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インディカー・シリーズ

round 01

SCHEDULE

March 29 2014, QUALIFYING Firestone Grand Prix Of St. Petersburg

アメリカセント・ピーターズバーグ

佐藤琢磨が開幕戦でポールポジションを獲得
ライアン・ハンターレイは予選3番手

2014年3月29日(土)・予選  会場:セント・ピーターズバーグ市街地特設コース
天候:曇り  気温:21℃

フロリダ州セント・ピーターズバーグでの開幕戦は、今年も市街地道路と空港の滑走路を使った、全長1.8マイルのエキサイティングなコースで開催されました。待ちに待ったシーズン開幕戦の予選日は、空が朝から曇りがちで、予選の開始予定時刻を前に、強い雨と風に見舞われました。しかし、雨雲はセント・ピーターズバーグを短時間で通りすぎ、予定より3時間30分遅れとなる、午後5時20分(現地時間)から予選が始まりました。

  • 佐藤琢磨佐藤琢磨
  • 佐藤琢磨佐藤琢磨
  • 佐藤琢磨佐藤琢磨
  • 佐藤琢磨佐藤琢磨
  • 佐藤琢磨佐藤琢磨

インディカーのロードコースでの予選は、3段階で争われます。開幕戦へのエントリーは22台で、予選第1段階は11台ずつの2グループが走行して、各グループのトップ6が予選第2段階に進みます。さらに、12人が競い合う予選第2段階のトップ6がファイナルへと進み、10分間にわたるポールポジション(PP)争いを繰り広げる形式です。Hondaエンジンを使うドライバーは、佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)、マルコ・アンドレッティ(Andretti Autosport)、ライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)の3人がファイナルへと駒を進めました。

予選の第1段階では、まだ路面がウエットコンディションで、全員がレインタイヤで走行しましたが、第2段階からはソフトコンパウンドのスリックタイヤが優位となり、予選ファイナルでは全員がソフトタイヤでアタックしました。それでも、ファイナルでの路面がまだ完全なドライコンディションには及ばないグリップしかなく、大胆さと繊細なマシンコントロールが同時にドライバーに要求される、難しい状況となっていました。

予選第1、第2段階ともにトップタイムをマークしていた佐藤は、ファイナルでもライバル勢に対してのアドバンテージを持っていました。アタック5周目に1分2秒1609をマークしてトップに立つと、次の1周はペースを落としてタイヤの温度を下げ、最後のアタックを敢行。狙い通りに1分1秒8686までラップタイムを短縮し、2番手に0.3秒近い差をつけて開幕戦でのPPを獲得しました。

A.J. Foyt Racingでの2シーズン目を迎えた佐藤は、オフシーズンからテストを重ね、開幕に備えてきました。新シーズンがセント・ピーターズバーグで始まると、走行初日の金曜日にトップタイムを記録し、予選前のプラクティス3回目でも3番手と、上位に位置し続けました。そして、予選は3段階すべてでトップタイムを記録。その間には多くのセッティングの変更が施され、タイヤ選択や各予選の戦い方について、正しい決断を下さねばなりませんでした。グリップの低いコースは小さなミスも許されない難しさで、佐藤たちはとても価値のあるPP獲得を成し遂げたと言えます。

今年からHondaエンジンを使うAndretti Autosportからは、ハンターレイとアンドレッティが予選ファイナルへと進出しました。ハンターレイは、1分2秒2167のベストで3番手となり、2列目のグリッドを獲得。アンドレッティは1分2秒9595で6番手に入り、明日のレースを3列目からスタートすることになりました。

また、予選ではHondaエンジンを使うルーキーたちも奮闘をみせました。カルロス・ムニョス(Andretti Autosport)がファイナル進出にあと一歩まで迫る予選7番手。同じくジャック・ホークスワース(Bryan Herta Autosport)も、インディカーにデビューしていきなり予選8番手という結果を手にしました。

現地3月30日(日)の決勝レースは、昨年と同じく110周で争われます。スタートは午後3時27分(アメリカ東部サマータイム)で予定されています。

コメント

佐藤琢磨(ポールポジション)
「ファンタスティックな一日になりました。これ以上は望めないシーズンスタートを切れたと思います。今日の自分たちのパフォーマンスには本当に満足しています。オフシーズンの集中的なテストを行った努力が実りました。セント・ピーターズバーグでの私たちのマシンは、昨年も競争力が高かったと思います。しかし、昨年から今年にかけてはタイヤやエンジンなど、いろいろなものが変わっています。そうした状況下で、今日の予選は、短時間で天候が劇的に変わるコンディションで争われました。水たまりこそありませんでしたが、路面は滑りやすく、走行ラインを選んでアタックを続けていました。予選の間には、マシンのセッティングを変更する必要がありました。そして、私たちはそれらの変更に対する判断や、タイヤの選択において、ベストの答えを見つけ出し、クルーたちはミスなく完ぺきな仕事をしてくれました。明日のレースでは不運に遭遇せず、やるべき仕事をチーム全員が確実にこなし、望む結果を手にできるよう、戦いたいと考えています」

アート・セントシアー|HPD社長
「HondaとHPDにとって最高の一日となりました。私たちは今シーズンからエンジンをシングルターボからツインターボへと変更し、オフシーズンはずっとハードワークを続けてきました。今日はA.J. Foyt Racingの佐藤琢磨が、予選ですばらしい走りをみせてくれました。彼らの見事なパフォーマンスをとてもうれしく感じています。今はまだ開幕戦の予選が終了した段階で、ライバルのエンジン性能を測ることも、自分たちとの比較も明確にはできていません。今日の予選はコースコンディションが変化を続ける難しいものでしたので、それがさらに難しくなっていました。しかし、予選までにはっきりと見えているのは、今年も競争が大変激しいということです。実力は極めてきっ抗していると感じています。そうした点から見ても、今日の琢磨とチームは、予選の全セッションでトップタイムを記録しており、堂々たるポールポジション獲得でした。明日のレースも見応えのある、インディカーならではの接近戦が繰り広げられることでしょう。Hondaの新しいツインターボエンジンは、力強い戦いをお見せできると確信しています」

予選リザルト

順位 No. ドライバー エンジン タイム
1 14佐藤琢磨 Honda 1'01.8686
2 10 T.カナーン シボレー 1'02.1637
3 28ライアン・ハンターレイ Honda 1'02.2167
4 12W.パワー シボレー 1'02.3955
5 9S.ディクソン シボレー 1'02.4454
6 25マルコ・アンドレッティ Honda 1'02.9595
7 34 カルロス・ムニョス Honda 1'03.3955
8 98 ジャック・ホークスワース Honda 1'03.5738
9 8 R.ブリスコー シボレー 1'03.6206
10 3 H.カストロネベス シボレー 1'03.6635
 
14 77 シモン・パジェノー Honda 1'12.3741
15 7 ミハイル・アレシン Honda 1'15.9111
16 19 ジャスティン・ウィルソン Honda 1'12.5890
17 18 カルロス・ウエルタス Honda 1'16.8105
19 27 ジェームズ・ヒンチクリフ Honda 2:34.4862
21 15 グレアム・レイホール Honda 1'52,9601
22 67 ジョセフ・ニューガーデン Honda 1'13.1170