Moto3クラスは、今季もっとも厳しい戦いとなり、トップタイムから1秒差に18台という接戦になりました。その中でHonda勢は、チームのホームGPを迎えたガブリエル・ロドリゴ(Kömmerling Gresini Moto3)が2番手、同じくチームのホームGPとなる鈴木竜生(SIC58 Squadra Corse)が3番手と好調なスタートを切り、大会2連覇と今季2勝目の期待が膨らみました。
総合3位につけるジョン・マクフィー(Petronas Sprinta Racing)が7番手、セルジオ・ガルシア(Estrella Galicia 0,0)が9番手、ハウメ・マシア(Leopard Racing)が10番手、チームメートのデニス・フォッジャ(Leopard Racing)が11番手、フィリップ・サラク(Rivacold Snipers Team)12番手と続き、総合2位の小椋藍(Honda Team Asia)は、全体的にいい走りを見せましたが、FP2で転倒を喫し14番手に終わりました。土曜日のFP3と予選でポジション挽回に挑みます。総合5位のトニ・アルボリーノ(Rivacold Snipers Team)が17番手、ニッコロ・アントネッリ(SIC58 Squadra Corse)が18番手と大接戦の中でトップから1秒差につけました。
今年は路面が改修され、選手たちは新しい路面に合わせたセットアップに多くの時間を割きました。そのためランキング上位の選手たちが順位的にやや出遅れた感じですが、土曜日のフリー走行、予選では大きくポジションを上げていくことが予想されます。
この厳しい接戦の中で、ルーキーの國井勇輝(Honda Team Asia)は、セットアップに苦戦して28位、同じくルーキーの山中琉聖(Estrella Galicia 0,0)は31番手。ともに、土曜日のタイム短縮とポジションアップに挑みます。
ガブリエル・ロドリゴ(Moto3 2位)
「バルテュスを巻き込んで転倒してしまったことをまずは謝ります。午前中のFP1で、ラップタイムを更新できそうな時でした。しかしフロントから流れてしまい、グラベルまでの間で彼を巻き込んでしまいました。そういうアクシデントはありましたが、今日はポジティブな日でした。2番手で終われたし、いいフィーリングもありました。新しいアスファルトはグリップがあったので、自信が付きました。しかし、転倒も増えそうな気がします」
鈴木竜生(Moto3 3位)
「FP1は新しい路面にバイクを合わせるのにちょっと苦労しましたが、FP2は順調にタイムを出すことができました。路面のグリップは上がっていると思いますが、今までなかったところにバンプがあり、走りにくいポイントもありました。まだ連続周回を試すところまではメニューを進めていないので、明日のFP3でしっかり決勝に向けた準備をしたいです。予選は勿論PPを目標にフロントローを狙っていきたいです。今年はパドックに入れる人数の制限があり、そのお陰で去年ほどのプレッシャーはありませんが、その分、しっかりレースに集中していきます」
ジョン・マクフィー(Moto3 7位)
「新しいアスファルトはとても楽しいです。まだバンプの調整が残っていますが、全体的に路面コンディションはかなりよくなったと思います。全体的にはとても満足できる一日でした。FP1とFP2ではユーズドタイヤで周回することに集中しました。力強いリズムがあります。FP2の最後に単独で周回し、まずまずのラップを刻むことができました。まだ改善の余地はあるし強さを感じます。明日が楽しみです。目標はフロントロー獲得か、少なくともそこにとても近いところを獲得することです」
セルジオ・ガルシア(Moto3 9位)
「このサーキットとはこれまで相性がよくないので、今日はセッティングを合わせる日でした。しかしマシンのセットアップはとてもよくて快適に走行することができました。おかげでデータを収集することができました。FP1は10番手でFP2は7番手でした。苦手だったこのサーキットで自信がつきました」
小椋藍(Moto3 14位)
「今年は路面が改修され新しい舗装になりましたが、グリップはこれまでとそれほど変わらない印象でした。FP1はチャタリングに苦しみ、セッション終了まで改善することができませんでしたが、ペースはそれほど悪くはなかったと思います。午後のFP2は、最後のアタックで転倒してしまい思ったほどタイムを更新できませんでした。今日はどこが悪いというよりも全体的にタイムをロスしていました。明日は気持ちよく乗れるように改善していきたいです」
國井勇輝(Moto3 28位)
「FP1は、思うように走れず、最後尾になってしまいました。その後、セットアップをいろいろ試し、やっと自分のマシンに自信を持てるようになりました。FP2では走ることに集中しました。午後は気温が上がり、タイムの更新をするには厳しい条件でしたが、タイムを改善することができました。厳しい状況の中ではポジティブでした。明日の走行は、今日の最後のセットアップからスタートし、さらにセットアップを進めたいです」
山中琉聖(Moto3 31位)
「今日は一日中いいフィーリングがありませんでした。マシンの力を最大限引き出すことができませんでした。明日はこの状況を好転させ、前進できることを願っています。そのためにはチームと一生懸命取り組まなければなりません。前進できるようにベストを尽くします。そしてQ2へ進むチャンスをつかみたいです」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム/差 |
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1 | 25 | R.フェルナンデス | KTM | 1'42.501 |
2 | 2 | ガブリエル・ロドリゴ | ![]() | +0.234 |
3 | 24 | 鈴木竜生 | ![]() | +0.282 |
4 | 75 | A.アレナス | KTM | +0.332 |
5 | 16 | A.ミニョ | KTM | +0.383 |
6 | 13 | C.ヴィエッティ | KTM | +0.511 |
7 | 17 | ジョン・マクフィー | ![]() | +0.549 |
8 | 71 | 佐々木歩夢 | KTM | +0.566 |
9 | 11 | セルジオ・ガルシア | ![]() | +0.644 |
10 | 5 | ハウメ・マシア | ![]() | +0.654 |
11 | 7 | デニス・フォッジャ | ![]() | +0.662 |
12 | 12 | フィリップ・サラク | ![]() | +0.679 |
13 | 55 | R.フェナティ | ハスクバーナ | +0.715 |
14 | 79 | 小椋藍 | ![]() | +0.770 |
15 | 40 | D.ビンダー | KTM | +0.774 |
16 | 82 | S.ネパ | KTM | +0.793 |
17 | 14 | トニ・アルボリーノ | ![]() | +0.799 |
18 | 23 | ニッコロ・アントネッリ | ![]() | +0.924 |
19 | 54 | R.ロッシ | KTM | +1.024 |
20 | 70 | B.バルテュス | KTM | +1.093 |
21 | 27 | 鳥羽海渡 | KTM | +1.150 |
22 | 50 | J.デュパスキエ | KTM | +1.303 |
23 | 52 | ジェレミー・アルコバ | ![]() | +1.325 |
24 | 21 | A.ロペス | ハスクバーナ | +1.344 |
25 | 73 | M.コフラー | KTM | +1.559 |
26 | 53 | D.オンジュ | KTM | +1.693 |
27 | 9 | D.ピッツォーリ | KTM | +1.813 |
28 | 92 | 國井勇輝 | ![]() | +1.953 |
29 | 99 | C.タタイ | KTM | +2.009 |
30 | 89 | カイルール・イダム・パウィ | ![]() | +2.027 |
31 | 6 | 山中琉聖 | ![]() | +2.403 |