1959年、Hondaはロードレース世界選手権(WGP) マン島T.T.レースに、初めて出場しました。このレースに参戦するにあたって開発したのが、空冷・4ストローク・DOHC・4バルブ・2気筒・125ccのエンジンを搭載するワークスマシン「RC142」です。
当時、WGP初参戦となったこのレースに、RC142は社員ライダー3名の編成で挑みました。決勝レースでは、谷口尚己選手が6位、鈴木義一選手が7位、鈴木淳三選手が11位の成績でゴールし、メーカーチーム賞を授賞。初挑戦にもかかわらず、選手たちのこん身の走りとRC142のポテンシャルの高さが好成績を生み出しました。
このレースを第一歩として、HondaのWGPへの挑戦が続いています。
今年は、HondaにとってWGP参戦50周年にあたり、記念活動として2年前から「RC142」の復元作業を進めてきました。
先ごろ行われたツインリンクもてぎのロードコースを使用した実走行テストでは、当時のレースで6位に入賞した谷口氏が華麗なライディングを披露。50年前のHondaサウンドがよみがえりました。
このRC142復元車は、2009年4月4日(土)から6月14日(日)までの間、Honda Collection Hallに展示されるほか、4月26日(日)にツインリンクもてぎで開催される「2009 MotoGP 世界選手権シリーズ第2戦日本グランプリ」の決勝日に、谷口氏のライディングで、モータースポーツファンの前に披露されます。
順位 | ライダー名 | メーカー(マシン) | 周回数 | 平均速度(km/h) |
---|---|---|---|---|
1位 | T.プロビーニ | M.Vアグスタ | 10 | 119.2 |
2位 | L.タベリ | MZ | 10 | 119.0 |
3位 | S.M.Bヘイルウッド | ドゥカティ | 10 | 116.2 |
6位 | 谷口尚己 | Honda RC142 | 10 | 109.9 |
7位 | 鈴木義一 | Honda RC142 | 10 | 107.4 |
8位 | 田中髀 | Honda RC141 | 9 | 105.7 |
11位 | 鈴木淳三 | Honda RC142 | 9 | 102.7 |
車名 | Honda RC142 | |
---|---|---|
全長×全幅×全高(m) | 1.874×0.650×0.930 | |
軸距(m) | 1.265 | |
最低地上高(m) | 0.150 | |
乾燥重量(kg) | 87 | |
エンジン形式 | 空冷4ストロークDOHC 4バルブ 2気筒 | |
総排気量(cm3) | 124.6 | |
内径×行程(mm) | 44×41 | |
最高出力(PS/rpm) | 18/13,000 | |
キャブレター形式 | フラットピストンバルブ | |
点火装置形式 | マグネトー点火 | |
潤滑方式 | 圧送飛沫併用式 | |
変速機形式 | 常時噛合式6段 | |
タイヤサイズ | 前 | 2.50-18 |
後 | 2.75-18 | |
ブレーキ形式 | 前 | ツーリーディング式ドラム |
後 | リーディングトレーリング式ドラム | |
懸架方式 | 前 | ボトムリンク式 |
後 | スイングアーム式 | |
フレーム形式 | バックボーン |
※諸元値は、1959年当時の公表値です。