2018年7月2日(月)

キャメロン/モントーヤ組Acura ARX-05が3位フィニッシュ
GTDクラスではAcura NSXが2位でゴール

#6 Acura Team Penske

2018年のIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピンシップ第6戦サーレンズ6時間がワトキンス・グレン・インターナショナルで開催され、予選4番手だったAcura ARX-05(デイン・キャメロン/ファン・パブロ・モントーヤ組)がトップ争いを展開し、3位でのゴールを果たしました。今回のレースはシリーズ内の耐久レースだけで構成されるノース・アメリカン・エンデュランス・チャンピオンシップの第3戦で、キャメロン/モントーヤ組は優勝を飾りました。

気温が摂氏34℃まで上昇し、全長3.4マイルの高速コースを使ったレースはドライバーたちにとっても、ピットクルーたちにとっても非常に過酷なものとなりました。

予選でポールポジションを獲得したチームがスタートドライバーを変更してプロトタイプクラス最後尾の16番手からスタート。予選3、4位だった2台のAcura ARX-05は一つずつ順位が繰り上がり、2、3番グリッドから6時間のレースへとスタートして行きました。

午前9時45分のグリーンフラッグと同時にカーナンバー6のAcura ARX-05に乗るキャメロンが3番グリッドから一気にトップに躍り出、カーナンバー7のリッキー・テイラーも軽快な走りで序盤戦のうちに2番手に浮上、Acuraが1-2体制でレースをリードしました。しかし、カーナンバー7は正午過ぎにギアボックストラブルに見舞われ、ピット作業に長い時間がかかって5周遅れに陥りました。最終的にカーナンバー7のAcuraはクラス12位でゴールしました。

カーナンバー6は快調に走り続け、予選でもスピードを見せていたLMP2マシン勢とのトップ争いを繰り広げました。ピットインのタイミングでポジションが入れ替わるシーソーゲームが続き、緊迫した状態のままレースは終盤戦へと入って行きました。そして、ゴールまでもう50分というところでアクシデントによるマシンの破片を片付けるためにフルコースコーション発生。全車がピットへと雪崩れ込んで給油を行い、リスタートが切られたのは残り36分の時点でした。これが実に微妙なタイミングで、Acura ARX-05にはハイペースを保ってゴールまで走り切れるか否かギリギリの時間が残されました。

短時間のものでももう一度フルコースコーションが出されることは十分考えられる状況で、モントーヤは2番手からのリスタートで絶妙のダッシュを見せ、トップを走るキャディラックのカーナンバー10にアタック。しかし、モントーヤがオーバーテイクを完了させる直前で2台は接触しそうになり、スロットルをコントロールしたために3番手にいたマシンがトップを奪いました。モントーヤはキャディラックをパスして2番手をキープすると、燃費セーブとスピードを両立させてJDC Miller MotorsportsのORECA LMP2を追いました。しかし、この後にイエローが出されることはなく、モントーヤは最終ラップの最終コーナーを立ち上がったところで燃料切れのためにわずかにスピードダウン、3位でゴールラインを横切りました。

優勝を争いながらの3位フィニッシュは悔しい結果ですが、Acura ARX-05にとって今年はデビューイヤーで、最初のシーズンから高い戦闘能力を発揮してきています。キャメロン/モントーヤ組はミッド・オハイオ・スポーツカー・コースでの第4戦から3戦連続の表彰台登壇を達成し、チームのポイントスタンディングは3位タイに浮上しました。また、Acuraも年間チャンピオンシップのマニュファクチャラー部門と、ノース・アメリカン・エンデュランス・カップの両方でポイント2番手につけています。今後マシンをさらにレベルアップできれば、ドライバー、マニュファクチャラーの2部門でチャンピオンシップ獲得も可能なポジションにつけています。

コメント

ファン・パブロ・モントーヤ(3位)
「いい結果を手にすることができました。Acura Team Penskeのスタッフ全員がすばらしい仕事をしたと思います。私たちのマシン、ARX-05は本当にドライビングが楽しい。ワトキンス・グレン・インターナショナルというコースはLMP2マシンが燃費でもトップスピードでも大きなアドバンテージを与えられるため、今日は難しいレースになっていました。それでも私たちはレース終盤に1台のキャディラックとトップ争っていました。その時、1台のLMP2マシンが、5車身は離れていた位置から私たちの2台を一気にパスして行きました。そして最終ラップの最終コーナーを立ち上がった後、燃料タンクが空になって私は瞬間的に失速、すぐにパワーは復活したのですが、それでもう1台のLMP2マシンに2位を明け渡すには十分でした」

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