STEP :
PM 3:00
親子4人にお土産をデリバリー

親子4人にお土産をデリバリー

湖のトロウリングの面白さ

こうして、芦ノ湖チャレンジは終了。お目当てのヒメマスにはフラれてしまったが、サクラマスや大型ニジマス、献上ワカサギまで釣れたのだから、ふたりは大喜び。

「ヒメトロって "船頭任せの退屈な待ちの釣りでしょ?"なんて印象だったんですが、開始5分でダブルヒット!片方のサオを上げている間に、もう片方のサオにも掛かってくるし…。ヒメマスではありませんでしたが、とっても充実した釣りでした。あの重いオモリが付いていて、果たして魚の引きなんて感じるのかなぁ、とも思っていましたが、なかなか小気味よい引きです。野崎さんによれば、ヒメマスが掛かるとあの重いオモリを食い上げることもあるとか。次はぜひ味わってみたいですね。でも、何よりもリラックスした雰囲気がよかった。クルージングしながら、野崎さんや松邨君と、いろいろ話す時間は格別でした。とても優雅な釣りだと思います。でも、ミッションは果たせなかったので編集長に怒られそう…」と落合さん。
芦ノ湖の雰囲気も気に入ったようだ。

一方の松邨さんも「湖のトロウリングということで、レッドコアライン(鉛の入った重いイト)を長く伸ばしながらルアーを引くのかと思っていたんですけど、舵付きのオモリでタナを合わせて釣るのは、初めての体験でした。野崎さんは、魚探を見てタナを合わせ、リールを2、3巻きのレベルで細かくタナを調整するんですが、達人の技を見た気がします。今度は自分で操船もしてみたいですね」と、ヒメトロの奥の深さに感激しきり。
…というわけで、フィッシング・ショップ・ノザキを後にしたふたり。4人家族が待つ湖尻へクルマを走らせた。
ふたりには釣れなかった芦ノ湖のヒメマス。他のベテランが釣り上げた1尾をちょっと拝借。次回は必ず! と誓う松邨さんだった
ふたりには釣れなかった芦ノ湖のヒメマス。他のベテランが釣り上げた1尾をちょっと拝借。次回は必ず! と誓う松邨さんだった

流行のカープフィッシングを指南

湖畔に立つ芦之湖漁協の「ワカサギ孵化場」。ワカサギのほかにニジマスやヒメマスなども飼育されている
湖畔に立つ芦之湖漁協の「ワカサギ孵化場」。ワカサギのほかにニジマスやヒメマスなども飼育されている
湖尻キャンプ村までは20分ほどだが、ここでちょっと寄り道。…というのも、ボートの上でヒメマスやワカサギの放流について松邨さんが質問したら、野崎さんから漁協の孵化場があることを聞かされたのだ。特にワカサギの放流では芦ノ湖方式が全国に広がっているとか。
「それって見てみたいよね」と落合さんが提案。
孵化場では、漁協の方がそのノウハウを詳しく説明してくれた。ニジマスやブラウントラウト、ヒメマスの稚魚も大切に育てられているようすも見学したふたり。
「いい釣り場にするために、こんなに手間がかかるなんて思いませんでした」と松邨さん。フライフィッシャーだけに想いもひとしおだった。
見学の前に手と靴を消毒。室内に雑菌が入らないよう徹底的に管理している
見学の前に手と靴を消毒。室内に雑菌が入らないよう徹底的に管理している
親魚から採った卵はこのパイプの水の中で孵化し、稚魚は上のほうからパイプを伝って湖に泳ぎ出していく
親魚から採った卵はこのパイプの水の中で孵化し、稚魚は上のほうからパイプを伝って湖に泳ぎ出していく
室内の水槽ではニジマスの稚魚も飼われていた。来年の3月頃まで育てて放流するそうだ
室内の水槽ではニジマスの稚魚も飼われていた。来年の3月頃まで育てて放流するそうだ
こちらはヒメマスの稚魚。4年後に成熟して釣り人を楽しませてくれる
こちらはヒメマスの稚魚。4年後に成熟して釣り人を楽しませてくれる
キャンプ村では、今回のお届け先である渡辺ファミリーが首を長くして待っていた。まずはクーラーに入った魚をお届け。釣りたての魚を見て子どもたちも大喜びだ。
「ちょっとコイ釣りで遊んでみませんか? 道具も一式持ってきているので、手ぶらでOKですよ!」と落合さんが声を掛けると4人も大賛成!

キャンプ場が湖畔に面しているので、コテージから5分ほどで水辺に出られる。落合さんがセットする最新のコイ釣り用具にお父さんは不思議そうな表情。
「コイ釣りっていうと、吸い込みのぶっこみ釣りしか知らないんですけど、今ではこんなアラームなんてデジタルな機械を使うんですね。でも、子どもにはこっちのほうが身近かもしれないです。ゲームとかに近いし…」
キャンプ場のコテージで待つ渡辺ファミリーに釣りたての魚をプレゼント。子どもたちも大喜び
キャンプ場のコテージで待つ渡辺ファミリーに釣りたての魚をプレゼント。子どもたちも大喜び
落合さんがカープフィッシングを伝授。芦ノ湖には大きなコイがたくさん生息しているので期待は充分
落合さんがカープフィッシングを伝授。芦ノ湖には大きなコイがたくさん生息しているので期待は充分
あいにくこの日は、週末ということもあって湖畔が大賑わい。すぐ後ろのバーベキュー場は満員で大騒ぎだし、仕掛けを投げ入れたあたりもひっきりなしにボートが行き来する。結局、2時間ほどの釣りでバイトアラームが鳴ることはなかった。
しかし、渡辺さんの長男、虎之介くんはサオからひとときも離れなかった。未来のカープアングラーの誕生に、落合さんと松邨さんも嬉しそう。

N BOX +でプチキャンプ気分を満喫したふたり

さて、渡辺ファミリーと分かれたふたりは、荷物を片づけて帰途へ…。
「キャンプ場でみんな楽しそうだったね。なんかこのまま帰るのってもったいない感じがしないか?」
静けさを増してきた箱根の山を眺めて、松邨さんがポツリ。
「そうだなぁ…。コーヒーでも飲みながら日が暮れるまでひと休みしていく?」
と、落合さんが名案を思いついた。

あっという間に、リアゲートにテールゲートカーテンをセット。チェアを出してくれば、簡単コーヒールームの完成だ。野崎さんから教わったことや、サクラマスの引き、ワカサギの多点掛けの面白さなど、この日の思い出話がエンドレスに…。
とはいえ、ヒメマスには逢えなかったふたり。芦ノ湖の女神を釣り上げることはできなかったけれど、こんなに盛りだくさんな1日を過ごしたのだから、編集長も「ごくろうさん!」って言ってくれるかも…。いや、やっぱり説教かな…。
とにかく、充実した1日でした。
プチ・キャンプ気分のふたり。ミッションは失敗でも、とても充実した1日だった
プチ・キャンプ気分のふたり。ミッションは失敗でも、とても充実した1日だった
SEE YOU NEXT MISSION! | 姫に恋箱根の秋にわれ泣き濡れぬ お粗末 失敗
SEE YOU NEXT MISSION! | 姫に恋箱根の秋にわれ泣き濡れぬ お粗末 失敗
※撮影:浦壮一郎
※このコンテンツは、2012年10月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。
※環境省レッドリスト等の掲載種については、法令・条例等で捕獲等が規制されている場合があります。必ず各自治体等の定めるルールに従ってください。