Round05オーストリアオーストリアGP

MotoGP

レッドブル・リンク

第5戦 オーストリアGP

レッドブル・リンクでの2連戦は好調の中上貴晶に期待
前戦に続き、ステファン・ブラドルが出場

チェコGPからの連戦となる第5戦オーストリアGPが、8月14日(金)から16日(日)の3日間、レッドブル・リンクで開催されます。今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響でカレンダーが大幅に変更されており、オーストリアGPの翌週の8月21日(金)から23日(日)には、同サーキットで第6戦スティリアGPが開催されます。

レッドブル・リンクは1969年に完成したサーキットで、当初はエステルライヒリンクという名称でしたが、95年にA1リンクとなり、2010年からはレッドブル・リンクへと改称されました。

オーストリアGPは、1971年にザルツブルグで初めて開催され、94年までの24年間で22回行われました。その後、A1リンクで96年、97年に開催されています。レッドブル・リンクに名称が変更されてからは、2016年に19年ぶりに大会が復活し、今年で5年連続の開催となります。オーストリアGPとしては、今年で通算29回目を迎えます。

レッドブル・リンクは、ウイーンから南西約200kmのシュピールベルクにあり、オーストリアのほぼ中央に位置します。1周4.318kmのコースは、アップダウンに富んだハイスピードコースで、コーナー数は10(右7/左3)とシンプルなレイアウトです。

過去、Honda勢は、A1リンク時代の96年と97年に2年連続で、125cc、250cc、500ccの3クラスを制しています。最高峰クラスでは96年にアレックス・クリビーレ(99年のチャンピオン)、97年にミック・ドゥーハン(94年から98年までの5年連続チャンピオン)と、Honda勢でMotoGPレジェンドに名前を連ねる両選手が優勝しました。

19年ぶりの開催となった2016年は、事前テストにHonda勢は参加せず、そのため苦戦のレースとなりました。マルク・マルケス(Repsol Honda Team)も5位に終わりましたが、17年、18年、そして19年と3年連続で優勝争いを繰り広げて2位になっています。あと一歩、優勝に届きませんでしたが、フィニッシュラインまで繰り広げられた手に汗を握る戦いはサーキットに集まった大観衆を興奮させました。

今年はMotoGPクラスにとってシーズン復帰戦となった第2戦スペインGPでマルケスが転倒し、右腕上腕を骨折、アンダルシアGP、チェコGPと欠場、今大会も欠場します。現在、治療とリハビリを続けており、一日も早い復帰を目指しています。

チームメートで弟のアレックス・マルケス(Repsol Honda Team)は、デビュー4戦目を迎えます。今年はレース日程が大幅に変わり、過密日程のためにぶっつけ本番のレースが続いています。オーストリアGPの開催されるレッドブル・リンクは、単調なレイアウトですが、それだけにタイムを短縮するのが難しいサーキットです。前戦チェコGPは、タイヤ消耗に苦しみ15位という厳しいグランプリとなりましたが、今大会は、アンダルシアGPの8位をしのぐ、ベストリザルトを目指します。

マルケスの代役として出場のステファン・ブラドル(Repsol Honda Team)は、チェコGPから2週連続の出場となります。2月のテスト以来の走行となったチェコGPは、久しぶりに乗るRC213VCのパフォーマンスを十分には引き出せませんでした。決勝ではコースアウトを喫するなど厳しいレースとなりましたが、今大会はポイント獲得を目標に挑みます。

第3戦アンダルシアGPでベストリザルトの4位でフィニッシュの中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、前戦チェコGPでは17番グリッドからすばらしい追い上げを見せて8位。予選のミスが悔やまれる結果となりましたが、連戦となるオーストリアGPでは、その雪辱に挑みます。昨年の大会は、ベストグリッド獲得の6番手。今大会はそれ以上を目指し、決勝でもベストリザルトを目標に戦います。

カル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)は、シーズン再開となった第2戦スペインGPで左手首の舟状骨を骨折、第3戦アンダルシアGP、第4戦チェコGPと連続13位と満足のいく結果は残せませんでした。左手の状態もほぼ回復してきた今大会は、予選、決勝ともに上位を目指します。

コメント

アレックス・マルケス(MotoGP 総合13位)
「MotoGP3連戦の2戦目となりますが、同じサーキットで2連戦となるのは、これが2度目です。ヘレスでは、同じサーキットで2レース行われることで、得るものがたくさんありました。そのためおもしろいレースができました。今週は雨が降る確率が高そうなので、RC213Vをウエットに合わせなければなりません。これは新しいチャレンジとなりますが、ルーキーなので、チャレンジは受け入れ、学ばなければなりません。今週末の目標はMotoGPクラスを理解し、トップとのギャップを縮めることです」

ステファン・ブラドル(MotoGP 総合21位)
「忙しい週末が終わり、今週のレッドブル・リンクを走るのが楽しみです。レースに慣れました。なにをすべきか分かりました。今週末も忙しい週末になると思いますが、天候が少し変わりそうです。再び、Repsol Honda Teamのもとに戻ることができてとてもうれしいです。今週末はもっと戦闘的になれると思います。どのような週末になるのか楽しみです。MotoGPのレギュラーライダーたちに近付ける自信があります」

中上貴晶(MotoGP 総合8位)
「ブルノではポジティブなレースをすることができました。そして、次のレースウイークに入れることがうれしいです。レッドブル・リンクは、高速です。これまでのサーキットとはキャラクターが違い、とても難しいレイアウトですが、サーキットは好きなので、レッドブル・リンクでいい仕事ができると思います。再び、チームと仕事を始めるのが楽しみです。今週は難しいコンディションの天候になりそうです。天候に合わせてベストな状態を見つけていかなければなりません。レッドブル・リンクの2連戦が楽しみです」

カル・クラッチロー(MotoGP 総合19位)
「3週連続の2週目に入りますが、サーキットに行くのが楽しみです。今大会は天気予報に注意しなければなりません。そして、ドライとウエットのベストな状態を見つけなければなりません。日曜日は雨が1番の問題になりそうです。ブルノのあとなので、セッティングの調整をしなければなりません。今週末はいい結果が出せることを願っています」

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