307
3 28 ライアン・ハンターレイ Honda 299
4 77 シモン・パジェノー Honda 247
5 25 マルコ・アンドレッティ Honda 227
6 34 カルロス・ムニョス Honda 210
7 2 J.P.モントーヤ シボレー 187
8 9 S.ディクソン シボレー 184
9 19 ジャスティン・ウィルソン Honda 173
10 11 S.ブルデー シボレー 170
 
11 27 ジェームズ・ヒンチクリフ Honda 165
15 98 ジャック・ホークスワース Honda 141
16 14 佐藤琢磨 Honda 139
17 7 ミハイル・アレシン Honda 137
18 18 カルロス・ウエルタス Honda 132
19 67 ジョセフ・ニューガーデン Honda 132
20 15 グレアム・レイホール Honda 129
23 16 オリオール・セルビア Honda 88
29 5 ジャック・ヴィルヌーヴ Honda 29
30 68 アレックス・タグリアーニ Honda 28
32 63 ピッパ・マン Honda 21
33 41 マーティン・プロウマン Honda 18
35 26 フランク・モンタニー Honda 8