2018年4月16日(月)

Acura DPi、第3戦ロングビーチでファン・パブロ・モントーヤ組が初のトップ5フィニッシュ
エリオ・カストロネベス組も6位を獲得

Acura Team Penske #6

天候:快晴

IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ・シリーズの第3戦スポーツカー・グランプリ・アット・ロングビーチがカリフォルニア州ロングビーチで開催され、今年から同シリーズのトップカテゴリーであるデイトナ・プロトタイプ・インターナショナル(DPi)へ参戦している2台のAcura ARX-05が5位と6位でフィニッシュしました。

開幕からの2レースは24時間、12時間という耐久レースでしたが、ロングビーチのダウンタウンにレイアウトされる全長1.968マイルのストリートコースで行われたのは100分間のスプリントレースでした。

バンピーで滑りやすいコースでAcura Team PenskeのARX-05は1台がデビュー3戦目にして早くも予選1番手に輝き、決勝レースでポールポジション(PP)からスタート。もう1台も予選4番手につけ、2列目外側グリッドから決勝に臨みました。

開幕からの2戦は3クラス混走でしたが、今回はプロトタイプクラスとGTLMクラスの2カテゴリー、総勢22台が一斉にローリングスタートを切りました。DPiマシンでの戦いで勝利を収めるためには、レースをスマートに戦い抜く必要があります。マシン同士の接触や、コースを覆うウォールをヒットしてのダメージは避け、できる限りタイムロスをせずにGTマシンをパスすることが重要で、タイミングのいいピットインや、迅速かつ確実なピット作業も求められます。

PPを獲得した1999年シリーズのインディカー・チャンピオン、ファン・パブロ・モントーヤは、スタートから31分間にわたってトップを快走。途中、タイヤのグリップがダウンして2番手に後退しながらも、ピットタイミングを遅らせる作戦で見事トップに返り咲き、58分経過時点まで再びレースをリードしました。

しかし、モントーヤが長距離を担当する作戦はピットでの燃料補給で長い作業時間を必要とし、ライバルたちの先行を許すことにつながりました。それでも、ドライバーを交代してレース後半を委ねられたデイン・キャメロンが、10番手からクレバーな走りで上位陣とのタイム差を着実に縮めていき、ARX-05の#6を5位でゴールさせることに成功しました。これは今シーズンからIMSAシリーズに出場するAcura Team Penskeにとっての初めてのトップ5フィニッシュとなりました。

その一方で、4番手からスタートしたAcura ARX-05の#7は、スタート直後にカストロネベスが巧みなドライビングで3番手へとポジションアップ。37分経過時点でのピットストップでは、リッキー・テイラーへのドライバー交代を敢行しました。IMSAシリーズ最高峰カテゴリーで3勝の実績を持つテイラーがコースに戻ると、5番手から最初のラップで2台をパスして3番手へと浮上。レースが進むにつれ、ゴールまでに再度のピットインが必要となりましたが、順位を守るためにタイヤ交換を行わない作戦を採用しました。しかし、ゴールを目前にしてタイヤのグリップが大幅に失われ、マシンのハンドリングが悪化。苦しいドライビングとなりながらも、テイラーが最終的に6位でマシンをゴールまで運びました。

コメント

デイン・キャメロン
ファン・パブロ・モントーヤとのコンビでポールポジションスタート/5位フィニッシュ
「Acura Team Penskeにとっての初トップ5を記録でき、たいへんうれしいです。もっといい成績を挙げたいというのがもちろん本音ですが、まだ私たちはデビューして3レースしか戦っていません。これからしばらくはスプリント・レースが続きますから、その最初のレースであるロングビーチで上位完走を果たせたこと、そしてシリーズ・ポイントをかせげたことを喜びたいと思います。トップ争いを行っているときにフルコースコーションが発生し、そこでピットに入ってもゴールまでにもう一度ピットストップが必要という状況になりました。このような状態では、ピットに入るか否かの判断はギャンブルのようになります。今日のレースでの私たちは、結果に大きな影響を及ぼすタイミングで順位をいくつも落とす作戦を取ってしまいました。それでも、今週末の私たちはデビュー3戦目にして最初のポールポジション獲得を果たしました。しかも、それをAcuraの本拠地に近いロングビーチで手にしたのはよかったです。次戦はミッドオハイオでのアキュラ・グランプリ・アット・ミッドオハイオですから、初勝利を飾ることができたら最高です」

リッキー・テイラー
エリオ・カストロネベスとのコンビで4位スタート/6位フィニッシュ
「私たちのチームはロングビーチで非常に幸先のいいスタートを切り、また、ポールポジションを獲得しました。これはチームにとってすばらしいことです。レースでは、エリオが見事なドライビングを披露し、ピット・ストップを2回行う作戦を採用しました。その判断は正しく、上位進出を果たすことができました。今回は最後尾のピットボックスを使用していましたが、それが不利に働き、ライバルに先行を許しました。私たちのペースはレースのほぼ全体を通して速かったと思います。しかし、終盤を迎えてからタイヤのグリップが落ちていきました。その状態で走る周回が多くなったことで、ラップタイムとポジションの維持ができなくなりました。ミッドオハイオで初優勝を飾るためには、マシンのいくつかの点で、ファインチューニングが必要だと思います」

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