Round11アラゴンアラゴンGP

MotoGP

モーターランド・アラゴン

第11戦 アラゴンGP

総合5位につける中上貴晶が初表彰台に挑む

第11戦アラゴンGPが、10月16日(金)~18日(日)の3日間、スペインのモーターランド・アラゴンで開催されます。このサーキットは、バルセロナとバレンシアからそれぞれ約200km離れたアルカニスの郊外にあります。スペインGP、カタルニアGP、バレンシアGPに続くスペイン4カ所目のグランプリとして2010年にスタートし、今年で11度目の開催となります。今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、例年より1カ月遅い10月の開催となり、2週連続で第12戦テルエルGPが開催されます。

モーターランド・アラゴンは1周5.078km。マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキット、タイのチャーン・インターナショナル・サーキット、そしてトルコのイスタンブール・パーク・サーキットなどを手がけたドイツ人デザイナーのヘルマン・ティルケ氏によって設計されました。ティルケ氏がデザインしたサーキットは、自然の地形を利用したアップダウンと、バリエーションに富んだコーナーが連続し、リズム感あふれるレイアウトが特徴です。モーターランド・アラゴンはこうした特徴に加え、2本の長いストレートを組み合わせたレイアウトになっており、パッシングポイントが多いため、選手たちから高い評価を得ています。

過去の大会を振り返れば、2011年にはRepsol Honda Teamから参戦していたケーシー・ストーナーが優勝。このサーキットにおけるRepsol Honda TeamのMotoGP通算100勝目を達成しました。12年には、18年までRepsol Honda Teamに在籍したダニ・ペドロサ、13年にはマルク・マルケス。さらに16年から19年まで4年連続でマルケスが優勝し、Repsol Honda Teamは過去10年で7回の優勝を達成してきました。

今年は第2戦スペインGPでマルク・マルケスが右腕上腕を骨折し、治療とリハビリのため欠場していますが、マルケスの弟でルーキーのアレックス・マルケス(Repsol Honda Team)が、前戦フランスGPに続き、今季2回目の表彰台獲得に挑みます。3連戦最初の大会となったフランスGPは、ウエットレースとなりアレックス・マルケスは18番グリッドから2位でフィニッシュしました。アレックス・マルケスは、Moto3、Moto2時代にもアラゴンで表彰台に立ってきました。今年はMotoGPクラスでも表彰台獲得に挑みます。

マルケス兄弟は、バルセロナから約100km離れたリェイダ近郊のセルベラで生まれ育ちました。自宅から最も近いカタルニアGPがホームグランプリとなりますが、アラゴンも自宅から約170kmの距離にあるため、自身にとって第2のホームグランプリと言えます。

このサーキットを得意とするカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が、今季初表彰台に挑みます。前戦フランスGPでは、今季ベストの4番グリッドからセカンドグループで好走を見せました。惜しくも転倒しましたが、今大会の走りに注目です。過去、アラゴンGPでは、ドゥカティ時代の14年に3位表彰台に立っています。LCR Hondaでは15年に7位、16年に5位。17年と18年は転倒リタイアに終わっていますが、昨年は6位でフィニッシュ。今年は表彰台を目指します。

総合5位につける中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が、初表彰台獲得に挑みます。今年は安定した速さを発揮。過去9戦、すべてのレースでトップ10フィニッシュを果たし総合5位とチャンピオン争いに加わっています。この数戦の課題は予選グリッド。好グリッドを獲得できれば初表彰台獲得の期待が膨らみます。今大会は今季2回目のフロントロー獲得を目指します。過去2年は12位&10位とやや苦戦していますが、今年はどのサーキットでも好走を見せているだけにアラゴンでの2連戦に注目です。

マルク・マルケスの代役として、8戦目(決勝レースは7戦目)を迎えるステファン・ブラドル(Repsol Honda Team)は、ウエットコンディションとなった前戦フランスGPでレギュラーライダーたちとすばらしいバトルを繰り広げて8位でフィニッシュしました。今大会もシングルフィニッシュ、そして今季ベストを狙います。

コメント

中上貴晶(MotoGP 総合5位)
「モーターランド・アラゴンで開催される2連戦に向けて準備を整えています。レースウイークが始まるのが楽しみです。このサーキットはHondaと相性がいいレイアウトなので、最高のポテンシャルを発揮できると思います。ベストを尽くします。そして、いい結果を残したいです。日曜日の決勝では、初めての表彰台を獲得できることを願っています」

アレックス・マルケス(MotoGP 総合14位)
「ル・マンを終えて、数日、いい気分で過ごすことができました。僕をサポートしてくれた方々、そして、レース後にメッセージをくれたすべての人にもう一度感謝したいと思います。今は少し気持ちをリセットして、アラゴンの仕事に戻らなければなりません。もっとも集中しなければならないのは、いい予選グリッドを獲得することです。レースペースは悪くないですし、すべてのレースでバトルができるようになってきました。どのような天気になってもいいように準備したいです。アラゴンは、午前中はかなり寒くなると思うので、気をつけなければなりません。いい週末にしたいです」

カル・クラッチロー(MotoGP 総合19位)
「アラゴンGPがとても楽しみです。このサーキットはたくさんのライダーが得意としています。自分もそうですが、快適で楽しいところなので、いい週末にしたいです。ウイークを通して晴れの予報で安定した天候になりそうです。先週のル・マンは非常に寒くて雨も降りました。今回も寒くなると思いますが、いいレースができると思います。スピードに関しては、ル・マンの仕事の続きをしたいと思います。マシンのフィーリングはよかったです。ペースもそれほど悪くありませんでした。日曜日はいい結果を残せることを願っています」

ステファン・ブラドル(MotoGP 総合21位)
「引き続きRepsol Honda Teamと仕事ができてうれしいですが、マルク(マルケス)が回復することを願っています。先週は力強い走りでポイント圏内に戻ってくることができました。今週末のアラゴンのモチベーションにつながりました。このサーキットはバラエティーに富んだレイアウトですが難しいところもあります。気温が低くなれば、レース序盤はタイヤの右側のグリップに本当に気をつけなければなりません。目標は再びHRCのためにできる限りいい結果を出すことです」

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