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WTCC 開発プロジェクトリーダーレポート

Round 1 - Round 5 念願の優勝とトップチームの宿命

対策が功を奏し、ポールポジションを獲得―モロッコラウンド ムーレイ・エル・ハッサン・サーキット

モロッコ・マラケシュのサーキットはストリートコースです。コンクリートバリアに囲まれ、シケインにおかれた高さ20cmほどの縁石があり、とても難しいコースという印象です。前戦で発覚したインダクションボックスとエアクリーナーへの対策は、なんとか間に合いましたが、金曜日に設定されていたテスト走行が、突然の激しい雨と雷によって中止となってしまい、予選日でのぶっつけ本番となってしまいました。

予選日午前のフリープラクティスでは、前述した対策箇所のテストを中心に走行し、エアがちゃんと送り込まれ、加速もよくなっていることが分かり、少しほっとしました。

予選では、タルクィーニ選手ががんばってくれました。Q1をトップタイムで通過し、Q2でも速さをみせ、見事ポールポジション(PP)を獲得してくれました。シーズン2戦目でのPP獲得は、前戦での重い空気を吹き飛ばし、チームに気合を入れ直してくれました。残念ながら、モンテイロ選手はQ1でコンクリートウォールにヒットしてクラッシュし、14番手に終わりました。

モンテイロ選手のマシンの修復のために、チームは夜を徹して取りかかり、決勝レースに間に合わせてくれました。迎えたレース1ではタルクィーニ選手がスタートを決めてトップを死守しましたが、レース半ばにバックストレートでスリップを使われ、オーバーテイクを許してしまい2番手に。その直後、モンテイロ選手がクラッシュし、それによりセーフティカーが入り、タルクィーニ選手は2位のままチェッカーとなりました。残念ながら初勝利とはいきませんでしたが、本来の速さを取り戻したことが確認できた戦いでした。

レース2では、タルクィーニ選手が上位を目指して追い上げている最中に、縁石に乗り上げてスピン。ウォールに激突してリタイアとなってしまいました。PPと2位獲得は、一歩前進したことを実感させてくれましたが、2台のクラッシュによって、そのあとの対応が難しいものとなってしまったのです。

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