Round10フランスフランスGP

MotoGP

2020年10月11日(日)

ル・マン・サーキット
天候:曇り/雨
コースコンディション:ドライ/ウエット Moto3(ドライ)MotoGP、Moto2(ウエット)
気温:Moto3(14℃)、MotoGP(12℃)、Moto2(15℃)
観客:5000人(日曜日)

第10戦 フランスGP

アレックス・マルケスが2位で自身初の表彰台獲得
中上貴晶7位、ブラドル8位でフィニッシュ

第10戦フランスGPは、スタート直前に雨が降り始め、ウエットレースが宣言されたことで、予定より10分遅れでスタートしました。気温12℃。路面温度14℃という厳しいコンディションの中で、予選18番手から決勝に挑んだアレックス・マルケス(Repsol Honda Team)が、すばらしい追い上げを見せて2位でフィニッシュ。初表彰台を獲得しました。

オープニングラップにすばらしいダッシュを見せたアレックス・マルケスは、8台を抜いて10番手でピット前を通過します。2周目にはアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)、4周目にはファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)を抜いて8番手へ。さらに7周目にはブラッドリー・スミス(アプリリア)を抜いて7番手に浮上すると、前を走るポル・エスパルガロ(KTM)とカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)に追いつき、5番手争いの集団に加わりました。

後半に入ると、クラッチローとポル・エスパルガロを抜いて4番手に浮上。その後、前を走るアレックス・リンス(スズキ)が転倒して3番手へ。ラスト3周では2番手を走るアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)をパス。さらにトップを走るダニーロ・ペトルッチ(ドゥカティ)を猛追撃して2位でチェッカーを受けました。デビューから9戦目の初表彰台獲得。アレックス・マルケスはもちろん、スタッフも大喜びの結果となりました。

この後方では、13番グリッドからスタートした中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が7位でフィニッシュしました。中上はオープニングラップで12番手。4周目にはアレイシ・エスパルガロを抜いて11番手。6周目にはクアルタラロを抜いて10番手に浮上。その後、ポル・エスパルガロ、チームメートのクラッチロー、アレックス・マルケス、ミゲル・オリベイラの5番手争いの集団を追撃しました。

終盤は、ドヴィツィオーゾを先頭に、オリベイラ、中上、そして追い上げてきたヨハン・ザルコ(ドゥカティ)の4位争いのグループの中で厳しい戦いを繰り広げ、7位でチェッカーフラッグを受けました。これで中上は9戦連続でトップ10フィニッシュを果たし、総合5位へと浮上しました。

予選21番手からすばらしい追い上げを見せたステファン・ブラドル(Repsol Honda Team)は、8位でフィニッシュしました。オープニングラップで13番手に浮上したブラドルは、その後も着実にポジションを上げることに成功。終盤は、クアルタラロ、マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)、ジョアン・ミル(スズキ)とし烈な戦いを繰り広げ、グループの先頭でチェッカーを受けました。右腕上腕を骨折して治療、リハビリを続けるマルク・マルケスの代役として、大きな仕事を達成しました。

予選4番手から好スタートを切り、4番手争いのグループで好走を見せたカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)は、18周目に転倒を喫し、残念ながらリタイアとなりました。

 

コメント

アレックス・マルケス(MotoGP 2位)
アレックス・マルケス「すばらしい日になりました。18番グリッドからのスタートは簡単ではありませんでしたが、とてもいいフィーリングがありました。カルとポル、そしてドヴィとのバトルで少しタイムを落としましたが、それ以外ではいい走りだったと思います。Repsol Honda Teamにとってすばらしい結果となりました。常に僕を信じてくれて、一生懸命がんばってくれたチームに感謝したいです。僕もチームも決してあきらめませんでした。午前中のドライのウオームアップでもいいフィーリングがあったので、すべてをうまくコントロールできたと思います。すばらしい週末でした。次のアラゴンは2連戦です。この結果をドライでも出さなければなりません」

中上貴晶(MotoGP 7位)
中上貴晶「難しいレースでした。レースに向けて準備をしていましたが、雨が降り始め、ディレイとなった数分後に路面はフルウエットになりました。もう一台のマシンでウエットの準備をしました。とてもトリッキーでした。とても難しいレースで、完走できたことが一番です。とてもうれしいです。いいペースがありました。特にレース終盤は路面が乾いてきて苦戦しましたが、速さはあり、トップグループにかなり近づきました。残り3周で、リアタイヤがオーバーヒートして、メインストレートでかなりスピンしました。そのためポジションをキープするのが大変でした。再びトップ10に入り、今回は7位を獲得できました。トリッキーなコンディションの中、とてもいい結果になりました。チームに感謝したいです。レースウイークを通して、パフォーマンスはまだ十分ではありませんでしたが、レース終盤ではかなり強さがありました。次はアラゴンの2連戦です。チャンピオンシップでは現在5位です。これもポジティブなエネルギーになります」

ステファン・ブラドル(MotoGP 8位)
ステファン・ブラドル「今日はこのような結果を残すことができてホッとしました。とてもうれしいです。今年は忙しい一年になっていますが、この結果は僕とRepsol Honda Teamにとって重要なものになりました。今日は雨の予報が出ていなかったですし、FP1でウエットのセッションを逃していたので、正直少し不安でした。でもとにかくレースを楽しんで、努力し、フィーリングをつかもうと自分自身に言い聞かせました。チームと僕はミディアムタイヤを選択しました。正しい選択で、レースが進むにつれてフィーリングもよくなりました。表彰台を獲得したアレックスにはおめでとうと言いたいです。彼とチームにとってすばらしい結果になりました」

カル・クラッチロー(MotoGP リタイア)
カル・クラッチロー「今日はすばらしいスタートを切ることができました。ポジションは悪くありませんでした。最初の5周はタイヤを温めるのに苦戦し、思ったようにプッシュできませんでした。でも、そのあといいリズムをつかむことができました。ペースはよく、一時はトップに近付いていました。残念ながら残り8周目の2コーナーで転倒してしまいました。その数周前から、最終コーナーと2コーナーの右側で苦戦していました。マシンをうまく寝かせることができず、寝かせようとして転倒しました。結果はよくありませんが、ウエットとドライでいい走りができました。次週のアラゴンが楽しみです」

MotoGP リザルト

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 9 D.ペトルッチ ドゥカティ 45'54.736
2 73 アレックス・マルケス Honda +1.273
3 44 P.エスパルガロ KTM +1.711
4 4 A.ドヴィツィオーゾ ドゥカティ +3.911
5 5 J.ザルコ ドゥカティ +4.310
6 88 M.オリベイラ KTM +4.466
7 30 中上貴晶 Honda +5.921
8 6 ステファン・ブラドル Honda +15.597
9 20 F.クアルタラロ ヤマハ +16.687
10 12 M.ビニャーレス ヤマハ +16.895
11 36 J.ミル スズキ +16.980
12 33 B.ビンダー KTM +27.321
13 63 F.バニャイア ドゥカティ +33.351
14 41 A.エスパルガロ アプリリア +39.176
15 27 I.レクオナ KTM +51.087
RT 42 A.リンス スズキ +1'14.190
RT 43 J.ミラー ドゥカティ +7Laps
RT 21 F.モルビデリ ヤマハ +8Laps
RT 35 カル・クラッチロー Honda +9Laps
RT 53 T.ラバト ドゥカティ +12Laps
RT 38 B.スミス アプリリア +18Laps
RT 46 V.ロッシ ヤマハ -

MotoGP ポイントランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
1 20 F.クアルタラロ ヤマハ 115
2 36 J.ミル スズキ 105
3 4 A.ドヴィツィオーゾ ドゥカティ 97
4 12 M.ビニャーレス ヤマハ 96
5 30 中上貴晶 Honda 81
6 21 F.モルビデリ ヤマハ 77
7 43 J.ミラー ドゥカティ 75
8 44 P.エスパルガロ KTM 73
9 88 M.オリベイラ KTM 69
10 9 D.ペトルッチ ドゥカティ 64
11 33 B.ビンダー KTM 62
12 42 A.リンス スズキ 60
13 46 V.ロッシ ヤマハ 58
14 73 アレックス・マルケス Honda 47
15 5 J.ザルコ ドゥカティ 47
16 63 F.バニャイア ドゥカティ 42
17 41 A.エスパルガロ アプリリア 24
18 27 I.レクオナ KTM 18
19 35 カル・クラッチロー Honda 13
20 38 B.スミス アプリリア 11
21 6 ステファン・ブラドル Honda 8
22 53 T.ラバト ドゥカティ 8
23 51 M.ピッロ ドゥカティ 4

コンストラクター

順位 コンストラクター 総合ポイント
1 ドゥカティ 151
2 KTM 125
3 ヤマハ 120
4 スズキ 118
5 Honda 92
6 アプリリア 32

チーム

順位 チーム 総合ポイント
1 Team SUZUKI ECSTAR 165
2 Ducati Team 161
3 Petronas Yamaha SRT 155
4 Red Bull KTM Factory Racing 135
5 Monster Energy Yamaha MotoGP 134
6 Pramac Racing 121
7 LCR Honda 94
8 Red Bull KTM Tech 3 87
9 Repsol Honda Team 55
10 Esponsorama Racing 55
11 Aprilia Racing Team Gresini 35

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