2018年10月15日(月)

シーズン最終戦のGTDクラスでレッグ/パレンテ組が2位表彰台を獲得。総合2位でシーズンを終える

#86 Meyer Shank Racing Acura NSX GT3

IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップの2018年シーズン最終戦となるプチ・ル・マンがロード・アトランタで10月13日(土)に開催され、GTDクラスでは#86のAcura NSX GT3を駆るキャサリン・レッグ組(Meyer Shank Racing team)が2位表彰台を獲得しました。この結果、ドライバーズランキングではタイトル獲得にわずか4ポイント届きませんでしたが、総合2位でシーズンを締めくくりました。

タイトルの有力候補として最終戦に臨んだキャサリン・レッグ/アルヴァロ・パレンテ/トレント・ハインドマン組(Meyer Shank Racing)は、レースを通してブライアン・セラーズ/マディソン・スノウ/コーリー・ルイス(Paul Miller Racing)と激しい一騎打ちを展開。最終戦を迎えた時点でレッグ組はセラーズ組に6ポイントの差をつけられており、タイトル獲得を果たすためには、最低で2つ上のポジションでレースを終えることが必要不可欠でした。

残り1時間を切った時点でパレンテがトップ、セラーズが4番手と、そのシナリオは実現可能かに見えました。しかしセラーズが3番手に浮上、さらにフェラーリ勢のダニエル・セラによる激しいアタックでパレンテは2番手に後退します。レースはそのままのオーダーでチェッカーフラッグが振られ、結果的にセラーズ組とわずか4ポイント差で、レッグ組のタイトル獲得はなりませんでした。

#93のローソン・アッシェンバッハ/ジャスティン・マークス/マリオ・ファンバッハ組(
Meyer Shank Racing)は終始2番手につける好ペースで周回を重ねていましたが、5時間が経過した時点でオイル関連のパーツが破損、燃料漏れを起こしてしまい、無念のリタイアとなりました。

プロトタイプクラスでは、エリオ・カストロべネス、リッキー・テイラー、グレアム・レイホールが駆る#7のAcura Team Penske ARX-05が10時間で争われたレースの6時間経過時点までトップグループを走行し、何度かトップもリードする好ペースを見せつけます。しかし8時間が経過した時点で、カストロべネスがイエローフラッグが提示されている間に他車をオーバーテイクしたとみなされてペナルティーを受け順位を落とし、7番手に。それでも残り2時間をすばらしい好ペースで周回を重ね、最終的に5位まで挽かいしてレースを終えました。

ファン・パブロ・モントーヤ/デイン・キャメロン/シモン・パジェノが駆る#6のAcura ARX-05は、レース開始から1時間が経過した時点では5番手につけていましたが、2時間が経過した時点でモントーヤがブレーキをロックさせてしまい、ターン3のバリアに激突。マシンがウォールを突き抜け、修復のためにピットインを与儀なくされました。チームは3時間をかけてマシンを修復し、ドライバーをデイン・キャメロンに交代して再びマシンをコースへ送り出しました。最終的にモントーヤ/キャメロン/パジェノが駆る#6のAcura ARX-05は、13位でレースを終えました。

Acuraは、2019年からIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップを含め、世界各地で開催されているレースに投入する予定となっているレース専用車両「NSX GT3 Evo」を、ロード・アトランタのファン・ゾーン内で金曜日からレースウイークを通して展示しました。また、Meyer Shank RacingがスポンサーにCatepillarを迎え、Heinricher Racingとパートナーシップ契約を結ぶことを発表。2019年シーズンはキャサリン・レッグ、ジャッキー・ハインリッヒャーがNSX GT3 Evoを駆り、同カテゴリーにフル参戦します。デイトナ・インターナショナル・スピードウェイにおいて、2019年シーズンの開幕戦として開催されるデイトナ24時間レースでは、世界3大レースの一つであるインディ500に何度も参戦を果たしているベテランドライバーのシモーナ・デ・シルベストロ、アナ・ベアトリスがレッグ、ハインリッヒャーとタッグを組み、参戦する予定です。

コメント

キャサリン・レッグ(GTDクラス 2位/総合2位)
「まずはPaul Miller teamにおめでとうと言いたいです。彼らはすばらしい仕事を成し遂げました。タイトル獲得はなりませんでしたが、Acuraとチームの皆を本当に、心から誇りに思います。彼らのすばらしい仕事のおかげで、レースに勝ち、タイトルを獲得できる可能性があるレースをすることができました。パレンテはシーズンを通して常に速い走りを見せてくれました、今日、彼と2位表彰台を獲得することができてよかったです。ハインドマンも、チームも本当にすばらしい仕事ぶりでした。正直、タイトルを獲得できなかったのは本当に残念です。ですが、あまり悲観的になることもありません。我々はすばらしいシーズンを戦うことができました」

エリオ・カストロべネス(プロトタイプクラス 5位)
「Acura Team Penskeはすばらしい仕事をしてくれました。チーム全員が限界まで努力していましたし、いい働きをしました。ペナルティーを受けてしまったことは本当に不運でした。正直に言えば、あのジャッジには全く納得していません。我々には勝てるマシンがあり、ペナルティーを受けるまでは勝利を視野に入れてレースを展開できていました。チームの勢いを見せつけられたのはよかったと思います。今シーズン学んだことを、来年にしっかり活かしていきたいと思います」

スティーブン・エリクソン(ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント副社長)
「プロトタイプクラスでは、#7のAcura ARX-05が5位入賞を果たしましたが、レース中、3人のドライバーが見せていたペースを考えると実力が反映された結果だとはとても言えません。#6のAcura ARX-05は、レース開始2時間後にブレーキ関連のトラブルが見つかったことで早々にリタイアを余儀なくされてしまいました。チームはマシン修復の際、すばらしい仕事をしてくれました。GTDクラスはさまざまな出来事がありました。まずは2019年用のレース車両NSX GT3 Evo、そしてMeyer Shank Racingの新たなプロジェクトの発表。レースでは、3人のドライバーが最後の最後までタイトルの行方が分からない熱戦を見せてくれました。今シーズン、我々は多くのことを学びました。それを2019年シーズンに活かしていきます」

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